【最後の最後】IELTS 最後にOverall0.5を上げるための,コンピューターテストの重要テクニック

1 はじめに

私の元々の英語のレベルは,センター試験で英語8割を取得していた程度で,大学入学後約10年間は英語にほとんど触れずに生きてきました。働き始めた後,大学院進学のためIELTSのスコアが必要となったので,英語の勉強を開始しました(人生ではTOEIC等の英語テストを受けたことはそれまでありませんでした)。

IETLSは基本的に,英語力を試す試験なので,基本的な英語力さえあれば,テクニックは不要と思われるかもしれませんし,本来的には,テクニック等に頼るべきではない,というのが私の持論です。留学をするときに,英語力の壁にぶち当たる以上,単語をきちんと覚え,英文に慣れ,英語で会話することに慣れる。そのための練習材料,能力向上のステップとしてIELTSをとらえる必要があると思います。

もっとも,私のように,ハードに働く社会人で時間のない中で,どうしても期限までにスコアが必要な人もいくらかはいるはずです。本記事は,そのような「どうしても必要」という,藁にもすがる思いの人に向けて送る私のメッセージです。だからこそ,【最後の最後】なのです。厳しいですが,最初からテクニックに頼る人には,英語力の向上は見込めません。

コンピューターテストは,未だに東京と大阪でしか実施されておらず,情報量が少なく,デモ動画等は,公式に上がっていますが,結局「1回受けてみないとわからない」何なら,「2,3回受けてみてもテクニックがわからない」(やりにくいまま)という事態に遭遇します。少しでも効率よく受験したいのに,情報が無いことが辛かったため,このような形で情報を共有できればと考えました。これを見てバンドスコア0.5だけでも上げて,夢をかなえる人が一人でも多く出れば幸いです。

私のLLM受験のための最低スコアは,Overall6.5が必要であり,勉強を開始した当時,過去問メインで2か月程度対策を行い,Overall5.5でした。ここから4か月かけて,Overall6.5に達することができました(R:7.0,L6.5,W:6.0,S5.5)。何分私は,オーバーワーク社会人なので,日々の勉強時間は,大学生に比べて少なく,効率良く勉強する必要があり,かなり試行錯誤しました。その試行錯誤の中で見つけた知恵をご紹介します。

IELTSは,十数秒が0.5のバンドスコアに影響があると言われている試験なので(かの有名な小谷延良先生も著書にて同じことを言っています),10秒でも節約できるのは大きいです。

私は,4か月で合計6回の受験を行いましたが,初回受験はペーパーテストで,2回目以降は全てコンピューターテストを行いました。以下では,ペーパーテストとコンピューターテストの違い,コンピューターテストの利点,最後に,コンピューターテストにおける各科目のテクニック,注意事項等について述べたいと思います。IELTSは時間との闘いなので,時間をいかにして節約するのか,という観点から書いています。

以下の内容は,5回受験したコンピューターテストの中で,毎回気づいた部分をまとめたので,大げさですが,5回分の受験料分の価値があると思ってもらっても構いません。

2 ペーパーテストとコンピューターテストの違い

多くのブログ等ですでに違いの情報が記載されているので,詳細に説明はしませんが,大きく異なるのは,リスニング(L)とライティング(W)だと思います。スピーキング(S)は違いがありませんが,リーディング(R)は実は若干の違い(人によっては結構大きい)があります。

私の感覚ですが,LとWの点数を向上させるのであれば,間違いなくコンピューターテストを選んだ方が良いです。Lに関しては,ヘッドフォンで音声に集中できますし,Wに関してはタイピングが早い人にとっては,コピペや削除等一瞬で出来るので,その分アイデア出しに時間が使えます(消しゴムで消したり,挿入したりする面倒くささと言ったらもう…)。

但し,いくつかコンピューターテストのデメリットがあります(そのデメリットの対策も以下)。

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