宮本フレデリカを探す旅 ~2018年、担当と再会した話~
本コラムはアイドルマスターアドベントカレンダー2018の9日目の記事です。
各記事毎日興味深く拝読していますが、4日目のsora_kataokaさんが書かれた
記事はまさしく自分ごとでした。アドベントカレンダーの主催であるきりだるま氏も近頃はまんまと競馬場に足を運んでいるようで、何卒気を付けて頂ければと思います。
さて、アドベントカレンダーでは技術的な記事が多く、エンジニアの端くれである僕も何か技術的なことを書いた方がいいかなと思いました。
が、逆に感情論抽象論に振り切った記事を書いてみるのも一興かなと思い、このコラムを綴ります。
受け取り方によっては不快に思う部分もあるかもしれませんが、全て僕の妄言なので流して頂けましたら幸いです。
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2018年、大好きだった宮本フレデリカさんの姿が見えなくなりました。
このコラムは、
宮本フレデリカさん担当プロデューサーである僕が、
宮本フレデリカさんに出会い、触れ合い、見失い、再会するまでの感情をまとめたポエムです。
出会い -始まりの風景-
宮本フレデリカさん、どういう印象でしょうか。
自由人。奇人。ハーフ。空気をかき回す人。金髪族。鼻歌。Tulip。メットライフドームで猫やめれなかった人。
特にフレデリカさんに対する哲学を持っていない、担当外の方にとっては、こんなところなんじゃないかなと思っています。
僕のフレデリカさん担当としての出発点もそうでした。
脈絡の無い立ち回りで周りを振り回す、それはそれは愉快なキャラクター性に惹かれ担当になることを決意したのが、デレステがリリースされた3年前。喋る度、動く度、目が離せなくなる彼女は、モバマスもミリオンもプレイしていなかった僕にとって、これまで見ていた765プロのアイドル達とは誰とも似ておらず、新しいトキメキの塊でした。
何が本気で、何が本気でないのか。彼女に夢中になりました。
触れ合い -フレさんをもっと好きになる-
フレデリカさんの担当になり、デレステにおいてメインユニットのセンターに輝く自由奔放金髪ハーフの姿が目に馴染んできた頃、まるで僕の気持ちを試すような出来事が起きます。
月末の恒例イベント「Live Groove(※)」の第一回Visual burst。このイベントのピックアップユニットとして、モバマスをプレイしていなかった僕が噂に聞いていた、フレデリカさんの所属するユニット「LiPPS」が選ばれたのです。(※LiveGrooveはデレステのスタンダードなイベント形式な一つ。4曲続けて楽曲をプレイすることで獲得できるポイントでランキングが決まり、上位に報酬が付与される。拘束時間が長いので、担当が選ばれると必死。)
ソシャゲはほぼ初プレイだった僕にとって、これも噂に聞いていた「担当のイベントを走る」という行為に挑戦する時がやってきたのか、と、胸が熱くなりました。
今にして思えば、デレステがリリース直後の黎明期だったということもあってか、後々挑戦することになるランクSSSチャレンジ(※)と比べると拘束時間もマシだったような気がしますが、当時の僕にとってはとにかく必死。
(※ランクSSSチャレンジは、毎月更新されるファン数(ゲームを遊ぶことでもらえるポイントのようなもの)獲得ランキングで上位入賞を目指し、特別な報酬ゲットを目指すチャレンジ。一か月間毎日4~5時間プレイする必要があり、キツい。)
色々なものを犠牲にした結果、無事目標の1000位以内入賞を果たすことになります。
そしてイベント中に展開されるストーリーにおいてフレデリカさんは、僕の知っている姿とは一味違う、ユニットコンセプトに合わせたクールな一面を見せてくれました。
時にキュートで、時にクールで、気の向くままに色々な表情を見せてくれるフレデリカさんをもっと知りたい。
かわいい。
かわいい。
かわいい。
長くなり過ぎるので数字が提示できるイベントのことばっかり話していますが、3rdライブと4thライブでそれぞれで持ち曲である「きまぐれcafe au lait」を披露したり、声優の髙野麻美さんの葛藤を知ったり、デレステで最上位レア度のカードが出て天井に頭をぶつけたり、色々なところで色々なことを感じ、考えました。
それぞれの出来事とそれぞれの思いを語るのは別の機会として、
プロデューサーとしての日々を送るうち、担当を愛する気持ちに、少し陰りも生まれてきます。
見失い -こんなの僕の考えるフレデリカじゃない-
ある日、フレデリカさん担当においてとても重要なアップデートがデレステに入りました。
フレデリカさんをピックアップしたストーリーコミュの追加&持ち曲「きまぐれcafe au lait」の追加です。
僕はこのストーリーコミュが、好きになれませんでした。
、、、、、、
少し話が変わりますが、
僕はエンタメ(音楽やアイドルやゲームや、受動的に楽しめるコンテンツを包括した意味合いで使っています)を楽しむ時、人為的な部分が見えてしまうと途端に興味を失ってしまいます。
スポーツであれば試合の成り行きは神のみぞ知るべきであると思いますし、
ファンから見るアイドルの姿はその人の本来の性格であると信じています。
なので、
スポーツの結果が人為的に操作されたもの(すなわち八百長)であれば悲しくなりますし、
ファンから見るアイドルの姿は、可愛く見てもらえるように戦略的に計算された姿であれば悲しくなります。
これは決してそういう側面を否定しているというわけではなく、
真実を前面として見た時の野暮ったさに冷めてしまうのです。
プロレスが八百長だと言うのは野暮ですし、
アイドルがファンに対して「今日は会えて嬉しいです」と言うのも、ある程度台本があるのかもしれません。
ただそれに対して「プロレスは八百長!」「アイドルのあのセリフは台本通り!」と発信することはあり得ないと思います。
エンタメとは、必ず裏側にある「人為的っぽさ」を、魅力でカバーする必要があるものだというのが自論です。
特撮ヒーローのスーツに補修後が見えたら、ちょっとガッカリしてしまいますよね。勿論色んな方の努力によって成り立っていることは知りつつも、そこに「人為的っぽさ」は感じたくないと思います。
これは比較的共感頂ける方も多いのではないかな、と思っています。
、、、、、、
さて、本題に戻りますが、追加されたストーリーコミュが好きになれなかった要因は、このセリフです。
「適当に見えて、意外とちゃんとしてんのね。」
何気ない一言ですが、公式はどうしてこの一言を喋らせようと思ったのでしょうか。
僕は、
適当に見えるフレデリカさんも、実はちゃんとしてる。
こういうキャラづけをしようと考えているんだろうと解釈しました。
いわゆるギャップ萌えというやつですね。
ちなみにこの「実はちゃんとしてる」という側面を描いているシーンは他にもあります。
編集点つくってんね~~、というところをひたすらにプッシュしてきます。
この連続プッシュにより、僕はフレデリカさんのキャラクターを無理やり型にハメようとしている、公式の操作。すなわち「人為的っぽさ」を感じて仕方がありませんでした。
「○○に見えて、実は××」
そんなテンプレートに沿った性格に収まるアイドルじゃない。
自由奔放で、掴みどころが無くて、常に誰かを振り回し続けて、型が存在しないアイドル。
そんな彼女の姿にこそ魅了されていた僕はこう考えました。
こんなの僕の考えるフレデリカじゃない。
このモヤモヤを持ったまま、僕はフレデリカさん担当として、プロデューサーを続けることになります。
、、、、
それから少し時が流れ、今年の8月、僕のモヤモヤが黒い塊となって、担当への愛が覆い隠されてしまう出来事が起こります。
デレステにおいて、
フレデリカさんと一ノ瀬志希さんの二人からなるユニット「レイジ―レイジー」をピックアップしたイベントが開催されたのです。
約200人の登場アイドルを抱えるシンデレラガールズというコンテンツは、1人1人を描くスピードが大変遅く、その上イベントにピックアップされるキャラクターは人気のあるごく一部のアイドルに限られてしまっています。
そんな状況において、久しぶりに宮本フレデリカさんのストーリーが動く。
大変喜ばしいことでした。
そんな喜びに包まれる中、満を持して公開されたイベント報酬のイラストとストーリーに、大きな悲しみを覚えることになります。
それがコチラです。
この長ったらしいコラムをここまで読んで頂けている方なら、言いたいことはお気づきかと思います。
この表情とセリフで描きたかったのは、
適当に見えるフレデリカさんも、実はちゃんとしてる。
そんなフレデリカさんを描きたい公式の思いがヒシヒシと伝わってきて、
その「人為的っぽさ」に、僕は担当への想いを完全に見失ってしまいました。
こんなの僕の考えるフレデリカじゃない。
僕のフレデリカはこんなに型にハマったテンプレートなキャラクターじゃない。
ギャップ萌えなんて、求めていたものじゃない。
部屋に飾った小悪魔メイドフレデリカのフィギュアを前に、ただただ冷めていく担当への想いに悲しくなりました。
再会 -難しいコトにはもうサヨナラ-
そんな冷めきった想いのまま、2018年11月10日(土)11日(日)に開催されるシンデレラガールズ6thライブの日が近づいてきていました。
埼玉メットライフドーム公演では、担当である筈のフレデリカさんが出演します。
どんな気持ちでライブに臨めばいいのか。
本当にフレデリカさんが僕の想い通りのアイドルじゃなかったから、こんなに冷めてしまっているのか。
単純にコンテンツに飽きてしまっただけじゃないのか。
整理が付かないまま、とにかくもう一度、僕にとってのフレデリカさんはどんなアイドルだったのかを考え直そうとしました。
出会いから。
買い物をしたり。
パリに行ったり。
パリではいつか聞かせてくれた夢を、
叶えちゃったり。
故郷と両親への想いを知ることができる、思い出深い出来事でした。
最近は温泉に行ったり。
のぼせる姿をちょっぴり隠そうとするフレデリカさんが愛しくなったり。
出会いからたくさんの出来事を振り返るにつれて、あることに気づきます。
こんなの僕の考えるフレデリカじゃない。
こんなことを考えている時点で、僕はフレデリカさんを、僕の中にあるちっぽけな型にハメてしまっているだけでした。
フレデリカさんは自由です。
何が本気で、何が本気でないのかも分かりません。
真面目な表情も見せます。
真面目な気分だったんでしょう。
お調子者な一面もあります。
お調子者な気分だったんでしょう。
デレステの中で、僕の大好きなエピソードがあります。
速水奏さんのストーリーコミュにおいて、調子に乗りすぎた一ノ瀬志希さんと二宮飛鳥さんを諭すシーンです。
この速水奏さんのストーリーコミュに登場するアイドルの中で、フレデリカさんは最年長。悪ノリが過ぎた後輩アイドルと自分自身を優しく叱る彼女の姿は、弁えた大人の常識人。そんな一面も、まさしく彼女自身なのでしょう。
思うに、フレデリカさんに「裏側」なんて存在しないのです。「実は」なんて思っているのは僕だけで、フレデリカさんにとっては至極「普通」に振る舞っているだけなのです。
たくさんの姿が存在する彼女は、そのどれもが彼女自身であり、真剣なんだと思います。
むしろ彼女のイメージを勝手に作り出し、型にハメていたのは受け手である僕自身であり、彼女は僕が思っている以上に、自由で、色々な面を持ったアイドルなんだと思っています。
型にハメているのは受け手である僕自身。
この視点に気づいた時、それまで見失っていた彼女の姿が、
初めて出会った三年前のように、鮮明に見えるようになりました。
まさしく、担当に再会した瞬間でした。
最後に -この想いこそクレイジークレイジー-
その後僕は無事晴れ晴れとした想いで、シンデレラ6thライブを、担当のステージを応援することができました。
「プロデューサー」というファンの総称は、アイドルマスターというコンテンツに傾倒する姿からたまに皮肉の意味で使われたりもしますが、ここまで没入できる懐の深さはやはり素晴らしいものだと、改めて強く思います。
、、、
ところで、シンデレラ6thでレイジーレイジーが披露した「クレイジークレイジー」という楽曲は、大切な人への想いに戸惑う気持ちを綴った歌詞になっています。
自由奔放なレイジーレイジーの二人が、アーティストとして真剣に歌う「クレイジークレイジー」。
その中で、こんな歌詞があります。
ねえ なんでだろう なんでだろう
止まらない 終わらない
きみのこと考えて
わたしおかしくなっちゃうよ
宮本フレデリカさんのことを考えて考えて。
こんな長文ポエムを書いてしまうくらいの、フレデリカさんへの想いこそまさにクレイジークレイジー。
やはり僕は、まんまと公式の考えに、人為的な操作に、ノせられてるのでしょうか。
担当におかしくされてしまう日々はこれからも続きそうですが、
その過程を全力で楽しんでいきたいと思います。
、、、、
なぁーんて。
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こんな意味の分からない長文をここまで読んで頂き有難うございました。
人生における貴重な時間を、クレイジークレイジーな長文に浪費させてしまったことをお詫び致します。
僕ことしんごは不定期に京都で「ガチ恋ガーデン」というオタクイベントを主催しております。
過去にはweb上でこんなコテンツを公開してみたり、web上でも色々やっておりますので、よければTwitterアカウントとかフォロー頂けると喜びます。
今年は動きが少なかったですが、また来年以降色々やろうと思っておりますので、存在だけでも知っておいて頂ければと嬉しいです。
以上、改めて本記事をご覧頂き有難うございました。
最後に少し宣伝。
オタクコンテンツをお勧めするだけのオタクサイト「オタクこれみて!」というWEBサイトも運営しております。ご興味のある方は是非ご覧ください。
「おたみて ~オタクこれみて~」
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