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ドラマチックな場面を選ぶ

風のファイトの作画をしていて、ネーム(漫画の設計図)ではこのコマはこの構図で行こうと思ったけどやはりこの構図で行こうと、変えることが多いです。これは映画監督が、現場の撮影でいきなりカメラワークを買えるようなもので、そのような現場だったら大迷惑かもしれません

今回風のファイトの5ページ目を描いていました、光太郎がジムがつぶれちゃうのと飛び込んでくるシーンから始まるのですが、そのコマを最初は上からみる俯瞰図で構図を描いていました。

なぜ俯瞰図かというと、読者に全体をわからせるためです。

ですが、この場面は、ジムがつぶれるかもしれないという大事件を光太郎が知るという光太郎がメインにならなくてはいけないシーンなので、最初考えていたふかん構図では光太郎が小さくてあまり目立ちません。そこで、ミットを打っているサクラさんと光太郎の父の間から光太郎が見えるという風にしました、このほうが「ジムがつぶれる?」と叫んでいる光太郎が大きく見えます。

手前の、モノ、人、から奥のもの、人のほうへカメラが向かうのをアニメ用語では”なめる”といいます。

カメラが手前の、人や物をなめるようにして、奥に行くのでそのような名前が付いたのかもしれません。

作画に入ると作品に感情が入ってくるので、よい構図にしたいという気持ちが強く働くからでしょうか。

前にある映画監督とお酒を飲んで話し合っていたのですが、その方は撮影前に絵コンテ(映画の設計図)を破り捨てるというのです。

現場に出てみると、机上で作っていた絵コンテとは違った構図で撮りたくなるのかもしれませんね。

現場のパッションってその場になってみないとわからないんですね。

今が大切なんです。

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