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こどもを持つこと

私の周りの友人も結構な人が数年前までの結婚ラッシュで結婚して、気が付いたら子供も生まれた友達も数名いた。あの時一緒に時間を過ごしたあの子がお母さんなのか~と思うと感慨深かったけど、最近大学生の時の友達で音信不通になった子に子供ができてそれがちょっと衝撃で考える機会があった、子供を持つってどんな感じなのかなと。

というのも、その友達は結構な舞台オタクで彼氏とのデートで真っ先に舞台に連れて行ってしまうぐらい熱中していたから、オタクな友達が結婚して子供を産むというのがちょっと不自然な気がしたからだ。

大学の時の友達はその友達も含めて、結婚したら寿退社して主婦になりたいという子が多かったのでまあその子もそういう流れだったのかもしれない。

私はというと、子供を産みたいと思ったことがない。子供は好きだし、小さいころから年下の面倒を見るのが好きで、中・高・大と年下の仲良しの友達がいたぐらいで、多分自分に子供がいたら熱心に面倒を見ると思うけど、問題は妊娠中の色々な不便やマタハラ、キャリア、何より自分の時間がなくなることがネックで子供が欲しいとは思えない。

私の母親は30代で職場結婚し、主婦になったがそれまではフルタイムで働いてたのを辞めて私たち子供が中学生の時にパートをするまで四六時中家事と育児に追われていた。どちらかというと一人遊び(主に読書とか、手を動かしたりする遊び)の思い出が強いけど、両親も年に2回は旅行に連れて行ってくれて色々な体験をさせてもらったし、いろいろな習い事をやった。私は自分で言うのもなんだがものすごいわがままで自己中でKYな面倒くさい子供だった自覚がある。そんな私の面倒を見てくれた母には感謝してもしきれないが、自分がそこまで自分を捨てて子育てに熱心になれるかというとちょっと疑問符が付く。

仮にも仕事は常に勉強していないと付いていけない分野だし、私は割と体力がない方ですぐぶっ倒れてしまう。インスタやtwitterなどの子育て情報を見ていると、夜中の授乳や、小学生ぐらいになるまで子供は注意力もないだろうから常に死にに行かないように四六時中目を見張っていないといけなかったり、つわりや産後鬱の心配もある。それに自分の子供が五体満足や知能遅れがあったとしても一生寄り添っていけるか?子供は昔のように自分たちが生きていくための術ではない。自我があり、将来何かしらのことがあって縁を切ったりすることがあるかもしれない。怪しい宗教にハマったり、何かの拍子で犯罪者になる可能性だってある。そうなっても費用対効果ががが...など言わない親になれるか?そんな自信あるわけない。まあ産んだら産んだで考えも変わるかもしれないが、もし考えが変わらなかったら?周囲に促されるままなんとなく結婚してなんとなく子供を産んだけど自分の子が好きになれずに毒親になったらどうしよう。それに旦那は日本語が話せないのでバイリンガル教育問題もある。下手したらどちらもうまくできずにIQが下がってしまう可能性だって。私はこういう問題が山積みなときに、まあいっかなんとかなるさ、で通せない人間なので徹底的にPlan Cぐらい練ってからでないと物事は実行に移せない。

最近とある興味深い記事を見た。下のような内容のもので、昔は少子高齢化対策で群を抜いて上手くやっていると思われた北欧の出生率が下がっているというものだ。あんなに上手くやって、赤ちゃんセットだとか女性を対等に扱うとか、そういう制度が充実していてもし私も北欧にいたら産んでるかも~なんて昔は思ったぐらいだ。

原因は色々あるようだが、最近はDINKS(子供を持たない夫婦)を宣言しているカップル結構いるし、フランスみたいに事実婚だったり籍を入れていなくても(詳しくは知らない)子供へのサポートが受けられればどんどん出生率が上がるわけでもないらしいというのが割と衝撃だった。(日本はシングルマザーの待遇や、子持ち世帯に対する待遇が悪すぎなのでそれ以前の問題だが)

現代のように個々のアイデンティティや人生の生き方などにフォーカスが当たっている世界では単に子供をたくさん持って育てることが生きがいという人以外子供を持つにしてもせいぜい2,3人が限界だろうし、そもそも子供は持ちたくない(私のように自分の時間が欲しいという人も多いだろう)という人がいれば、その人たちに子供を産ませることはできない。(そう思うと、ゲイの人たちに結婚を認めないのは、彼らが出生率に貢献しないからだなど言い放っている日本政府のヤバさが分かる)

ここで、このご時世に子供を持つことのメリットを考えるとどうなのだろう。多分子供がいる人たちになんで子供を持とうと思ったんですか?なんて聞いてもほしかったから、という答えしか返ってこない気がするので、逆に子供を持つメリットとかデメリットを考えている時点で私は多分子供が欲しくないんだと思う。子供がいたらこんなことをしてみたいなとふと思うことはあっても、実際の子育てにかかる時間やその倍以上にかかる手間を考えるとそこまでほしいとは思えない。猫を飼ってみたいけど、アレルギー持ちだし猫のゲロやうんちおしっこの掃除をするのは面倒なのは目に見えてるし医療費も高いことを思うと、実際飼おうという意欲が起きないのとレベル的には同じだ。

大体自分のこともあんまりうまくやれていない。私は自分でいうのもアレだが割とキャパが小さい人間だ。結婚式の準備と後輩の面倒と忙しめの仕事があるだけで、羽田空港なのに間違えて成田空港に行ってしまうほど頭のキャパが小さい。そんな私が日本語が出来ない旦那の面倒を見ながら家事をしながら自分のメンテナンスもしながら仕事もして子育てなんて出来るわけがない。猫は死にそうでもない限り自分でごはんも食べるし排泄もできるし、歩けるようになるけど、付きっ切りで面倒を見てごはんの食べ方から衣服の着方、トイレトレーニング、言語、教育、はたまた勝手に道路に飛び出していかないように四六時中面倒を見たら、家事と育児の両立すらできないだろう。

というわけである。こんな自分の面倒を見るのが精いっぱいで子供を持つのは無理だとあきらめている状況がなんとなく哀しくもあるが、別にそれでいいと思っている。子供が欲しいと思う人がいてその人たちが産んでいる限り人類は存続するだろうし。ただ、環境問題だけは未来のために何とかしてほしいと思った。

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