人が死ぬところに立ち会った話。
母からの突然の電話
「ばーば、今日明日やわ。」
その一言を聞いて、大学にいた私は全ての用事を放り投げなんの用意もせずその足で八王子から祖母の入院する奈良に向かった。
突然の電話は嫌な知らせを連想してしまうから苦手なのだけれど、今回は本当に嫌な知らせだった。
祖母の危篤は今回で2回目。
1回目は丁度この1年ほど前、フィリピン留学中に母から連絡があり同じように飛行機に飛び乗って日本に帰国した。
その時の祖母は思いの外元気で、私がいる間に体調も良くなり、安心してフィリピンに戻る事