イヴァ
ポリネシアの人達はその昔、カヌーで海を渡ってハワイの島々に来たと言われています。
その際の航法と言えば、風の吹き方、星の方角、海流を見るというか、「読む」という方法でした。風使いのナウシカのように自然とともに生き、自然から教わるということにとてもキュン、としてしまう私です。この航海方法は機械を使わないのにとても精密で、昔の人の知恵は本当にすごかったんだなぁと感動します。
航海の時にもう一つ彼らが「読んだ」もの。それはイヴァ(日本名:オオグンカンドリ)という鳥です。「イヴァが海に向かって飛ぶ時は、荒れていた海が穏やかになる」とか、「イヴァが空高く飛んでいくと風が強くなる」といった気象に関係する諺もあります。ハワイで見られる鳥の中で一番大きく、小さい鳥がくわえている魚をかっさらうことから、イヴァ(綴りは 「iwa」「 w」はハワイ語で「ヴ」の発音が多いです)はハワイ語で「泥棒」という意味だそうです。
そんな航海にも重要な役割だったイヴァ。とってもカッコ良くて私のお気に入りです。ハワイのチャントや、フラカヒコ(古代フラ)にもよく登場します。少し前に習った曲で、いろんな鳥が出てくる中にイヴァもいて、心の中で「イヴァ〜ッ!!」と叫びながら踊りました。
イヴァはデザインとしても人気です。洋服、アート、アクセサリーなどなど。私もイヴァのデザインのものを見つけたら買ってしまいます。
そういえば子どもの頃に「鳥が低く飛んでいたら雨が降る」や「〇〇雲が出たら天気が下り坂になるよ(なに雲だったか覚えていない!)」って聞いたことあると思います。きっとたくさんそういうことを教えてもらっていたんだろうなぁ。今はあまりに便利になり過ぎたり、テクノロジーやグーグルさんに頼ってばかりで、人間本来の知恵を使わなくなってしまったのかも。
教えられる知恵をお持ちの方、是非是非子供たちに教えてあげてください!
【text&photo by Mina from Hawaii Big Island 】
成田水奈 愛知県出身。27歳の時に米国アイオワ州に留学。小学校教員免許を取得後公立小学校で教える。結婚を機に全く興味のなかったハワイ島コナに移住。しかしコナでフラダンスと出会いフラを通してハワイの歴史や文化、自然との関わり方や生き方を学びながら、日系人協会に所属し日系人移民の歴史、功績も学ぶ。離婚後もハワイ島が気に入り引き続き公立中学校で日本語とEL (English Learners)クラスを教える。通訳をきっかけにタマラエネルギーと出会う。自分らしく生きるサポートエネルギーを広めるためアクティベーターとなる。
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