懐かしい風景

ハワイ島コナに住み始める前に一度観光で訪れたことがあります。その時の印象は「観光でゆっくりするのには最適だけど、実際に住むとなったらどうかなぁ」そして「なんか子どもの頃に見たことあるなぁ」でした。

ハイウェイと言っても道幅はアメリカ本土のそれより狭く、道の両側には草がぼうぼう、メインの道から入ると舗装されてない砂利道も多く、電線に絡みつく葉っぱの蔓(電線を見たのも久しぶりでした!)、木造のトタン小屋のような家は、子どもの頃に通った通学路で見た風景を思い出させるものでした。

あれから16年、コナも随分変わりました。広く舗装された道路も増え、規模は小さいけれどショッピングセンターや、新たにゴルフリゾートもできました。潰れるお店やレストランも多い中、今もまた新たにショッピングセンターを建設中です。

画像1

いつものように窓を開けて運転中、懐かしいというか、昔に嗅いだ匂いがしてきました。よく見ると、前のトラックが牛の入った檻のような物を引っ張っていました。乗り心地悪そうに、たまに私の方に顔を出してました。

画像2

つい先日はヤギの家族に遭遇しました。普段は山にいて、餌が少なくなると下に降りて、道路沿いの草を食べているところを見かけることが多いのですが、この写真のヤギたちはいつもここにいるので、もしかしたらもうこの場所に落ちついているのかもしれません。

画像3

家の近所の雑草に埋もれたトラック。毎日通る道で見かけていて、外出規制が始まった頃は、雑草もまだ小さかったのに、この間気づいたらこんなことになっていました。

画像4

私の住んでいる家もトタン屋根です。大粒の雨が降るコナでは、雨が降る時はテレビのボリュームを上げないと聞こえなくなります。鳥が屋根を歩く時の音もバッチリ聞こえます。

ゲートで囲まれた綺麗で高級な住宅地もたくさんある中、まだまだこんな風景があることに、私はホッとします。そして、これ以上コナが都会になって欲しくないなぁ、とこっそり願っています。

画像5

【text&photo by Mina from Hawaii Big Island 】

成田水奈 愛知県出身。27歳の時に米国アイオワ州に留学。小学校教員免許を取得後公立小学校で教える。結婚を機に全く興味のなかったハワイ島コナに移住。しかしコナでフラダンスと出会いフラを通してハワイの歴史や文化、自然との関わり方や生き方を学びながら、日系人協会に所属し日系人移民の歴史、功績も学ぶ。離婚後もハワイ島が気に入り引き続き公立中学校で日本語とEL (English Learners)クラスを教える。通訳をきっかけにタマラエネルギーと出会う。自分らしく生きるサポートエネルギーを広めるためアクティベーターとなる。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?