何故、こんなにもオタクは楽しいのか。

オタクであることが楽しすぎる。

振り返ってみれば、自分がオタクであることを自覚したのは2005年に放送された極上生徒会というアニメにリアルタイムでハマって以来なので、来年で15周年を迎えることになる。
人生の半分をオタクとして過ごしてきたわけだ。

15年継続できる趣味というのは、なかなか無い。
機会が無くなったり。時間が無くなったり。動機が無くなったり。飽きたり。ふと熱が冷めたり。

しかし、私は15年間、飽きもせずオタクを続けている。
オタクを続けていたからこそ、人生が良いものになっていると確信している。

これは、ただ事ではない。
何故、オタクであることはこんなにも楽しいのか。

本記事は、そんなオタクであることの楽しさを気ままに哲学したものである。

オタク活動を楽しいと感じる要因

オタク活動を楽しいと感じる要因としては、大きく分けて以下の2つがあると考えている。

①コンテンツから得られる感動
②同好とのコミュニケーションの楽しさ

まず一つ目は、コンテンツから得られる感動
ここでいうコンテンツとは、アニメや漫画の物語やキャラクターから得られる感動は勿論、関連楽曲や、声優さんのイベント、聖地巡礼など、あるタイトルの様々な側面を包括的に指している。

そして、二つ目は、同好とのコミュニケーションの楽しさ
今期のおすすめアニメや好みのヒロイン、今後の展開予想などを同好と話す楽しさを知っているオタクは多いと思う。

上記で挙げた2つの要因には、本質的に大きな違いがある。
それは、それぞれについて、コンテンツから直接的にもたらされる楽しさであるか、間接的にもたらされる楽しさであるか、という違いだ。
前者を直接的要因間接的要因と呼ぶこととする。

オタクを”楽しい”と思わせる直接的要因

まずは直接的要因からくる楽しさについて考えていきたい。

わざわざ妙な呼称を付けるまでもない。至極当たり前の見方だ。
対象のコンテンツを見る、もしくは読む、もしくは体験する、、、
コンテンツと自分とが一対一で結びついた状態で、コンテンツから直接的に享受される”楽しさ”を指したものである。

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それは物語で涙することかもしれないし、結末に想いを巡らせることかもしれない。
可愛いキャラクターに疑似恋愛することかもしれないし、声優さんの演技に魅了されることかもしれない。

「そんなの当たり前じゃん。
コンテンツにハマる理由なんて、コンテンツが面白いかどうかでしょ?」

その通りだ。
しかし、「楽しさ=本編から得られる感動」では無い。

オタクを”楽しい”と思わせる間接的要因

次に、コンテンツから間接的にもたらされる楽しさ、すなわち間接的要因について考えていきたい。

これは同好とのコミュニケーションなどからくる楽しさだ。
直接的要因は、
作品と自分自身が一対一で結びつき、直接的にもたらされるものであったのに対して、
間接的要因は、
コンテンツが人やメディアを結んだネットワークを形成し、1つのプラットフォームとして機能している状態から、プラットフォームを構成するメンバーにより間接的にもたらされる

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プラットフォームを構成するメンバー、つまりオタクやメディアがそれぞれな想いや考え、二次創作物などを発信し、巻き起こる議論や感動がさらにプラットフォームをより良いものに、楽しいものに変えていく。

この世界において、ベースとなるコンテンツ自体が感動を与えるものであるかどうかは問題ではない。あくまで感動は、人やメディアとのやり取りにより発生するものになる。

例えば、ゲームとしてはとても面白いと思えないのに、何故か流行っているソーシャルゲームがあるとする。
そこで得られる”楽しさ”は、コンテンツから直接的に享受されるものではなく、コンテンツが形成するプラットフォームから間接的に享受されるものだ。

そのプラットフォームにおける楽しさは、
帰属欲求や承認欲求、またクリエイターにとっては自己実現欲求を満たすものかもしれない。
作品の物語そのものが楽しいのではなく、その作品が構築した世界の中にいることが楽しい。

一見すると歪な在り方に見えるかもしれないが、
オタクでいることの楽しさは、この間接的要因が半分以上を占めている気すらする。

例えばド派手なハズレ作品を完走してしまったとする。
本編にはネガティブな印象しか抱かなかったものの、ふと感想をツイートしてみると、共感したオタク達が次々と”いいね”を連打してくれて嬉しい気持ちになった経験のあるオタクは少なくないと思う。
それだけでそのアニメを見て良かったとすら思えてしまうほどの魔力が、この間接的要因には存在している。

で、それが?

本記事の内容は、これで終わりだ。

直接的要因が正義で、間接的要因が悪だとか、そういったものは無い。

本当に良い作品は、直接的要因の側面でも間接的要因の側面でも楽しませてくれる。

また、直接的要因からくる楽しさだけ抜群な作品もあれば、間接的要因も然りだ。

ただ、間接的要因には非常に面白い性質がある。
それは後天的に楽しさを増幅させることができる、というものだ。

直接的要因からくる楽しさは、産み出された時点である程度絶対値が決まっている。つまり先天的だ。昨日と今日で面白さが変わることは無い。
しかし間接的要因からくる楽しさは、人間関係によって、メディア展開によって、二次創作によって、、、様々な状況に引っ張られ、日々移り変わっていくという性質がある。

好きな作品の間接的な楽しさを増幅する活動こそ、ポジティブなファン活動なんだろうな、とか思ってたら、なんかワクワクしてきた。

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