小さな習慣を守る、ということ
どんな話の流れだったか忘れたけれど、友人Rと「誰にも見せびらかさない、その人だけの習慣を持ってる人って、なんかいいよね」という話をしたことがある。
誰にひけらかすわけでもなく、わかりやすい利益があるわけでもなく、ただ続けていること。
Rは、毎朝決まった時間に必ず仏壇に手を合わせるという知人の例を挙げた。たしかに、想像すると、なんかいい。
毎日淡々と続けていることがあるだけで、背中にすっと一本の芯が通っている感じがする。ほかがどんなに自堕落だろうと、そんな気がしてくる。
たとえば、毎日浴びるほどお酒を飲むのに、起きたとき必ず一編の詩を読むとか。
寝る前に必ずサボテンに話しかけるとか。毎朝同じ場所の写真を撮るとか。毎日靴を磨いてきれいに並べるとか。
それだけで、なんかいい。好き。
毎日いろんなことが起こり、いろんな人がいろんなことを言う。タイムラインには短いことばが途切れなく流れ続ける。
そんな急流の中に、細くともしなやかで折れない一本の旗を立てるように、自分だけの小さな習慣を守り続けること。
ささいなことだけれど、それはとても美しいことなんじゃないかと、なんとなく思ったのです。
あしたもいい日になりますように!