義母が突然死んで旦那がおかしくなりました。 ①

2020年
仕事に恋をしていた20代の私に春が訪れました。
1個上の彼氏が出来ました。

「この人には私しかいない」と
自分の周りにはそう言っていました。

2022年2月
今の私は、毎日不安でいっぱいです。

~わたしたち~

彼とは昔からの友人で
恋愛関係になるなんて1㎜も思っていませんでした。
ましてや、お互い彼氏・彼女出来ないだろうと
言われていた二人ですから。
「どっちから告白したのか」とよく聞かれますが
覚えていません。
カッコつけに聞こえるかもしれませんが、
気づいたら付き合っていました。

交際を始めて半年も経たずに
同棲を始めました。
私は、彼と一緒に住むことを決意し
転職し住んでいたた土地を離れ
彼のもとに飛んでいきました。

「おはよう」「おやすみ」
「いってきます」「いってらっしゃい」
「ただいま」「おかえり」
直接言えることが嬉しくて嬉しくて
毎日家に帰るのが楽しみになりました。

~結婚~
彼とは結婚を前提にお付き合いしていました。
もうこの人しかいない。と
ずっと思っていたからです。
●月●日に籍を入れたいねと話して
私の両親に挨拶に行きました。

私のお父さんはTHE・昭和の人間
身だしなみ、挨拶には非常にうるさく
私も一人娘なので
最初に挨拶に行ったときは
彼に対してかなり冷たかった記憶があります。
その代わりにお母さんが
おだやかでニコニコしていました。

彼が私の両親に
結婚させてください。と伝えてくれました。
が、
私の両親は
「君とお母さんが仲直りするまでは認めない」と。

実は、彼はお母さんと
1年ほど連絡を取っておらず
勝手に家を出て行ったっきり会っていませんでした。
そのことは私から両親に話していたので
それを解決しなければ結婚は…
と言われていました。

それから彼は
お母さんと仲直りしなきゃいけないけど
まだ許せない…と葛藤しつつ
1~2カ月が過ぎました。

突然彼のお母さんから
お母さんの身内が亡くなったと連絡が入り
お母さんの体調が心配で
正直、こんな形で会いたくはありませんでしたが
お母さんに会うことになりました。

彼は久しぶり
私は初めまして
ドキドキしながら実家に帰りました。
お義母さんは
笑顔が可愛く優しそうで
「よく来てくれたね」と言ってくれました。
彼との久々の再会もとっても嬉しそうで
たくさんお話をしました。
お酒を飲みながら
彼の昔話や彼のいとこの話や
お義母さんのお姉さんの話や
同じ部屋で一緒に寝たりもしました。

彼は、お母さんと喧嘩した事を
もうちょっと早く仲直りしておけばよかった
と後悔していました。
でも、私はこんな形になってしまったけど
お義母さんに会えてよかった。
あなたがお母さんと仲直り出来て
本当に良かった。と心の底から思いました。

だって、こんな事になるなんて思ってもいなかったから‥‥

~信じられない~

12月の中旬、
この日はかなり冷えました。
寒暖差がかなり激しかったとニュースでは言っていました。

朝、私は仕事に向かい
彼は休みだったので自分の車の雪下ろしをしていました。
8時半ごろふと携帯を見ると
旦那から連絡が入っていました。


「お母さん死んじゃったから午後から行ってくるね」

と。
私は冗談きついわ…と本気で思いました。
だって、つい1週間前電話で
年末年始帰るからねって話したばっかりなのに。
彼に連絡しても全然返信が返ってこないので
電話をしました。
すると彼の声が震えており
あぁ…本当なんだ‥‥と察しました。
すぐ会社の上司に事情を説明し家に帰りました。

家に帰ると彼は憔悴しきっていました。
何をどうしたらいいのか分からず
私も自分の両親に電話して
「まずお前が落ち着くこと」と言われたので
冷静に。冷静に。と思いながら
「実家へ行こう」
そういい、最低限の荷物を持って実家へ向かいました。

実家にはおじいちゃんが待っていました。
お母さんの姿はありませんでした。
何がなんだか私たちも分からなかったので
じいちゃんから分かる範囲で話を聞き
警察署に電話しました。

会社に行く途中で倒れて
朝刊を配達している人が見つけたが
見つけた頃にはもうすでに亡くなっていた

との事でした。

事件性があるかもしれないという事で
警察の方からまだご遺体は帰せませんと言われ
お義母さんが亡くなったと聞いてから
5日間ほど、何もできない日々が続きました。

彼も何もできないもどかしさから
イライラが募り
だんだん、怒りっぽくなっていきました。

お義母さんとゆっくり再会できたのは
1週間後、葬儀場ででした。
綺麗なお顔で
今にも起きそうな雰囲気で
私は、警察署の霊安室にいた姿を見ているので
寒かったよね。
やっと暖かい布団で寝れるね。
と声をかけさせてもらいました。

お義母さんは、たくさんの人に愛されていて
沢山の人がお参りに来てくれました。
私の両親も駆けつけ
顔合わせ、したかったね…と
残念そうにしていました。

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