2018年の暮れ、キズナアイさんに衝撃を受けた話
2018年12月30日、年の瀬ギリギリ滑り込みで凄いことが起こった。
それは
キズナアイ1stライブ「hello, world」
だ。
しがない2次元アイドルのオタクである僕は、キズナアイさんという存在に、大きな衝撃を受けた。
本記事は、その衝撃を乱雑に記したポエムである。
なお、キズナアイさんを全くご存じでない方にとっては、
ただでさえわけのわからない文章がより一層わからなくなると思うので、
まずはここなどで、軽く予備知識を得てからお読み頂きたい。
キズナアイさんとは、何者なのか
キズナアイさんとは、バーチャルYoutuberだ。
僕はYoutuberの動画を見るのが特別好きというわけではない。
ではなぜキズナアイさんだけライブに行くくらいハマったのかというと、答えは一つ、「可愛いから」だ。
以前こんなノートも投稿するくらい2次元アイドル好きである僕は、同じくキズナアイさんも2次元アイドル視点で応援をさせてもらっている。
そんなキズナアイさんがこの夏、満を持して発表した「音楽ライブ開催決定&オリジナル楽曲リリース」。
2次元アイドル推しとしてコンテンツと音楽は深く結び付いたものであり、この発表には心踊った。
しかし、リリースされた楽曲は、当時考えていた僕の期待とは少し違ったものだった。
キズナアイさんの音楽
こちらから初のオリジナル楽曲が視聴できるので、是非聴いて頂きたい。
オタク的にはどういった印象を受けるだろうか。
2次元アイドルオタクである僕が期待していたのは
スキスキスキあなたがスキ
だって運命感じたんだもの
ドキドキドキ胸が鳴るの
この想い 絶対 伝えたい
というような、キュン♥️キュン♥️ソングである。
それがなんと、まさかのダンスミュージック。
「なるほど、一発目はそう来たか。
色んなジャンルを横断するのかな?」
などと考えいると、発表された9週連続リリース。
そして、リリースされた楽曲は、全てが漏れなくダンスミュージックだったのである。
「クラブ音楽は好きだけど、
クラブ音楽しか披露しないのであれば、キズナアイさんのライブをアイドル現場として期待している僕にとって、満足できるライブではないんだろうな、、、」
そんなことを考えながら迎えたライブ当日。
その視野の狭さを大いに反省することになる。
閑話休題 -2次元アイドル現場の楽しみ方-
2次元アイドル現場には応援という概念がある。
コールやらMIXやらサイリウムやら。
自分の推しに対しての気持ちを、口上や発光で表現して推しに届けるのである。
2次元アイドルのオタクの大半は、応援の為にライブに行っているのではないだろうか。
応援こそ、2次元アイドルライブの楽しみ方の王道であるといっても、過言ではないと思う。
しかし、そんな応援には、楽しむにあたり一つの大きなネックがある。
それは、聴く側に知識が求められることである。
「この楽曲のイントロでこの口上」
「あの楽曲のサビでこのコール&レスポンス」
「この楽曲はここでサイリウムの色を変える」
といった、応援行為の為の知識が求められてしまう側面がある。
無論、この知識は必須ではない。
しかし、この知識を完全に避けてアイドル現場を楽しめる人はごくごく一部ではないだろうか。
これは応援行為があるから良い/ダメということでは一切無い。
僕自身は応援行為は大好きだし、また、合わない人の気持ちも大いに分かる。ただそういったモノが”ある"というだけの話だ。
なぜ、キズナアイさんはクラブミュージックなのか
さて、本筋に戻る。
なぜ、キズナアイさんはクラブミュージックを選んだのか。僕の疑問に対する答えは、とても簡単なものだった。
「誰でも楽しむことができるから」
たったこれだけのことだったのである。
ライブはステージのセンターにおかれたモニターにキズナアイさんが映し出され、楽曲を披露するものだったが、僕が衝撃を受けたのは、その「楽しみやすさ」だった。
そこには、難しいコール&レスポンスは存在しない。
音楽と周りに合わせて腕を上げ、キズナアイさんを眺めながら体を揺らすだけで、もうメチャクチャ楽しいのである。
勿論、多少の掛け合いはあるが些細なもので、楽曲の知識がなくとも煽りだけで理解できるものだ。(余談だが、ライブ中のキズナアイさんの煽りも非常によく考えられていたように思う)
その、楽しむことの敷居の低さに、僕は愕然とした。
ライブの最後にキズナアイさんが言っていたことが印象に残ったので、一部引用する。
ダンスミュージックって、こんな風に、皆で楽しく笑いながら、騒いだり踊ったりできる音楽だなって思ったのね。
万人が楽しめるように、直感的に楽しめる音楽を求めた。
その問題に対するキズナアイさんなりの答えが、ダンスミュージック。
ライブ中、思考の余地はなく、沸いてくる感情はとにかく、
「楽しい」
この感情に尽きたライブに対する、あまりに納得感のある答えだった。
キズナアイさんとは、何なのか
さて、冒頭で僕は2次元アイドルオタクとして、
キズナアイさんも2次元アイドル視点で応援をさせてもらっている。
と言った。
オタクにとって、2次元アイドルとは好きの対象であり、応援の対象である。
しかし、キズナアイさんには、これまで僕が抱いていた2次元アイドル像とは大きく違うコンセプトを感じた。
ライブ中のMCから引用したものだが、このコメントが非常に印象に残っている。
私はいつも、世界中の皆と繋がりたいって言っているんだけど、そのためにできることは、なんでもしたいなって思っています。
音楽も、皆と繋がるために始めました。
"皆で騒ぐ"、"皆で踊る"、"皆と繋がる"。
キズナアイさんのライブには、"皆と"というキーワードが散りばめられていた。
好きの対象としてのアイドルではなく、
楽しさを共有する為のプラットフォームであろうとする姿勢こそ、2次元アイドル的な視点からみた、キズナアイさんの個性なのではないかと思う。
この観点はとても新鮮なもので、大変衝撃を受けた。
これから
さて、キズナアイさんはまたこれからアーティストとしても活動していく、と言っている。
今回のポエムには収まりが付かなかったので省いた内容だが、
キズナアイさんのライブには2次元と3次元のインターフェース(次元を繋げる為の接点)としての声優起用ライブ時代の終焉の近づきを感じた。
音楽も、パフォーマンスも、ライブ演出も、全てがこれまで見てきたライブの一つの"未来"であったように思える。
近年、AR、VR、そしてMRの概念の実用化により、2.5次元に生きてきたオタクにとっては大きな転換期を迎えつつあるような気がしてならない。
是非2019年は、キズナアイさんを筆頭に、そうした2.5次元に生きるオタクとして、"未来"に注目していきたい。
ーーーーーーー
最後に少しだけオタクトーク。
キズナアイさんの楽曲が肌に合わないという方には、是非ともover the realityを聴いて頂きたい。
古くは苺ましまろの「おさんぽ協奏曲」、
王道なら化物語の「恋愛サーキュレーション」など、
可愛い声×ラップに弱った経験のあるオタクならハマること受け合いである。
是非。
追加で少し宣伝。
オタクコンテンツをお勧めするだけのオタクサイト「オタクこれみて!」というWEBサイトも運営しております。ご興味のある方は是非ご覧ください。
「おたみて ~オタクこれみて~」
https://otamite.com/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?