ちょっと足りない

「何かやりにくいなぁ」「何もうまいこといかんなぁ」というあまり使いたくない言葉が頭の中を占める割合が多くなってきている今日この頃。

何かやってもらおうとお願いした時に「しゃあないなぁ」と言いながらも引き受けてもらえることがほとんどなくなってきました。快く引き受けてもらえるなんてのは夢のまた夢…

過去に一緒に勤務して、どちらかと言えば仲が良かった人ですらこの状態です(仲が良いと思ってるのが私の思い込みだと話は別ですが…)。

何でこんなに世知辛い世の中になってしまったんでしょうか?何か事業を実施すると鬼の首をとったかのように「こんな時どうするんや」の大合唱。この事業の趣旨を理解してもらったら「そういう趣旨やったら、こんなふうにした方が上手いこといくんちゃうか?」という声になると思うんですが、そうはならないんですよね。

だって市教委の指示だったとはいえ、何かやって上手くいかなかった場合学校がバッシングされちゃいますから、先生方も必死です。それも何をもって上手くいったと判断するかと言うと集団全員に良い結果をもたらすこと。この価値観が多様化した時代にそんなことできます?だから先生方も石橋を叩き潰すまで慎重にならざるをえず「こんな場合どうするんや」という「できない理由探し」をするしかなくなるんですよね。

未知の世界を生き抜いていかなければならない子ども達には、粘り強く試行錯誤していく力が必要だと感じています。失敗するのって結構勇気がいります。特に今のようにミスなく100%が求められる時代ならなおさらです。だから、失敗してもいいから、チャレンジさせる。それを見守ってやれる大人で構築された社会でありたいと思います。

そのための合言葉は、『ちょっと足りない』

“ちょっと“ってのがミソです。そういう隙というか余裕をもって子どもと接することが、やがてやり直しができるゆとりある社会につながることを本気で願っています。

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