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Who is the true love ? 【真実の愛は】2

船のメンテナンスとして5年ほど働いていたRajanはそろそろ大好きな故郷のインドにいつか帰ることを夢見て働いていた

その頃のFrancesca は僕と同じゲストサービス(フロントデスク)のパーサーとして働き、彼女の収入はRajanのそれよりも2.5倍くらいあった

Rajanは自分の収入が彼女よりも少ない事が嫌だったのか、仕事量に比べた対価に満足していなかったのか、5年働いた船上勤務に疲れて生活の基盤をインドに戻すことを決断すると、彼女もついていく形で船の仕事を辞めた

前述したとおり彼女はイタリア人
ヨーロッパ人の彼女にとってインドへの移住は大きな大きな決断だろうとみんなで話してた
と同時に文化の違いについて行けるだろうか心配もしていた

でもそんな心配をよそに彼女はRajanと離れることの方がなによりも辛く、インド移住を決意していた

2人が移住後しばらくしてRajanは外資のチョコレート会社に職が決まり、生活も安定してきた

一方彼女は多彩な語学力を生かして、フランス語の教師として働き始めた

船上の生活はある意味ファンタジーの世界である
勤務時間は地上よりも長く、家族と離れて暮らしている寂しさは計り知れないが、食事はビュッフェスタイルで3食、更に3時にはティータイム付き、キャビン(部屋)も毎日清掃員が掃除してゴミ捨て、シーツも取り替えてくれる

完璧に仕事だけに集中してれば良い環境
そこに、パートナーと一緒の生活ともなれば辛い仕事も耐えて行けたりする

なので、陸上では船上でやっていなかった普通の生活のルーティンをこなすことになるので、細かい価値観の違いなどが生活の随所に出てきて、しなくても良い喧嘩などが増えたりすると言われていた

しかし、2人はそんな細かいズレも乗り越えインドでの生活もだんだん落ち着いてきてる所だった

そして2年ほどたった頃、Rajanの勤めてた会社がインドから撤退する事になり、彼は職を失った

順調だった2人の生活は一変して形を変えていった

そこで、Francescaは新しい提案をしてみた

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