北海道大学理学部数学科3年次編入合格体験記[令和3年度]
プロフィール
[名前] はこ
[出身校 学科] 北海道教育大学教育学部札幌校(受験時3年次)
[センター試験点数] 900点圧縮済みで700前後
[二次試験点数(元在籍校)] 数学 193/200 英語 145/200 (くらい)
[受験の年] 令和2年9月3日(令和3年度編入学試験)
[受験大学] 北海道大学理学部数学科のみ
"""""記事を一部修正しました(2021年3月10日)"""""
受験までの流れ
編入学試験を受験することをぼんやりと決めたのが大学2年の春,試験から1年4か月ほど前。しかし,受験を決めたにもかかわらずサークル活動で遊びまくっていた。
勉強始めたのは同年11月から。微積についてはほぼ独学。大学での数学(解析学)の講義は,2年前期で1変数関数の微分,3年前期でようやく多変数関数の微分を取り扱うくらい遅かったからだ。
また,数Ⅲの復習にほとんどの時間を費やしたため,実質受験年の3月から受験直前の8月までの約6か月が受験勉強に費やした期間である。まあ,対策を始める時期の目安には全くならないかもしれない。もっと早くやるべき。後悔している。
試験当日の流れ
9:30受付開始
9:45までに集合
10:00~12:00 一次試験(筆記)
昼食
13:50までに再集合
14:00から二次試験(口述)
という流れ。
一次試験では問題用紙(A4が2枚),回答用紙(B4が4枚),下書き用紙(B4が4枚)配布される。それら3種類の用紙は一次試験終了後にすべて回収される。私は下書き用紙はほぼ使わなかった。回答用紙には中央に仕切り線を自分で書き,用紙を余すことなく使えるように自分で工夫した。また,試験の解き直しができるよう,問題をできる限り覚えた。
二次試験では申し訳程度に志望理由が聞かれた後,一次試験の誤答箇所についての質問,というより,黒板を用いて誤答箇所の解き直しをさせられた。受験番号の引きの悪さによっては,17時頃まで残る可能性があるため,一応留意のほど。
一次試験の得点率は6割数分程度,正答率で言えば全13問中9問正解の約7割だと思う。計算ミスが多発し,何回も計算しなおす羽目になった。時間を失ったので,解けたはずの問題も解けていない。多分,一次試験だけの結果で言えば,合格者の中で最下位だと思う。この得点率/正答率がほぼボーダーだと思ってくれていい。
二次試験では誤答及び未回答の4問の解き直しであったが,緊張しすぎてよく覚えていない。1問だけ全く手につかなかったが,残りの問題は面接官の先生方のご指摘をいただきながら,解ききったり途中まで解けたり...という結果だったと思う。受かったということは,この解き直しが上手くいったのだろう。
一次試験の内容
一次試験終了直後に覚えられた範囲で問題を書き起こした。私が受けた令和3年度の試験問題概略は以下の通り。私が実際に起こしたもの[[つまり令和3年度過去問題]]が欲しい方はツイッターのDMかメールアドレス(hako0818@icloud.com)まで。
(「最低限のメールマナー」を調べて、「正しい言葉遣い」でお願いします。迷惑メールとして振り分けられたり、せっかく作って下さった文章を読めなかったりするのです。)
ちなみに,2018年度~2020年度までの3年間の試験概要もあるのでほしい方は同様に私まで連絡してください。(ネットから集めた。)
大問1
f(x)が与えられる。n回不定積分やn次導関数を求め,マクローリン展開を利用した近似問題を解く。
大問2
(x,y)≠(0,0)で定義されたf(x,y)が与えられる。
(x,y)→(0,0)のときのfの極限値や偏微分係数を求め,それらを利用してfの全微分可能性について考える。また,領域Dが与えられ,D上でfを重積分する。
大問3
サイズが異なる実非正方行列A,Bが与えられ,それらで表される線形写像について考える。階数を求めたり,ImageとKernelの包含関係,同型などについての問題。よくわからんかった。悲しい。
大問4
実正方行列の異なる2つの固有値それぞれに対する固有ベクトルが一次独立であることの証明。また,4次の実正方行列(非対称)が与えられ,その固有値及び対角化をする。
二次試験の内容
1次試験の誤答箇所の解き直ししただけ。
試験対策に用いたもの
まず最初に伝えなければならないのは,教科書の定義や定理の証明を自分の手で行うことが最大の北大数学科編入試験対策であるということである。北大数学科の問題は一般的な編入試験対策の総合問題集に乗っているような問題はほとんどない。覚えておいてほしい。
私が用いたものは
・参考書(その辺で売ってる)
・他大学の過去問
である。
もし,参考書を探している方は,詳しくはこちらで紹介しているので,是非見てほしい。
実戦的な編入対策として私が1番オススメなのは、以下の大学の過去問題を使った演習だ。特に太字の大学をすすめる。ただし,大学によってはその学校から取り寄せが必要な場合もある。詳しくは各大学のHPの編入学情報を調べてほしい。
・金沢(簡単だが基本を押さえられる)
・新潟(計算力を鍛えられる)
・筑波(ちょうど良い難易度,(最後の大問のような問題はあまりない))
・九州(ちょうど良い難易度)
・神戸(簡単)
・東北(線形代数の問題は必ずやるべき)
2021年3月現在,過去問の解答作成にハマっている。そのついでに,作成した各大学の過去問解答(というか私の答案)を少しずつこちら(Google ドライブ)にupしていこうと思う。何か希望があれば,私まで連絡してください。
作成済大学
・九州大学(2018〜2020年度)
・東北大学(2020年度)
所詮、素人の暇つぶしである。この解答はヒント程度にしかならないと思ってほしい。あなたがこれを信用したせいで不合格だったとしても,それは私の責任ではないので,ご了承いただきたい。
(「こちら」からリンク先にジャンプできない方は,以下のURLを直接入力してほしい。
https://drive.google.com/drive/folders/10-tcWaIU-CGHf4aYLJC62_X0sN4yg_S0?usp=sharing )
最後に伝えたいこと
・とにかく教科書と親友になること。
・ほかの編入志望者と切磋琢磨すること。
・一次試験終了後は全て解き直しをすること。
・二次試験の誤答問題の解き直しでは面接官に急かされることもあるが,決して動じず,焦らず,ゆっくり考えて解き直しすること。
・時計を持っていくこと
の5点のみ覚えておいてほしい。それ以外は,任意の試験を受ける前に気を付けることとなんら変わらない。
私が書き起こした令和3年度の試験問題(つまり令和3年度過去問題),2018年度~2020年度の3年間の試験問題概要についての問い合わせはツイッターのDMかメールアドレス(hako0818@icloud.com)まで。
編入についての質問も24時間以内に反応します。どうぞ気軽に,聞きたいだけ聞いてください。
(「最低限のメールマナー」を調べて、「正しい言葉遣い」でお願いします。迷惑メールとして振り分けられたり、せっかく作って下さった文章を読めなかったりするのです。)
あなたも合格できたらうれしいです。