夢について書いてみた。
こんにちは、今年から現在チーズ専門店で働いているレミューです。
僕の過去2年でやってきたことはざっとこんな感じです。
250種類以上のチーズを食べた
日本チーズアートフロマジェ協会というチーズの教育機関でチーズの専門資格を取った
国内のチーズの大会でファイナリストになった
チーズの国際的な品評会で審査員を務めた
独学でフランス語検定2級を取得した
最初からチーズ業界で働いている人間ではありません。
大学で化学を勉強した後、農業や日常生活を支えるために使われる
物質の開発を企業でしていました。
大学での勉強から開発の仕事をしていた期間は10年になります。
「大きくキャリアを変えたんだな。なんで?」
「10年積み上げたキャリアを捨てるなんて、もったいないな」
そうと感じられた方もいるかもしれませんね。
実は、僕にとって必然的であり、もったいなくもありません。
高校生の時に熟成士(チーズを熟成させる人)になりたいと思ったため、
「語学は独学でなんとかし、
とりあえず微生物による醗酵の知識などを大学で得よう。」
そう思って、食品の科学が学べる大学に進学しました。
しかし、当時の日本で熟成士の需要が"0"であることが分かったため、
当時、興味をもった化学を学んで化学メーカーに就職しました。
けれど、ライバル品よりも低コストで同じ性能を持つ物質を作り、
生産性を向上させる製造ルートを考案出来たものの、
化学に情熱が持てない自分に気付いたんです。
仕事だからやるのであって、褒められても、やりがいを感じませんでした。
将来、フランスに渡り熟成士となって
自分で生産者から買ったチーズをお店で熟成させて、
売る仕事をしたいと考えています。
だから、一番好きで興味もあるチーズの熟成士になるために、
キャリアを捨てることにしました。
この記事では、僕の夢について書いてあります。
僕の夢
僕の夢は「チーズを通じて人を幸せにする」ことです。
ここで言う"人"とは、家畜を育てチーズを作っている生産者、
熟成士とチーズを買う消費者の3者です。
具体的には、以下の3つをします。
1)M.O.F."(フランス国家最優秀職人章)を持った熟成士になる
2)臭い匂いや変な味がしない、チーズ初心者がストレートに
美味しいと感じる高品質のチーズを世界中の人に届ける
3)和を感じる空間でカットしたチーズを器に盛り、
身近なものの魅力を伝えるイベントをする
以下にそれぞれの理由を書きました。
1)M.O.F."(フランス国家最優秀職人章)を持った熟成士になる
チーズの本場で”本物”のチーズとは何であるかを理解し、
文化を守り作っていくと共に次世代を担う人に伝えていきたいため、
MOFの取得を目指しています。
MOFって何なのかというと、以下になります。
ちなみに2023年の料理人のMOFのコンクールだと、
応募者からMOFの受賞率は1.6%でした。
フィガロジャポンという雑誌のフランス人の編集長に
「MOFを取る」と言ったら、
「とても難しいよ。」そう返されました。
MOFの受賞はとても難しいです。
しかし、ナチュラルチーズを初めて自分で買って食べた高校生の頃、
初めて買ったフランスのチーズ、Selles-sur-Cherの美味しさと美しさに
魅了されました。
「伝統を守るために国をあげて文化を守る制度あり、
チーズの本場であるフランスで伝統を伝えて行きたい」
そう素直に思いました。
MOFを受賞する困難さよりも
新しい文化を作るって、自分の考えも盛り込めそうで面白いし、
なりたい自分になれるワクワク感が勝っていますね。
だから、1%でも受賞する可能性があるなら
僅かな可能性に賭けて挑戦するんです。
2)高品質のチーズを世界中の人に届けたい。
僕はチーズの初心者、玄人問わず最高の質のチーズを届けたいです。
なぜ、質を重視するのか?
例えば、臭いと思われているチーズにブルーチーズがありますね。
しかし、きちんとした熟成士が熟成し、
ちゃんとお店で管理されたブルーチーズは全く臭くなく、美味しい!
もし、チーズ初心者が良くない質のチーズをお店で買った場合、
一人または誰かと美味しいチーズを食べる幸せや
色んなチーズがあることを知り楽しめる喜びを味わう未来を
最悪、失うかもしれません。
チーズを楽しんでほしいと思っている僕にとって、
これは避けたいです。
最高と最低の質のものを知ることが出来たなら、
間の質のものがどの程度の質か分かり、
買う人が目的に応じて自分で買う店も含め選べるようになります。
買う人が賢く、チーズを楽しめるようになってくれたら、
嬉しいですね。
ナチュラルチーズの値段が最近とても高いですし。
上記の通り、
チーズの世界への門を開き、買う人が賢く選べ幸せになってもらうには、
質の良さを絶対に外すことが出来ません。
そう僕は考えています。
3)日本文化とチーズの魅力を知ってもらいたい。
イベントに来てくれた方にこんな体験をして、
楽しいひと時を過ごしてほしいですね。
美味しいチーズを食べる幸せ
美味しいものが好きな人が出会い互いに繋がれる喜び
身近だけどよく知らない事を知れる楽しさ
最近、日本の伝統工芸品を紹介するyou tubeを見ていると、
コメント欄は海外の方のコメントが多かった。
フランス人もチーズ専門店でなく、
スーパーでチーズを買う人も多く、
チーズのことをよく知らない人もいると聞きます。
農家製のチーズも日本文化も伝統的で身近なものだけど、
本場の人でもよく知らない人が多そうです。
伝統とは、その国の個性を表すものです。
グローバル化と効率化によって、
世界中の物や文化の違いがなくなりつつあるものの、
個性は差別化における重要な要素であり、
利益にも繋がります。
今、伝統的なもの、つまり"本物"というものが
作るのが手間で後継者がいないなどの問題で
なくなりつつあります。
過去の蓄積で生まれた"本物"を知らないと
時代にあった新しい伝統は作れません。
変えていいと所と変えてないけない所があるのが伝統で、
変化することがその本質なんです。
僕自身、日本料理や日本文化が好きで
勉強のために骨董品店や日本料理のお店、美術館に行ったりします。
お店の方はとても親切で、たとえ買わなくても
聞けば何でも教えて下さいます。
でも、僕は美味しい日本料理も美しい器も作れません。
大好きな日本文化に貢献できることは何か?を考えた時に、
「チーズという古今東西親しまれた食材を日本の器に盛るなどしたら、
もっと多くの外国人が日本に興味を持ち、
日本に来て本物の日本料理を食べたり、
器を買ってくれそう」
そう考えました。
僕の開くイベントに来てくれた方が
伝統的な物に触れたり、食べる体験を通じて、
買ってもらい使ったりする。
その結果、伝統的な物作りをする方の売り先を確保し、
安心して制作できる仕組みを作り、
少しでも伝統を担う方の地位の向上に貢献したいですね。
だから、日本文化とチーズの魅力を感じられるイベントを開きます。
するべきこと
夢を叶えるために、やるべきことは以下の6つになります。
チーズの生産、熟成、管理の理解
チーズ熟成士の部門のMOFに必要な能力の修得
販売網の構築
チーズを魅力的に紹介できる能力の向上
経営の知識の習得
器など日本文化への理解
チーズの生産、熟成、管理の理解と
チーズ熟成士の部門のMOFに必要な能力の修得
MOFをもつチーズ熟成士または
MOF取得のために優れた指導力を持つ熟成士の元で修行したり、
チーズの製造が学べるフランスの国立乳製品学校に入学して
必要な能力や知識を身につけようと考えています。
まずは、来年に行われるMOFをもつチーズ熟成士が開いている研修(自費になります)に参加します。
それまでは、SNSでメッセージを送ったり、お店のホームページを読んで、
ツテを作りをしようと思っております。
販売網の構
成功している食品の輸出会社やMOFをもつチーズ熟成士が経営する規模の大きい会社に行き、どうやって構築してきたかを学ぼうと思っています。
チーズを魅力的に紹介できる能力の向上
魅力的な写真を載せ、気を引くタイトルを付け、読む人が面白いと思う紹介文を書く必要がありますね。
写真、コピーライティングとライティングに長けた人達から、
学んで必要な能力を身に着けたいと思っております。
経営の知識の習得
世界や日本で優れた経営をしている社長が経営について書いた本や
食品の卸で生産性の高い仕組みを有する企業でアルバイトをして、
修得したいですね。
器など日本文化への理解
日本文化の源である京都に行って、実際に器などを見て触れて、
日本の美意識が高い人達から学ぶことで、
美意識と知識を高めようと思っています。
具体的にこんなことをするつもりです。
美術館に行き名品を見る
一流の日本料理のお店や骨董品のお店、茶の湯の場に行き、実際に触れ、店主の方に教えてもらう
なんで、それが美しいかを教えてもらったり、自分なりに考える
どういう風に目利きの能力を高めていったのかも
合わせて学びたいですね。
最後に
ここまで6つのやるべきことを書いたものの、
ツテも必要な資金も十分にありません。
なんとかフランスに1年留学出来るくらいの額はあります。
改めて試算すると、足りないのが分かったため、
働き方を変える予定です。
書くのは憚れますが、正直な話、ツテ作りとかで助けて頂きたいです!
働きながら、外で学ぶ時間以外はほぼ家にこもって調べ学んでいます。
すごく楽しいです。
ただ、学ぶことが多く時間が足りないのが
もっぱらの悩みですね。
長くなりましたが、
以上が僕の夢とそれを実現するのに必要なことになります。
最後まで、ご覧下さりありがとうございました。
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