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3 予想の要素 3-1 情報・データ

1 情報とデータ

競馬の予想において、最も重要な能力は情報処理能力だと書きましたが、その中身は2つです。

重要な情報とそうではない情報がありますので、その区別が出来なければ馬券が当たるようにはなりません。

また、重要な情報でもその検討の仕方がマズいと馬券が当たるようにはなりません。

まずは情報やデータについての基本的な考え方を書きたいと思います。検討の仕方の基本的な話です。

『情報』と『データ』は言葉として厳密に使い分けていません。『データ』は基本的には過去の情報を数値化したモノで、それを含めんだモノが『情報』とかそんな程度のアバウトな認識です。

一番大事なことを先に書きます。

手順の項目で先にコースや馬場状態などの情報やデータを確認して、最後に各馬の検討に入ると書きました。

各馬の検討をする際には、「個別具体的に検討する」と書きましたが、それは常に各馬単位で(各馬を基準として)情報やデータを検討するということです。

つまり、コースや馬場状態などのデータをグループ化してあてはめるようなことをしてはいけないということです。

以下はそれをグダグダ書くだけなので読まなくていいかも知れません。長いし。

画像は2021年のCBC賞。画像がたくさんあるので少しずつ載せてます。

1番人気ヨカヨカは軸にせず2番人気ピクシーナイトを軸にして的中。勝ち馬8番人気ファストフォースに3000円入れたのは57キロでも勝ちがあるのに52キロ、しかも小倉【1101】で得意、馬場は前残り、先行馬なので重視(当時のメモより)。もっと多く賭けられた気がします・・・。


2 基本的な考え方


(1)データは過去の情報の共通項

単なる共通項を見つけるだけならば小学生でも出来る作業ですので、それを単にあてはめるような考え方では馬券が当たるはずがありません

例えば予想するレースの過去10年の馬券圏内30頭のうち、馬名にアが付く馬が圧倒的に多いならば、『馬名アの法則』の出来上がりです。馬の名前には何の意味もないので、それが良さそうだと思う人はいないと思います。

ですが、意味がありそうな情報やデータだとしても、過去の共通項を見つけるだけならば、やはり小学生でも出来る作業です。

意味がありそうな情報やデータをグループ分けしたりパターン化すれば、馬名とは違うので何らかの傾向はわかりそうです。その傾向を検討することは予想にとっては役に立つかも知れません。

ですが、それをあてはめてしまうと、途端にダメ法則に従うことと同レベルに成り下がってしまいます

グループやパターンに該当しない馬は自動的に弾かれてしまうため、普通に予想するよりも的中率は下がります

やはり情報やデータは実質的に検討すべきで、形式的なあてはめはダメだということです。


(2) 形式的なあてはめはダメ。

(1)の話と同じと言えば同じかも知れませんが、本当に頭が固くて杓子定規的な考え方の人が多いように思います。

あまりにもたくさんあるので、いくらでも例が思い付くのですが、パッと思いつくモノ書いてみます。

個人のブログではなく社名を背負った記事でさえこういうのが本当に多いです。

例① 

『過去10年、馬体重が504キロ以下の馬は一頭も馬券に絡んでいない』というデータを示し、1番人気馬の調教後馬体重が508キロだという記事がありました。

『当日の馬体重に注目!505キロ以上なら消し!』と書いてありました。

データ派の予想屋がこういった思考回路です。

504キロと505キロの何が違うのだという考え方では、505キロと506キロ、506キロと507キロも同じだろうという感じになり何キロでも同じだろうみたいな理屈になって、データ自体の意味がなくなってしまいます。

ですので、データ重視ならばズバっとそこで区別せねばなりません。

でも、504キロと505キロは実質的に何も違わないので、データ派のような考え方はバカげていますし、データ派が当たらない理由もここにありそうです。やっていることは単なるあてはめなので、そんなことをしても馬券が当たるようにはなりません。

大型馬が好走しないのはパワー型には向かないコースなのかも、という程度のデータですのでどうでもいいデータです。エセ血統派はパワー型、スピード型、スタミナ型とかが好きなので重視するのかも知れません。

どうやら最近のトレンドなのか、馬体重の情報やデータが無駄に多い気がします。気にすると馬券が当たらなくなります。詳しくは別項目で書きます。

例②

『このコースは中枠が圧倒的有利。極端な枠は割引が必要だろう』という記事を最近見ました。

枠は内と外の有利差を考えるモノだと思っていましたので、中枠有利は斬新でした。

これを変だと思わない人がたくさんいるなら日本はもうダメだと思います。しかも、1000歩譲って中枠が圧倒的に有利だとしても、内や外が不利とは言えない気がするので違和感しかないとはこのことです。しかないを多用する人は嫌いです。

内枠圧倒的有利だとしても外枠が圧倒的不利というワケではないと思うのですが、そういう記事も多いです。これは枠順の項目で詳しく書きたいと思います。

例③

1番人気が全然ダメで2番人気がかなり成績がいいというデータを示しつつ、『この馬は前日オッズでは1番人気ですが、当日に2番人気になれば軸にします』という類の発言や記事を何度も見たことがあります。

ザ・杓子定規という考え方です。バカじゃないのかと思います。

例④

京都競馬場の工事の影響などで2020年と2021年は変則開催のレースがたくさんありました。なのに、過去10年のデータを提示するケースが本当に多かったです。

菊花賞なんかもそうでしたが、トライアル戦の神戸新聞杯も変則開催でしたし、何しろ何もかもが違うので過去10年のデータなんか参考になるはずがないと思います。

『変則開催ですが、無意味ではないと思います』と言いながら提示した予想屋もいましたが、『無意味ではないデータ』というのもよくわかりません。無意味ではない程度のデータは重要ではないに決まっているので、やっぱり無意味です。

テレビ的にというか一応出さないワケにもいかないような事情もありそうですが、普通に長々解説していましたし、そういう記事もたくさんあったのでやっぱり違和感しかありませんでした。

レース名が同じというだけで杓子定規的に過去のデータを参考にするようなことのように感じたのでここで書きました。

長くなるので例え話はここで終わりにします。とにかく情報やデータは形式的に当てはめるのではなく実質的に検討せねばダメだと思います。



(3)ふるいにかけるのはダメ

複数のデータを検討する際も、ふるいにかけるような検討の仕方をしてはいけません。

これも形式的に当てはめているからダメだと言ってしまえばそれまでなのですが、非常に多い例なのであえて分けて書きます。(1)と(2)を足したような話です。

よくあるのが消去法的な考え方です。過去の好走した馬のデータを複数用意して該当しない馬を順に消していくとか、好走しない馬のデータを複数用意して該当する馬を消していくとか、そういうヤツです。

そもそも用意するデータ次第でどうにでもなってしまうので話になりません。また、1つ1つのデータの重要度は一定ではないので、その意味でもダメです。

私は馬を消しませんが、消すならマイナス要素が多い馬ではなくプラス要素が無い馬を消します。マイナス要素がいくら多くてもプラス要素が1つでもあれば、1回勝負なので今回だけは激走するかも知れないからです。

消去法的に複数の好走データを用意してふるいにかけて、該当しない馬を順に消していくと、1つの好走データに該当する馬でも別の好走データに該当しなければ消されてしまいますので妥当とは到底言えません。

複数の好走しないデータを用意してふるいにかけると、プラス要素があるかも知れないのにそこは検討しないまま、好走しないデータに該当するだけで消すはめになるので、やはり妥当ではありません。

逆に、複数のデータを用意して消去するのではなく好走馬をあぶりだそうとするような場合でも、好走データに当てはめる場合は加点方式のような考え方になるのですが、致命的なマイナス要素が見落とされるので妥当ではなく、好走しないデータに該当しない馬を当てはめる場合は、減点方式になります(該当したら減点)が、マイナス要素を数でカウントすることになりそうなので、やはり妥当ではなさそうです。


(4)まとめ

★ 情報やデータは形式的にあてはめてはいけません。実質的に検討します。

★ 各馬の検討は、あくまでも個別具体的に、各馬単位で検討します。グループ化して当てはめて他の馬と一緒のように扱ってはいけません。

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