良く在るということ

大学2年生も終わりの私は、インターンを探していた。とあるインターンの応募にひっきりなしに書かれていたのは「成長しよう」という言葉。

私はこの言葉が苦手だ。この言葉がというよりは、この言葉が使われる文脈がだが。


人間は、ただそこに在るというbeing的側面と行為するというdoing的側面があると思う。

成長という言葉が使われるのは、「××できなかったけど○○できるようになる」というdoing的側面であることが多い。けど、being的な成長だってあると思う。

 それは、新しい自分を発見する喜びだ。

「自分ってこんな感情になることがあるんだ」「自分がこれが好きなのはこういう理由だからかも」

自分の新しい在り方を見つけるその瞬間ほど嬉しいものはないと思う。

もちろんdoing的な成長だって大切だけど、人間はhuman beingであり、ただそこに在る存在。在るということを忘れてはならない。

それに、幸福はwell-being、良く在ること。決して、well-doing、良く物事を行うことではない。


私が求めているものは、自分の新しい在り方を発見する喜びと共に、より良く在ること、生きていくことだと思って、そっとそのインターンの募集のページを閉じた。

今は、より良く物事を行う成長よりも、より良く在る成長を大切にしたい。

そして、より良く在るための新しい自分との出会いを運んできてくれるのは人との縁だとも思う。

これまで味わったことのない感情を教えてくれたあの人や、「これするの好きだよね」と自分の好きなものに気付かせてくれたあの人、その一人一人を大切に、感謝しながら生きていきたい。



ねえ、
「より良く在りたい」
「新しい自分を教えてくれて支えてくれるあの人を大切にしたい」
こんな考えに気付かせてくれたのも、あなたなんだよ。
ありがとうね。

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