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Ship of Chaos


プレーン間移動の概略(大幅抜粋版)

プレーン間を繋ぐ通路の役割をする物には色々な種類があり、それぞれ行き先や利用には異なる制限がある。
これまでのゲーム内で取り扱われていない「通路」が、今回以降のセッションで、プレーン間での冒険が主体となると扱われるようになる。キャラクターが簡単にアクセス可能な一般的に入手可能な情報をまとめる。

CONDUIT, PORTAL, VORTEX...
Who cares?
It Gets Me There. Right?
Zant, Son of Jether

Conduit/コンデュイット/導管、
Portal/ポータル/扉、
Vortex/ヴォルテックス/渦
誰が気にするんだ?
どうせそこへ繋がるんだろ?な?
Zant、Jetherの息子

Portals

■ゲートとポータル
Portal/ポータルとは、シギルへ繋がるドア、もしくはシギルから繋がるドアを意味する。
2つのエリアを魔法的に連絡する通路である。
いずれかの端がシギルでないなら、それはGate/ゲートである。
現在では、「ポータル」と「ゲート」の語の使われ方は混同されていて、厳密な言葉使いで2種を区別する者は多くは無い。
しかしながら、シギルにあるdoorways/出入り口は今でも常に「ポータル」と呼ばれ、アウトランズのゲートタウンにある出入り口は「ゲート」と呼ばれる。

シギルにおいては、ポータルはdoorways/建物の出入り口のみに存在するとも言われているが、archlike openings/アーチ状の入り口や穴にもポータルは存在するとされている。穴、窓、アーチ状の天井の支え、下水道のグレーチング、タルのフタにさえポータルは存在する。

ポータルを使用するには、gate key/ゲート・キーが必要となる。
すなわち、ポータルやゲートを使用するには
ポータルの発見
キーを特定し、入手
というプロセスが必要になる。

ポータルは極少数の恒久的な物を除き、作動しても開いている時間は限定的である。

■Conduit/コンデュイット/導管
ポータルや呪文を使用せずにプライム・マテリアル・プレーンから脱出するにはコンデュイットを探すことだ。

Astral Conduits/アストラル・コンデュイッツはアストラル・プレーンを貫いてプライム・マテリアル・プレーンからアウター・プレーンの一つへと繋がる。行き先は常に第一階層である。なぜなら、アウタープレーンの階層は、第一階層のみがアストラル・プレーンと接続しているからである。
young conduits/ヤング・コンデュイットは一方向のみに機能する。後戻りできない、一方通行の他のプレーンへの旅行となる。
mature conduits/マチュア・コンデュイットは双方向で機能する。
コンデュイットの出入りには、ポータルと異なり、キーを必要としない。

planar conduits/プラナー・コンデュイットは、同じプレーンの別の階層同士を接続している。
旅行者は、プラナー・コンデュイットをキー無しの永続的なポータルであると誤解する事もあるだろう。

Conduits

■Vortex/ヴォルテックス/渦
ヴォルテックスは、エレメンタルプレーンとプライムマテリアルを直接接続する。

■パス
Mount Olympus, Yggdrasil, and the rivers Styx and Oceanus
オリンポス山、ユグドラシル、スティクス河とオシアヌス河の4つが最もよく知られているパスである。
最も珍しいが、最も便利なプレーン間移動の手段となりうるのがパスである。
パスの利用には実際の物理的な移動と一定期間の時間が必要となり、その他の瞬間的に行われる移動とは異なる。

●プレーン間旅行者として詳細な情報が必要な場合は、Plane Walker's Handbookを参照する事

パーティを離れて

パーティを離れたハチマンは、使い魔のQuasit、Dic/ディクを伴い、ベアイアトールの第四層、フレゲソスの都市アブリモクからアヴェルヌスへとplanar conduits/プラナー・コンデュイットを通って移動する。
使い魔のDicは、ハチマンにプラナーとして生きていくためにFaction/ファクション/派閥への加入を求める。
ファクションの詳細は、5版であれば
https://www.dndbeyond.com/sources/paitm
Planescape : Adventures in the Multiverse
旧版であれば、Planescapeのボックスセットのキャラクター製作ルールが詳しい。
Plane Walker's Handbookのファクション説明も読んだほうが良い。
ファクションの加入タイミングは自由なので、必要であればシギルのファクション本部を訪問する事もできる。
旧版のファクションであれ、5版のファクションであれ、選択する、もしくはファクションに加入せずにプライムズとして生きていくのかをこのタイミングでまずは選ぶ事(ファクション加入は後でも可能だが、Dicは現時点での加入を要求する)

アヴェルヌスに戻って

アヴェルヌスに到着したハチマンは、War-Slough/戦争の泥濘を再度訪問する事となる。
Ruined Tower/ルインド・タワーはウォー・スロウの周囲に建てられた塔の中で、唯一、タナーリの勢力下にある。

Ruined Tower

もやの向こう、煙に覆われた空に、500フィート以上の高さにそびえ立つ塔の輪郭が前方に見える。
ウィングド・デヴィルが塔の頂上の周りを旋回し、デヴィルの一団が塔の入り口付近を行進している。

Ship of Chaos

Ship of Chaos/混沌の船

塔の最上階には、巨大な飛行船が係留されている。
この船の長さは少なくとも300フィート、おそらくはそれよりも長く、幅は80から100フィート、高さは少なくとも100フィートある。
2つの「頭」があり、一つは前方を、もう一つは後方を向いている。それぞれの頭は船と同じくらいの幅と高さの巨大さである。
どちらの頭もガラスのような目、突き出た鼻、そして巨大なドアほどもある大きさの歯でいっぱいの口がぽっかりと開いている。前方の頭には、後ろに伸びて結合する一対の湾曲した雄羊の角が見える。後部の頭には甲板を見下ろす3番目の顔面が存在する。この第三の顔は骨が剥き出しで、瞳孔は乳白色のレンズで密閉されており、小さな木ほどの大きさの湾曲した牙で満たされた顎を持つ。

船の大部分は太いロープのような繊維のねじれた塊でできている。繊維は、淡い黄色の斑点のある乳白色の有機的な塊に織り込まれており、煙や汚物に長期間さらされて汚された巨大なレンガのように見える。舟の側面には、青く染まった半透明の水ぶくれが不規則に並んでいる。

ケンタウロスのような下半身を持つ存在のグループが、2つの頭の間の長く開いた甲板の上を動き回っている。

Ship of Chaos

乗船する

乗船したハチマンは、シップ・オブ・ケイオスのCaptain/船長、Six Wingsの一翼であるBalor/ベイラーのDialamonil/ディアラモニルの前に出頭する事になる。
Balorは副官にこの船の主な機能をハチマンに紹介させる。

混沌の船は、骨、砕かれた魂、何千ものLarva/ラルヴァによって建造された飛行構造物である。この船はブラッド・ウォーのために作られたエントロピー兵器である。

Front view

エントロピー・フィールド
船がいつでも、移動中でも発動可能な半径480ヤードの球体状のフィールドがエントロピー・フィールドである。船に乗っている生き物には影響しない。フィールド内のクリーチャーは、ヒットダイスに応じて影響を受ける。

プレーン間移動
この船はプレーン間移動の特別な能力は持たない。しかしながら、最低でも5フィート角のサイズがあるどんなplanar conduits/プラナー・コンデュイット、またはポータルを通過できる。船は自らのエントロピー・フィールドを使用してwarp itself and literally squeeze through the space/自らを絞り上げ、言葉どおりに捻じ曲げて扉を通過する。船内の物全てがが船の変形に伴って歪む。船に乗っている生き物達は、自分自身の体を含む全てが変質する一連の変化を目撃する。物体や生き物が奇妙な形にねじれ、文字どおり裏返しになったり、色がランダムに変化したり、固体が液体にように流れたり、沸騰して色とりどりのガスになったり、その他のさらに奇妙な変化が発生する。物理的なオブジェクトに害は無いが、ワープは破壊的である。

エントロピーが猛威を奮う事により、魔法は崩壊する。船上の魔法効果と魔法のアイテムは、Mordenkainen's disjunctionの呪文の効果を受けたかのように破壊される。船に生物が乗っている時に船がワープすると、a painful psychic wrenching/痛みを伴う精神的苦痛を受け、魔法セーブに失敗するとbecome permanently insane/恒久的な狂気にとらわれる。この狂気はhealもしくはwishのスペルによってのみ取り除かれる。
狂気の内容はエリア4の27ページ参照 (In the Abyss)

Tanar'ri/タナーリ及び、タナーリのスペルライクパワーは船のワープによる有害な影響を受けない(混沌の生き物であるために、エントロピーは彼らにとって特に動揺したり破壊的な物ではない)タナーリによってアビスで製作された魔法のアイテムも同様に影響を受けない。
ファクションのDoom-guardsmen, Anarchists, Xaositectsはワープ効果のセーブに+1のボーナスを得る。

Spirit Warrior

Spirit Warrior/オーラバトラー

ハチマンは、Ship of Chaosに搭載されたSpirit Warriorのパイロットとしてリクルートされた事を知る。
タナーリ達には使用ができない兵器であり、ブラッド・ウォーのAirforce/空軍のパイロットとなる事が期待されている。

スピリット・ウォリアーは巨大なアンデッドの昆虫で、アンヒューマン戦争中はエルフのクラック部隊の主要な長距離兵器だった。
ファイターは胸の空洞からスピリット・ウォリアーを操作する。これがスピリット・ウォリアーのマスター/主人である(両者は本質的に一体となるため、スピリット・ウォリアーとも呼ばれる)。
スピリット・ウォリアーには肉食系、草食系、ネクター系の3種類がある。

肉食系はカマキリの子孫であり、前肢で切り裂き、つかみ、大あごで噛み砕く。翼には目玉のマークがあり、戦闘前に反射的にそれを見せる。

草食系はキリギリスをベースにしている。体格は細くひょろひょろしているが、強力な脚力で前方または後方に600フィート、垂直方向には400フィートまで移動できる。翼と手足は葉の形をしている。

ネクターは蝶にもスズメバチにも似た昆虫の子孫である。ネクタールのスピリット・ウォリアーは色鮮やかで、胸部は虹色に輝き、腹部には交互に色の帯がある。翼は大きくカラフルで、さまざまな模様がある。

すべての品種のスピリット・ウォリアーは、少なくとも2本の鉤爪のある手、どんな表面にも付着する足、そして惑星上で100~600フィートの滑空跳躍を可能にする機能的な翼を持っている。また、サイズに合わせた様々な近接武器を振るう。

戦闘:
たとえば、1レベルのファイターは1ラウンドに1回攻撃するので、そのスピリット・ウォリアーは1ラウンドに1回しか攻撃できない。逆に、12レベルのファイターのスピリット・ウォリアーは1ラウンドに3回攻撃できる。ほとんどのスピリット・ウォリアーは巨大なロング・ソードで攻撃し、通常の3倍のダメージ(3D8)を与える。矢は通常の3倍のダメージ(3d6)を与え、5%の確率で1本がarrow of slaying/殺しの矢となる。すべてのスピリット・ウォリアーは武器による攻撃の代わりに、1回につき3d6の爪攻撃を2回行うことができる。

それぞれの種族はまた、以下のように異なる攻撃を行なう:

肉食系は5d6のダメージで噛みつく。肉食獣のスピリット・ウォリアーの前肢は、攻撃ロールに成功すると相手をグラップルすることができ、以後毎ラウンド1d6の粉砕ダメージを与える。グラップルに成功すると、小型の相手は動けなくなり、その後の攻撃は自動的に命中する。
グラップルに成功した相手は、毎ラウンド、自由になるための体力チェックが行なわれる。

草食系はカメレオンのように色を変えることができ、相手にはほとんど見えなくなる(ld6の1~4で奇襲)。彼らの金切り声攻撃は1ラウンドにつき2d10の音波ダメージを与える。草食系はその跳躍能力で相手を飛び越え、空中で宙返りして着地し、背後から攻撃する(マスターが器用さチェックに成功すると命中に+2)。

ネクターにはスズメバチのような滑らかな針がある。生前は毒腺から毒を出し、痛みを伴う傷を負わせる。スピリット・ウォリアーは中空のスティンガーに小型のグリーク・ファイア・プロジェクターを装備している。スティンガーは1ラウンドおきに発射でき、射程距離50ヤードで3d6のダメージを与える。スピリット・ウォリアーの肉体は以前の昆虫としての存在を "記憶 "しており、絶対的なバランス感覚をマスターに授け、方向感覚を狂わせることを不可能にする。

スピリット・ウォリアーとマスターの絆は、スピリット・ウォリアーへのダメージがマスターに伝わることを意味する。クリティカル・ヒットを受けた場合、マスターはセーヴィングスローをしなければならない。失敗するとスピリット・ウォリアーもマスターもショック死する。

生息地/社会
スピリット・ウォリアーはアンヒューマン戦争の兵器である。手に入れるには捨てられたものを見つけるか、戦闘中に持ち主から奪い取るか、卵から育てて適切な呪文を唱えるかの3つの方法がある。戦争は広範囲に及んだため、放棄された戦士を見つけるチャンスは少ない。また、現在も操縦されている戦士は、戦争当時から存在している可能性が高いため、戦闘中に持ち主から引き離すことはまず不可能である。となると、卵から育てる方法が残る:スピリット・ウォリアーとなる者は卵を受け取る。戦士は、できれば戦士の体のそばの、暖かく安全な環境で、ピンヘッドサイズの卵を孵化させなければならない。卵が孵ると、戦士は6カ月から1年かけて、もろい幼虫を成熟するまで育て、保護しなければならない。この養育には、昆虫との密接な感情的接触(なでる、撫でる、抱きしめる、楽しいことを考える)が含まれ、ペットや親しい人とのような強い感情的絆を育む。1年後、昆虫は成熟し、改造の呪文が始まる。しかし、最も強い絆を得るために、この最終プロセスは昆虫が老衰で死ぬまで延期される。生きている昆虫に呪文をかけると、儀式の最中に死んでしまう。

昆虫は、昆虫の亡骸を拡大し、活性化し、強化し、物理的に改変する呪文によってスピリット・ウォリアーとなる。これらの呪文はまた、戦士と昆虫の心を断ち切れない絆で結びつけ、魔法、病気、物理的攻撃、精神的支配の影響を受けない。最終段階では、スピリット・ウォリアーの空洞の胸腔に特別なマイナー・ヘルムを装着する。
捨てられた戦士の発見者がその戦士と新たな絆を結ぶ確率は基本5%である。アライメントはこの確率に影響し、アンヒューマン・ウォーのために創られた戦士は善か中立のアライメントであった(法と混沌は関係ない)。発見者のアライメントが戦士のアライメントと異なる場合、絆を結ぶ確率はその差の度合いごとに1%ずつ低下する。たとえば、スピリット・ウォリアーのアライメントが善で発見者が中立の場合、絆を結ぶ確率は4%に低下し、発見者が悪の場合、確率は3%に低下する。
5%の確率が失敗した場合、絆を試みた発見者への影響は壊滅的なものから致命的なものまで様々である。
パーセンタイル・ダイスを振り、この表を参照する。

ダイス 効果
01~25 意識不明1d3日
26-85 脳卒中(脳梗塞);被害者は再起不能となる。
具体的な効果:運動能力の喪失、言語障害など、
86-00 脳卒中と強烈な精神的外傷により死亡。

このような深刻な結果をもたらす理由は、結合プロセスそのものにある。このプロセスはスピリット・ウォリアーとなる者の脳と神経系に物理的な変化をもたらす。昆虫とその飼育係の間で接続が行われる場合、長年の親密な接触により、リンクは容易に偽造される。見知らぬ者がそのような結合を試みるのは実に危険である。

AC 25
Movement 40/Fly 60
HP Master +80hp
Size Huge (20')

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