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イマージョンという教育法

イマージョンという教育法を知っていますか?
ネイティブ並みの語学力を身につけるのに
最も効果的だと言われている教育法です。

とは言え、
どんな教育法もそうですが、
メリットとデメリットというものが存在します。

ここでは、イマージョンのメリットとデメリット、
そして、どんな人に向いているか、
更には、日常生活で取り入れられる
プチ・イマージョンを紹介したいと思います。

この記事は、ポッドキャストで配信した内容を
要約・修正加筆したものです。


イマージョンとは?

イマージョン(immersion)とは、
自分の環境を
学んでいる言語のみで埋め尽くすことで
その言語を浴びるように吸収していく、という学習法です。

例えば
英語を勉強している人が
自分の生活環境や学習環境を
全部英語にしてしまうことで
英語で英語を学び、吸収して身につけていく、
という方法です。

留学は、その最たる例と言えますね。
また、留学先の語学学校の多くはこの手法で教えています。
(例 ネイティブの先生が英語を英語で教える)

英語のイマージョンという単語、
「immersion」 の元となる動詞、
「immerse」には
「(水などに)浸す、浸ける」という意味があります。

正に、
「私たち自身を英語環境に浸す」
という意味で、イマージョンというわけです。

ちなみに、ゲームの世界でよく言う
「没入感」の英語は
「immersive」と言います。
この「没入感」と同じ感覚を
語学教育に置き換えたのが
「イマージョン」です。

イマージョンの長所と短所

イマージョン教育法は
別名「sink or swim」法だとも言われています。

つまりは
「合う・合わない」がハッキリしている方法です。

「sink」であれば
イマージョンが合わなくて、溺れ、沈み、脱落してしまう、
という意味。

「swim」であれば
イマージョンという険しい海の向こう岸に泳いで辿りつき、
「ネイティブに近い流暢さ」というものを獲得できる、
という意味。

なぜにここまでハッキリ差が出てしまうのか?

下に、その長所(メリット)と
短所(デメリット)を挙げてみました。

メリット

  • 英語に触れる時間が圧倒的に多い(=インプットできる量が格段に多い)

  • ネイティブの語感を学べる(=文法や表現の正しい使い方が身につく)

  • 英語での生活を「体験」できる(=気づきが多く、身につくのが速い)

  • 英語を使う必要性と緊急性がある(=「これができないと困る」ことが多いので習ったことをすぐに実践できる=身につくのが速い)

デメリット

  • ネイティブの語感を正しく理解できない可能性がある

  • 慣れない言語環境に四六時中置かれることは大変なストレスになる

  • 「できない」ことが多いと感じてしまうとストレスになりがち

  • 環境に馴染めないと苦痛でしかない

デメリットはメンタル系が多いです・・・。
メンタルに結構なダメージを負うのがイマージョンとも言えます。

イマージョン教育が向いている人

イマージョンが向いている人というのは
総じて
「未知の体験に耐性のある人」
が多いです。

イマージョンという環境は
いわば、分からないことだらけです。
そんな中でも自信を失わずに
「多少分からなくてもOK!」という
おおらかで度胸のある人は向いていることが多いです。

また、理解力という観点では
「詳細は分からないけれど
 大体の意味と要点をつかむことが得意」
な人も向いていると言えます。

コミュニケーションが得意な人は
言葉尻をいちいち細かく捉える人、ではなくて
「相手の言いたいことを汲み取れる人」
が多いです。

このスキルを持っている人は
イマージョンの環境にあっても
「相手が何を言おうとしているか」
という意図を正しく汲み取れることが多いです。

逆にイマージョンに向いていない人は
「未知のことに耐性のない人」
と言えます。

  • 物事が隅から隅まで分からないと不安になる人

  • 完全に文章が分からないとパニックになる人

  • 分からないままにしておくことが苦手な人

は、向いていないと言えます。

留学・海外生活=イマージョン でもあるので
留学・海外生活を考えている方は
是非、ご自分の性格と上記を参考にしてほしいな、と思います。

日常生活で取り入れられるイマージョン

最後に
日本にいながらでも
日常生活で取り入れられるイマージョンとして
いくつか例を挙げてみると・・・

  • 海外ドラマや洋画を見る(日本語字幕はなし)

  • 英語の歌・ポッドキャストを聞く(日本語字幕はなし)

  • ケータイやパソコンの言語設定を英語に変える

  • アプリの言語設定を英語に変える

  • ノートや日記を英語でつける

といった方法があります。

ミソは
「英語を英語のまま理解し、
そのままアウトプットすること」
です。
日本語を一切介さない英語環境=イマージョンです。

補足すると
英語字幕も個人的にはおススメしません。
最近は、テロップやトランスクリプトなど
視覚情報がかなり豊富ですが
その分、目からの情報に頼ってしまって
耳から情報を受け取る力が弱まっているように感じます。

イマージョンの醍醐味は
「生き残るために、全細胞を全集中させることで
 吸収できる速さとクオリティが段違いになる」
というこの生存本能に訴えかけることで(?!笑)
人間の本来持つ力を最大限に引き出そうぜ
というところにあるのではないかと私は勝手に思っています。

「この一回を逃したら、もうチャンスはない」
という窮地に陥ることで発揮できる
人間の火事場の馬鹿力はすごいのです。

それをリスニングなど各スキル習得にも応用すると
成長速度が変わるのになー
と私は思っています。
※あくまで個人の体験談です

というわけで、
イマージョンについて簡単に紹介してみました。

ポッドキャストでは
もう少しいろいろと話していますが
要点はこんなもんでしょう。

何か少しでも
あなたの英語学習の参考になれば幸いです。

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