じいじが来た
今朝のこと。
お腹が痛くてトイレで呻いていたら、ふとお線香の匂いがした。
冷たい床で丸まって、アこのままだと過呼吸になる、と前髪から垂れる汗を見て思った、その時だった。
ふっと香ったなと思ったらどんどん強くなって、匂いは背中までまわった。
ごろんと仰向けになって、
ゆっくり息を、
すって、はいた。
じいじ、来てくれたのかあ、
と思わず呟いた。
いたみの波はだんだん小さくなった。
ゆっくり起き上がると、じいじのところへ行った。
線香はいつも通りの場所にあって、
静かに匂いをはなっていた。
じいじさん、
じいじさーん。
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