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映画の神さまに愛されてるな、チャンチェン

台湾の役者さん、チャンチェンを初めて見たのはウォンカーウァイ監督の「ブエノスアイレス」です。
コンサートを優先して帰国してしまったレスリーチャンの穴埋めに、急遽、兵役を控え体の空いていたチャンチェンが起用されたようです。

最初チャンチェンを見た時は「またえらいブサイクな子が出て来たな」って思ったんです。
これは私の見誤りだったようで、既に大スターの地位を獲得していたレスリーとトニーレオンの顔面クオリティが高すぎたから、その間に割って入ったチャンチェンがブサイクに見えたんでしょう。
単体で見たら、彼はタッパがあって小顔なので頭身が良くて素材はいいんですよね。
確か映画監督と女優さんのご両親の元で育ったはずです。

ブエノスアイレスでは別になんとも思わなかったんですけれど、「彼はレスリーの若い頃に似ている」とウォンカーウァイが言っていたくらいだから、何かあるんだろうな、とは思っていたんですけれど、ニュータイワンシネマのスター監督のひとりであったエドワードヤンの「カップルズ」を見て納得。

4人の不良少年の悪行の話なんですけれど、「ホンコン」と呼ばれている(香港から来た男の子みたいでしょ、とのことです)ナンパ担当がチャンチェンなんですけれど、いやー、香港にもこんな色男いないよって思うくらいの格好良さで、やっぱり頭身が良いと得ですね。

エドワードヤンの作品はいつもクロージングが素晴らしく、カップルズも美しいエンディングなので機会があったらぜひご覧ください。
と言ってもそのうち廉価版が出ると思いますが、今アマゾンで3万円近くしていました(^_^;

チャンチェンは兵役を終えてから、順調に俳優としてのキャリアを伸ばして行くんですけれど、ウォンカーウァイの「レッドクリフ」や「グランドマスター」にも出ているようです。
時代劇になっちゃうと、自国の歴史にすら興味の薄い私が中国四千年の歴史に興味が持てるわけもなく、見ていないんですよね。

オムニバス映画でウォンカーウァイが撮った「仕立屋の恋」はコンリーとの共演だったんですけれど、はぁ~、空気がむせかえるようにエロかった。
コンリーは大陸出身の女優さんで、私、どうしても虫が好かないんですよね。
「アンタは田んぼの中で泥水に浸かってなさい」ってつい思っちゃう。
似たような理由でフェイウォンも苦手、と言うよりきらい。

けど、仕立屋の恋は「ホンコン」が磨き上げたフェロモンが見事に蓄積されていて、見ているだけでおめでたしちゃいそうでした。
まだまだ若いし、これからの活躍が楽しみな役者さんです。
特にいまだにアンディラウにラブコメ映画の主演をさせているような人手不足の香港映画界ではガンガンイケちゃうんじゃないでしょうか。





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