ビートルズ『Here, There And Everywhere』新MV公開！

12月7日、ビートルズ7枚目のアルバム「Revolver」に収録されている『Here, There And Everywhere』の新しいMVがYouTubeで公開されました。

10月に「Revolver」のデラックス・エディション版が発売された記念（恐らく）に、同アルバムからの第3弾MVとして公開されました。

制作したのは、トランク・アニメーションという団体で、『Taxman』同様アニメーション形式の映像になっていますが、絵の雰囲気は大きく違います。
トランク・アニメーションのサイトによると、『Back In The U.S.S.R.』や『Glass Onion』のMVも制作しているそうです。

この『Here, There And Everywhere』はポールのラブ・バラードで、ポール、ジョン、プロデューサーのジョージ・マーティンがお気に入りに挙げている最高傑作の一つです。シングルカットはされていませんが、ポールらしさが出ている隠れた名曲だと思います。

では、早速感想に移っていきます。

感想

ここには、コンサート・ツアー中のバンドの姿が描かれている。街中やホテル、街道、ライヴ会場と目まぐるしく場面が変化していく中、彼らにとって頼りになるのはお互いの存在だけだ。メンバーひとりひとりの前に現れる不思議な踊り子は、彼らの作品のインスピレーションや創作活動の自由を象徴している。

―― リチャード・バーネット (トランク・アニメーション)

制作者が言うとおり、アニメーションではツアーを行うビートルズが描かれています。中には映画「A Hard Day's Night」や「Help!」のワンシーンが登場したりするので、見どころです。

映画「Help!」のワンシーン
ポールがしっかりグローブをはめています。

映画「A Hard Day's Night」のワンシーン
ジョージがアンプを倒しそうになるシーンです。

また、輪郭の線が細く、細かい部分まで描かれています。

ギターを弾く手までしっかり描かれています

ただ、一つ難を言うと、顔がメンバーにあまり似ていないと感じました。というより、似ているときと似ていないときの差が激しくなっています。特に、ジョンとリンゴの違いが分かりづらいです。1966年頃の二人の髪型は似ているので、顔で見分けるしかないのですが、肝心の顔がどちらにも似ていないので見分けるのに苦労してしまいます。

以下、実際の画像を何枚か見てみます。

リ、リンゴ…？

ジョン＆ポール　これはうまく描かれています。

初期のあどけなさが残るジョージの雰囲気が出ています

もはやどれが誰だか…
ちなみに右奥に描かれているのは日本の風景ですね。

これも、「ビートルズの4人」と言われればどれが誰だかは何となく分かりますが、それぞれ別々に見せられたら見当もつかなくなりそうです…

もう少し特徴を捉えた描き方をしてもいい気が…

最後に

全体的に、映画「Yellow Submarine」の『Lucy In The Sky With Diamonds』のシーンを彷彿とさせるようなサイケデリック色の強い雰囲気になっていますが、『Here, There And Everywhere』はあまりサイケな曲ではないので、正直合わない気がしてしまいます。『She Said She Said』などのMVだったら逆に合うと思いますが。

これまでに公開されている『Taxman』と『I'm Only Sleeping』のMVと一緒に観て、気づいていない点を探したりしながら、「Revolver」のデラックス・エディション版をより楽しんでいきたいと思います。