見出し画像

ハンドドリップコーヒー入門

ドリップコーヒーに最短で入門する方法を教える。

コーヒーの淹れ方は3種類くらい

極論、有名なコーヒーの淹れ方は3種類くらいしかない。
ハンドドリップは、現在主流のものは透過式である。一方、浸漬式のハンドドリップをすることもある。

  • 透過式: 挽いたコーヒー豆にお湯を透過させることでコーヒーを抽出する

    • ハンドドリップ (主流のもの。ハリオV60など)

  • 浸漬式(しんししき): 挽いたコーヒー豆にお湯を漬けることでコーヒーを抽出する

    • ハンドドリップ (メリタ1つ穴式、ハリオSwitch)、サイフォン、フレンチプレス、水出しコーヒー

  • エスプレッソ: 高圧で抽出する。正直よく知らない。エスプレッソマシンで淹れるアメリカンコーヒーはエスプレッソをお湯で薄めたもの

いずれも、インスタントコーヒーのようにコーヒー豆を溶かすのではなく、成分を浸透圧で抽出していることを意識する。
以下では、透過式に絞って話をする。

抽出理論

概ね、以下は誰に聞いても見解が一致している。

  • コーヒー豆の味には、酸味、甘み、苦味、コク、雑味がある

    • 抽出の細かいテクニックにより、これらの味の抽出のされ方が多少変わってくる

    • 雑味を出さないように抽出したい

  • 浅煎りの豆は酸味、華やかさが強く、深煎りの豆は苦味、コクが強い

    • 味は豆の煎り具合で大きく変わる

  • お湯を淹れて初めの方は酸味、甘みが出やすく、続いて苦味とコクが出やすい。また、時間が経つと雑味が出やすい

    • 抽出は概ね、(お湯に触れ始めてから)3分以内で行うことが目安とされることが多い

      • 2分程度を目安としている人もいる。3分という時間にはこだわらない、という人もいる

  • お湯の温度は、浅煎りでは90度、深煎りでは80度が目安とされる

  • 豆の挽き具合が粗いこと、お湯の温度が低いこと、お湯に触れる時間が短いことは、大体似たような効果をもたらす

  • 豆の挽き具合が細かいこと、お湯の温度が高いこと、お湯に触れる時間が長いことは、大体似たような効果をもたらす

必須の道具

  • ドリッパー (500円〜程度)

    • プロも使っているV60が500円程度で買える

    • おしゃれなのが欲しいならOrigami Dripperが人気 (ドリップホルダーも買う必要あり)

    • 円錐型のペーパーフィルターを使う形の、透過式のドリッパーなら、好きなのを買えばいい。ドリッパーで味がすごく変わるという話をあまり聞いたことがない

    • プラスチックでも陶器でも好きな方を選んでいい

  • ペーパーフィルター (500円程度)

    • 円錐型のドリッパーを買えば、円錐型のフィルターが使える。特にネット通販で買うときは、サイズには注意(1〜2杯用か、1〜4杯用か)

    • 漂白(白い紙)と無漂白(茶色い紙)があるが、漂白(白い紙)の方がいいと言われている

  • ドリップケトル (1500円〜)

    • 細く注がないといけないので、あった方がいい。私はニトリの安いのを使ってる

    • 電気ケトルなら、細口で温度調整ができるものがベストだが、普通の電気ケトルで沸かしたお湯をドリップケトルに移し替えるので十分

  • タイマー付きスケール (1500円〜)

    • 時間と重さが測れるもの。あった方がいい

    • Amazonで1500円くらいで売ってる

    • いいものは反応速度がいいらしいが、安物でもそんなに困らないと思う

  • コーヒーミル (5000円〜50000円)

    • 高いが、この中で一番、コーヒーの味を左右するのはミル

    • プロペラ式は絶対に買うな。豆の挽き具合が均一にならない

    • 金属製の刃のものがベスト

    • 手回し式だと以下がおすすめ

      • 安いものがよければ、KINGrinder P0 (5000円程度)

      • コスパがよくバランスがいいのはTIMEMORE (10000円程度)

        • どれでもいい。私はAmazonでタイムセールをしていたときにC3S MAXを買った

      • 手回し式ミルの頂点はコマンダンテ (50000円程度)

        • 欲しい

    • 電気式だとみるっこが人気

      • デカい

コーヒーの淹れ方

  1. お湯を沸かす

  2. 豆を15g、スケールで測って、ミルで豆を挽く

  3. ドリッパーを、コーヒーサーバーなどにセットする。私はコーヒーサーバーを使っていなくて、直接マグカップにセットしてる

  4. ペーパーフィルターをドリッパーにセットする

  5. ドリッパーやカップをお湯で温めたい人は温める。私は面倒なので省略することが多い

  6. 豆をドリッパーに入れる

  7. 湧いたお湯をドリップポットに注ぎ、水を少し足して、浅煎りなら90度程度、深煎りなら80度程度にする。トータルで300g弱程度のお湯を作る

  8. 以下の方法でドリップする

ドリップの仕方は、諸説ある。

4:6メソッド

有名な淹れ方に、4:6メソッドがある。
淹れるお湯の量を、前半4割と後半6割に分ける。前半で味が決まり、後半で濃さを決める、と言われている。

  • 前半
    前半は、さらに2回に分ける。前半2回のうち、どちらのお湯の比率を大きくするかで、コーヒー全体の味が決まる

    • 1投目: 酸味(明るさ)を決める

    • 2投目: 甘さを決める

  • 後半
    後半はコーヒーの濃度を決める。お湯を1〜3回に分けて入れる。お湯の量は等分する。回数が多いほど濃度の濃いコーヒーになる

ドリップ方法の例: 4:6メソッド 後半1回

お湯の量240g、1回目と2回目を1:1, 後半は1回で淹れるとする。

1投目 55g (55g) 30秒待つ
2投目 +55g (110g) 落ちきるまで待つ
3投目 +130g (240g) 落ちきるまで待つ

ドリップ方法の例: 4:6メソッド 酸味控えめ、少し濃く

さっきより酸味少なめ(1投目:2投目比率を変更)、少し濃く(後半2回)する場合を考える。

1投目 40g (40g) 30秒待つ
2投目 +70g (110g) 落ちきるまで待つ
3投目 +65g (175g) 落ちきるまで待つ
4投目 +65g (240g) 落ちきるまで待つ

ドリップ方法の例: とある店のおすすめ

4:6メソッド以外にもドリップ方法はある。
豆を買うとおすすめの淹れ方をつけてくれる店もある。店によって、なんかいろいろ違う。

ある店の淹れ方は、以下。

1投目 40g (40g) 30秒待つ
2投目 +100g (140g) タイマーが1:30になるまで待つ
3投目 +100g (240g) 落ちきるまで待つ

別の店の淹れ方は、以下。

1投目 30g (30g) 30秒待つ
2投目 +70g (100g) タイマーが1:05になるまで待つ
3投目 +70g (170g) タイマーが1:35になるまで待つ
4投目 +70g (240g) 落ちきるまで待つ

別の店の淹れ方は、以下。

1投目 70g (70g) 30秒待つ。ここで、3回かき混ぜる
2投目 +140g (210g) タイマーが1:20になるまで待つ
3投目 +50g (260g) タイマーが2:30まで待つ

私は、かき混ぜるのは上手に出来たことがない。

また、何回に分けて淹れるとかじゃなくて豆の様子を見ながらゆっくり淹れていくんだ、という人もいる。それはどちらかといえば深煎りでやる場合が多い気がする。

いろいろやり方があるので、自分に合った方法を見つけるといいと思う。

良きコーヒーライフを!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?