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SOMETHING JAZZY TOKYO 2023 2日目(2023年7月30日) 2ndレポ

 2023年のSOMETHING JAZZY TOKYOレポもとうとう最後。2日目2ndのレポです。

 昨年行けなかった自分が聞いたら確実に嫉妬するでしょうが(自分でも贅沢なことだよなぁとつくづく思ふ)、2日目2ndが始まる前の心境は「(ジャズは)これで今年最後かぁ…」でした。行けること自体がもちろん!幸せなのですが、初日、そして2日目1stと聴いてすっかり魅力にとり憑かれた私にとっては、もうずーーーーっと聴いていたい気持ちが強くなっていたのでした。罪なお方だぜ、布施さん…!


↓(恒例、ネタバレを避ける間)

















座席など

 1stが終わってから一旦会場を出て、ファン仲間の方と談笑していたらあっという間に2ndの開場時間。
 2ndの座席はアリーナ。布施さんの通り道沿いのテーブルでしたが、自分の席が内側(通路側じゃない方)だったので、握手は出来なさそうかな…と思いつつも、相席させていただいたファン仲間のみなさんにも話して手は伸ばしてみる!と決意。それからは脳内シュミレーションが止まりませんでした(笑)。

セトリ

 ほぼほぼ1st と同じでした。本当にちょっとだけそっとおやすみが入ったくらい。(セトリに入れるのか、くらいのレベル)

ジャズとゴロアーズ
Somebody Loves Me
Sway
Night and Day

(ちょっとだけ 想い出のサンフランシスコ(I Left My Heart In San Francisco)
Because of You
I'm a Fool to Want You
ある恋の物語(Historia de un amor)
あいつ
(本当にちょっとだけそっとおやすみ
ノスタルヒアス
Imagine
She
Ain't Misbehavin
I'll Be Seeing You
君は薔薇より美しい

流れ

 今回千穐楽、ということでなるべく浸ろうと思い、初日、2日目1stよりは簡素なレポとなっているであろうことをご容赦ください。

 開演時間5分前。会場がほの暗くなり、下手側会場後方から長谷部さん、小堀さん、井川さん、金子さんの順でご入場。さすが通り道近く、みなさんのお顔がよく見えました。

 そして開演時間に。会場がもう一段暗くなり、布施さんがご登場。出で立ちは1stと変わりなく、黒のジャケット、シャツ、ネクタイ、パンツにポケットチーフが赤、そしてメガネというシックなコーディネート。

 ファンの方に握手をしながら壇上に上がり、(握手はできなかったですが、ここで一瞬だけ御手に触れられました!ちょっと冷たい感触。)マイクの前へ。そしてジャズとゴロアーズをまずはアカペラで。初日、2日目1stと同じ曲ながら、やっぱり何回聴いてもうっとりしてしまいます。最後は確かタバコ持って斜め下を見るような格好でフィニッシュ。照明が最後の音でいい感じに落ちて、布施さんのシルエットが見える感じになりめちゃくちゃカッコいい。えーと、75歳…ですか本当に?(何度目)

 お次はSomebody Loves Me。ノリノリになれるテンポ、そして聴いていて気持ちの良い声。ずっとスウィングしていました。
 「途中で早く終わろうとしちゃった」らしく、最後の方ややグダっとしたものの、そんなところまで含めて楽しい!

 それからSway。バイオリンの仕草が艶っぽい。"Sway me now"の発音、歌い方がもうものすごくセクシー!間奏でされているダンスのところにしれっと入り込みたかったのは私だけではないはず!笑 どこかでOh yeahって言ってたメモがあるのですが、どこで言っていたかは忘却の彼方。

 お次はNight and Day。間奏でバンドメンバーの簡単な紹介。井川さん、小堀さん、金子さん、長谷部さんの順で紹介。長谷部さんの紹介の時「ベース!じゃなかった、ドラム!」と言い間違っていて可愛い。紹介の際にそれぞれのソロ。
 最後をまた「ナイトアンドデーイーーエイエイエイエイーーーー」としていて、布施さんのノリの良さが伝わってきます。

 最初のMC。
・1日1回歌えばいいかな(え〜と会場から声)
・ジャズ喫茶時代は昼4回、夜4回公演したりした。深夜3回、の時もあった。
・今日も36度。出たら暑いです。
・(この日の前日の)隅田川の花火も100万人が集まった。
・江戸前の花火は暗くなったらおしまい、だった。(裏取りができてないのですが…そうなのか…!?)
・暗くなったら後は星に任せよう!という感じだったらしい。
・音で玉屋か鍵屋かを当てたりした。
・話せば歌が短くなるかな(一曲くらいなくなって…みたいな話だった気がする)。
・ジャズが好き。三多摩の出身で基地があったからか。
・青山にあったジョニーさんの店で…ジョニーさんの本名忘れましたが。
・ジョニーさんから1001という本を渡されたけど、今はもうどこにあるか分からない。
・井川さん曰く、実際には800曲くらいしか入ってない。
・これを全部できるようになったらいいよ、と言われたが全部は全然できてない。
・20歳くらいの頃に日比谷公会堂でアズナブールの公演を見た。
(※こちらを参照するとアズナブールの日比谷公会堂公演は1975年1月なので、布施さん27歳。20歳くらい、というには若干の無理がある気もしつつ、細かいことは置いておきます。(もしかしたら他の公演があった可能性もある?))
・アズナブールは背はそんなにないのに手が大きく見える
・握っておいてふっとやる(広げる)と大きく見えるらしい

・雑誌のインタビューで師匠として挙げる人は?という話に
・千昌夫は「遠藤実先生です!」と答えた(わざと毎回訛って言うのがなんとも笑)
・自分はシャルル・アズナブールとトニー・ベネットです、と言ったら「えええっ!」と言われた。
・アズナブールは94歳で亡くなった。東京の公演が最後の公演になった。

・トニーベネットは96歳で今月21日(2023年7月21日)で亡くなった。
・トニーベネットはパームスプリングに住んでたが、最近50度くらいあるから心配していた。亡くなったのはニューヨークだったらしい。

・ベネットといえば…と言ってI Left My Heart In San Francisco(想い出のサンフランシスコ)を数小節アカペラで(”〜by the Bay, I left”まで)。もうアカペラで歌うコンサートをやってほしいくらい、こういう時の声がまた好き!
・でも彼を有名にしたのは、この曲なんです。

 そして始まるBecause of You。初日、2日目1st同様、ともかくうっとり。becauseの”cause"の発音は、もう教科書の発音の音声教材にしたい。

 そしてお次は I'm a Fool to Want You。赤の照明に照らされた布施さんとギターの小堀さんがめちゃくちゃカッコいい。向かって左斜めから眺める布施さんの顔がとにかく若い。時折40代、なんなら30代くらいに見えてきて、自分の視力が悪いのか、照明の効果なのか。聴き惚れているうちに終了。

 後日談ですが、SOMETHING JAZZYのCDと聴き比べてみたら(10曲めです)、この日の声がCD音源に比べてあまりに深み・幅があって、2004年からまたこの人はどれだけ鍛錬を重ねてきたんだろう、という畏敬の念がすごかったです。頭が上がらない。こんな大人になりたいーー!
 
 その後、ある恋の物語(Historia de un amor)。下手側へ来て歌ってくださり、熱い歌い上げに感動。それから上手側へ移動。スペイン語は分かりませんが、とにかくうっとりしてしまう曲。
 調べてみたら、「愛する人を失った哀しみを切々と歌い上げる」内容だそうです。以下リンクは参考まで。
 今の布施さんの声でのこの曲、切なさもかつて向けた愛情の深さも表現されていて、最高だったと思います。

 ここで再度MC。
・スペイン語の曲を歌った
・(井川さんに向かって)なんかない?チベット語とか
・数年前に、「日本語の曲も歌ってください」と言われた。
・「相馬なんとか、とか?」と言って「ハァーーーー♪」と一声。(いい声w)
・日本のジャズの最初は、戦後(戦前もなくはないけど、的な話)
ナンシー梅木さんはアメリカでもスーパースターに
・旗照夫さんについて(日比谷高校卒業で、日本で最初のファッションモデル)←ファッションモデルって言う時、ちょっとモデルっぽいポーズ(腰に手、足を斜め前に出す)をとっていてそれが素敵&カッコいい&可愛かった…!
・旗さんの曲で「あいつ」というのを歌うので聴いてくださいね。
(この「くださいね」がなんだか優しい感じで好きでした。(細かいですが))

ということであいつ。1番で「僕を許すとそれだけを」になっていて流れがハテナに一瞬なりましたが、後は立て直し。にしても今の声でこの曲を選んでいただいたことにとにかく感謝しかないです。(音源化を切に希望!)

 再度MC。
・旗さんはニコッとして寂しい歌を歌う
・トニーベネットもそう
・パクろっ!と思って、ニヤッとしながら「化粧の後の〜鏡の前で〜(そっとおやすみ)」と歌ったら、「ふざけてる、真面目にやれ!」と言われた。

・アルゼンチンタンゴの「ノスタルヒアス」は日本語をつけるのが難しいと言われてた。
・それならつけてみようと自分で日本語の歌詞をつけた。
・(ここで「挑戦してみようと思います。」的なことをおっしゃってましたが、もう実はかなり長くお歌いではないですか…?、と心の中で突っ込んだのは内緒)

 ということでノスタルヒアス。ピアノと、あとウッドベースが入ったでしょうか。(詳細な記憶は消失。)ツアーで聴いた時よりややペースが走る感じがあったような。あと「囁くようだね」の手前の間が少し(本当に少し)空いたところがあったのですが、井川さんのピアノが絶妙に入るタイミングを調整されていて、流石50年来の付き合い…!と感じました。

 曲が終わってMC。
・いや、(この曲)難しいよね。もうやめよう。(客席からえ〜〜!という声。私も思わず「え〜」と言ってしまいました笑。
・昨日ウケた話。
 ○コロナでこの業界も大変だった。3日歌わないと3週間、3週間歌わないと3ヶ月、1年歌わないと30年。でもう取り返しがつかない。
 ○コロナで阿部健太郎(千昌夫)さんが心療内科に行って…の話。
 (もはや詳細を書く気がなくなっておりすみません笑)
  「いつからそう思われました?」のところで、水戸黄門の印籠を出す
   シーンよろしく会場は笑いに包まれていました。
・ジャズは2004年から毎年やっている。もうそろそろ「お疲れ様」って言われるかな。
・次の曲はイマジン。2004年の紅白のとき歌えるか(NHKの人に)聞かれた。
・その時ヒマジンではあったんですが(ここでやっぱり会場大笑い)
→さっき(1st)もこれ言ってこんなにウケると思わなかった、と仰ってました。
・(NHKの人には)歌ったことはないけど歌える、と答えた。
・NHKの人にはそういう流れなので、と言われたけど、自分の前は前川清さんの「長崎は今日も雨だった」だった。どういう流れだったのか分からない。

 「世の中ちょっと騒がしい感じなんで…聴いてください。」と言って始まったImagine。まさか2ステージ連続で聴けるとは思っていなくて。ただただ浸りました。今回は歌詞も全部合っていて。ジョンレノンの平和への想い、布施さんの平和への想いが重なって、本当に感動的なひとときでした。ずっと聴いていたかった…。最後に"Peace… peace"と歌われていたのもとても印象的でした。

 また脱線ですが(ビートルズとジョン・レノンが絡むとうるさいやつでごめんなさい)、ジョン・レノンはこの曲の歌詞を、オノヨーコの詩集「グレープフルーツ」からインスピレーションを受けて書いたと言われています。
 創りたい世界を「想像する」ことの力、そして大切さを、ヨーコもジョンも信じていたからこそのこの曲なんですよね。
 この曲のクレジットはジョン・レノンのみとなっていますが、後になってジョンはヨーコの名前を入れなかったことを後悔した…という話もあります。

 何が言いたいかというと、大好きなこの曲を、大好きな布施さんが歌ってくれて嬉しかった!ということです。笑
 メッセージ性が強いこの曲ですが、布施さんの声で歌われるとものすごく優しくて、聴いている人に沁み込んでいくような気がして、本当に幸せな時間でした。

 Imaginenの後はShe。先述のアズナブールの名曲。Imagineで人類愛を歌ってからの、この曲でひとりの女性への愛を歌う流れがまた痺れます。どんな愛でも歌いこなすのがまたかっこいい…。間奏で"オーイェー!"も。

 ここからは立て続けにノリノリのAin't Misbehavin、それからI'll Be Seeing You。Ain't Misbehavinは1箇所だけ歌詞が怪しかったような気もしますが、もうそれはどうでもいいくらいの良さでした。観客の皆さんもノリノリだったと思います。I'll Be Seeing Youは「この曲好きなんです」の一言を冒頭に言っていたような…(この辺りかなり見惚れすぎて記憶もメモも曖昧(笑))"I'll find you in the morning sun(私は朝日の中に君を見つけるでしょう)"の"Morning Sun"のところが最高に好きです。発音も、気持ちの乗り方も。

I'll Be Seeing Youについてのいい記事がnoteにあったので、貼らせていただきます。

 歌詞も愛に溢れていて素敵ですね。

 歌い終わって、ちょっとだけお話。
・1日2回は大変だから1日1回で布施明ウィークを…的な話
(これはぜひやってほしい!ブルーノートさん、お願いします!)
・じゃあ、特別だよっ!

 お越しいただきありがとうございました的な話もあったかもしれませんが、もうだいぶ記憶が飛んでおります。m(_ _)mスミマセン

 そして君は薔薇より美しいの前奏が流れて会場の熱気は最高潮に。布施さんも上手側の客席、下手側の客席と降りて握手をされてとってもニコニコ嬉しそう。布施さんの笑顔を見るだけで本当に幸せになりますね…。私はハートのサイリウム(3本持参して、同席した方にも振っていただいた)を振りまくっていました。
 最後、下手側の通路を通りながら楽屋方向へ戻られる際に再度握手までは行かないものの手に触れることに成功!嬉しい…!
 そうして颯爽と布施さんは楽屋へ去っていかれました。(楽屋の扉が開いて布施さんが入られるまでよく見える位置でした。)再度のアンコールを求めての拍手は鳴り止まずでしたが、想い虚しく照明が付き、さらなるアンコールはなし。

 同席いただいたファンの皆さんと「終わっちゃいましたね」「でもよかったですよね!」なんて話をして(本当にありがとうございました!)、井川さん達バンドメンバーも見送って、お開きとなりました。

 終わった後は、夢の時間が終わってしまったなぁ…という寂しさと、最高の環境で美声を聴けた充足感とが入り混じり、もうここから動きたくない!となかなか席を立てませんでした。

 会場の前でファン仲間の方と語り合って記念の写真を撮りあって、後ろ髪をひかれつつ帰途につきました。

まとめ

 今回2日間3公演を鑑賞しましたが、噂には聴いていたもののツアーコンサートとはまた違った味わいで、最高の時間を過ごすことができました。より素に近い布施さんを見れたような、そんな気持ちです。

 ぜひMCで仰っていた布施明ウィークを実現して、もっとたくさんの方に聴いていただきたいなと心から思いました。

 レポがこうして1週間も書くのにかかってしまったのも、書いては余韻に浸り…を繰り返してなかなか筆が進まなかったからです。(お待ちいただいていた方、すみません。)

 本当に最高の「夏の夜の夢(しかも2日連続!)」でありました。来年もまた開催されることを切に願います!

セトリを元に作ったプレイリスト

 レポをお待たせしたお詫び…という訳でもないですが←
2日目のセトリを元に作成したプレイリストです。(2023年8月6日時点。)そっとおやすみを入れるかどうか迷いましたが、せっかく公式のチャンネルに曲があったので、入れてあります。
 行った方は想い出の反芻に、行けなかった方も脳内擬似体験に、ぜひご活用ください。



 

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