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いつかって、いつだ

「いつかとお化けに会ったことがない」
と言う言葉を聞いたことがある。

いつか、という約束は、お化けにあったと言う話くらいでたらめで信じがたいものということだろう。
初めて聞いたとき、上手いこと言うな、と思った。

子供の頃、欲しいおもちゃがあって、これ欲しいとねだった時お母さんに「また今度ね」と言われたのを思い出す。
子供ながらに、「ママのまた今度は“あきらめなさい”と同じ意味」だとわかっていた。
“いつか”を期待させておきながらそれは永遠に訪れない。
大人になった今、その時に欲しかったものはもう必要ないものばかりだけど、あの時のなんとも言えない、欲しくても手に入らない切なさは今でも感覚で覚えているものだ。


“いつか”は本当に便利な言葉だ。
そう言っておけば、大抵のことは穏便に済んで、そして時と共にその存在が薄れて行く。
何かふとしたきっかけがない限り、思い出されなくなって、約束さえ消えて行く。

いつかできたら良いな。
いつか会えたら良いな。
いつか、いつか。

-いつかって、いつだ。

後回しにする癖は、なかなか抜けない。
なんだかこのご時世、外出も思うように出来なくなって、“いつか”が口癖になってしまったような気がする。
子供の頃、あんなに嫌っていた言葉なのに!


家の掃除をしながら、こんなことを思っていました。
毎日コツコツ綺麗にすれば、時間もかからないはずの掃除も後回しにするとなかなか大変。

新しい年を気持ちよく迎えられるように、お部屋も気持ちもリセットしたいね。

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