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何もしていないのに自動車が壊れた話(現場猫案件)

【ネタバレ】
何もしていない訳ではなく、車検に出していた。

1 乗っている車について

 私が乗っている車は、スズキのスイフト ハイブリットRSです。

圧倒的小ささ

 スイフト・スポーツと比べると絶対的なパワーは足りていませんが、ハンドリングはとてもスムーズで運転が楽しくなりますし、車重がとても軽いので、パワー不足感もそこまで感じません。
 それに、燃費がとても良く(実際リッター21km弱で走れている)70~80キロで巡航すると、リッター30キロで走れます。しかも、なぜかエコカーってことになっているので、税金もちょっと安くなっています。

 あと、ルックスが好き!
 赤色ってめっちゃカッコよくない?????
(ただし乗っている人の偏差値は10下がる)

青空に映える真っ赤なボディ
乗っている人の偏差値は10下がる


2 車検に出した後の違和感

 そんなスイフトくんも買って3年が経ったので、初車検となりました。ディーラーに7月23日に持って行ったところ、翌24日には点検が終わって戻ってきました。早い!

 ところが、ディーラーからの帰り道、運転していると違和感がありました。マンホールなどの段差に乗り上げると、左のリアあたりから「ゴトッ」と建付けの悪そうな音が聞こえてきます。
 ブレーキも違和感があって、軽く足を乗せた時は大丈夫なのですが、そこからブレーキをさらに踏み込もうとすると、一瞬スコッと抜ける領域があった後に、急にブレーキが効くように感じます。まるで初心者や下手くそドライバーのような、カックンブレーキになってしまうのです。

 とはいえ、その時は「異音は…トランクに積んでる荷物の位置が悪いのかな?」「ブレーキは車検で調整したんだろうし、そのうち慣れるだろう」などと思っていました。


3 走行中にブレーキが壊れた!

 7月26日、私はズル休み有給休暇を取得して、温泉に浸かりに行こうと車を走らせていました。
 トランクの荷物の位置を調整し直したのですが、相変わらず左のリアから異音はするし、ブレーキは慣れないし、そんな調子で走っていると……

 ゴトッ!(段差を超えると鳴る音)
 ゴトッ!(段差を超えると鳴る音)

 バキッ!(機械から鳴ってはいけない音)

その時の心境

 機械から「聞こえてはいけない音」が聞こえました。

 故障? いやいや、そんなはずがありません。車検に出したばかりじゃないですか😤
 慌てず騒がず落ち着いて、何が起こったのか確認しましょう。運良く田舎道を走っていた私は、ちょうど車を停めれそうな路肩を見つけました。これで安心ですね……

 スカッ!(ブレーキの踏力がない音)

マジで危険なトラブルに遭遇したときの顔

 ブレーキが故障しました!

 一瞬死を覚悟しましたが、一番奥まで踏み込むと、ちゃんと(?)ブレーキが効いて止まりました。
 とりあえず車から降りて、様子を見てみましょう。

 ギギギッ!(パーキングブレーキが意味不明な軽さで引き上がる音)

自動車が故障したのを悟った顔

 スイフトくん、もうダメそうです😇

 しかし、車から降りても、見た目には異常はありません。何のトラブルが起こったのかは分かりません🤔
 異常なし! ヨシ!👉

 なわけあるかい。
 温泉はキャンセルです。
 ところで、私は「メーデー!航空機事故の真実と真相」を履修していますので、トラブルが起こったとしても冷静です。何が生きていて、どこまで動くかのテスト――つまり、コントロールチェックをしましょう。アクセル、ハンドル、それにパーキングブレーキは正常に動きます。ブレーキはトラブル発生したようですが、一番奥まで踏み込むと、ちゃんと車が止まります。
 平日で交通量も少ないですし、自宅まで3キロ程度ですので、自走可能と判断して安全運転で帰宅しました。良い子は真似しないでね。


4 慌てず騒がずディーラーに電話しよう

 自宅のガレージに車を止めたところ、左のリアタイヤ付近からオイルのような液体が漏れ出ていました。
 ブレーキが効かないことから想像すると、この液体はおそらくブレーキフルードで、これが何らかの原因で漏れていると思われます。
 そして、先日の車検では、ブレーキの分解整備を行っています。

 つまり、整備ミスです。やっちまったな!

おそらく車から流れ出てはいけない液体

 ということで、ディーラーに電話してみましょう。
 3日前に車検を受けたことや、車検後から調子が悪いことを話したところ、電話口の人の顔が、見る見る間に真っ青になる様子が電話越しにも分かりました。こういう電話、胃に良くないよね。
 その後、大慌てでレッカー車がやってきて、スイフトくんはドナドナされていきました。元気になって帰ってくるんだよ~。


5 スイフトが帰ってきた!

 その週の金曜日、営業の人から電話がかかってきて、修理が終わったので車を持っていきますと言われました。
 お仕事から自転車に乗って帰ってくると、レッカー車と真っ赤なスイフト、運悪くクソみたいな事案の電話を取ってしまった営業マン、さらにはディーラーの店長までが勢ぞろいしていました。

 そうです、店長が来ています。
 
これは大変なことになっています。そういうことに鈍い私でも分かる、非常にめっちゃアカンやつです。
(車検をしたばかりの車のブレーキが壊れたから当然なのだが)

「この度は、本当に申し訳ございませんでした」
 マジな平謝りです。
「まあまあ、今回は大丈夫だったんで……」
 仕事柄、いわれのないクレームを受け続けていると、実害がなければ穏便に済ませてしまおうっていう対応を返します。

ぼく「ところで、今回は何がどうなったんですかね?」
営業「実は、ブレーキの部品を固定するナットのひとつが緩んだままになっていて、それが走行中に脱落してしまった、ということなんです」
ぼく「つまり、走行中に異音がしていたのは……」
営業「おそらく、そのナットから出ていたものかと」
店長「本来こういう整備を行った際には、ダブルチェック・トリプルチェックを行っていたのですが、それが機能していなかった、ということです。この度の事態を受けて、現場には再発防止を徹底するように教育いたしました。本当に申し訳ございませんでした」

 月初の会議の議事は決まったな!
 その後、菓子折りを貰って、めちゃくちゃピカピカになったスイフトくんが帰ってきました。ブレーキも新品に交換してもらえました。


教訓
・ブレーキが壊れても系統は二重化されてるから、まずは冷静になろう
・ブレーキが壊れたら、家に帰るかレッカー車を呼ぼう
・ダブルチェックは機能しないし、トリプルチェックも機能しない

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