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ハンドメイド素材販売、私の黒歴史

今日から私、ハンドメイド雑貨店でレンタルボックスの委託販売をすることになったんです。

先週は納品準備に追われていました。
ふだん10個300円で売っているボタンは「作家さんたちはそんなにたくさん必要ないです」
と言われて、2個60円の世界へドーンとプライスダウン。
ここまでは温厚な私も堪えた。
単価が低くても回転率を上げたら、少しは売れるのではないかって。

ここで気になるのがレンタルボックスを借りている人たちが一派一絡げに「作家さん」と呼ばれていること。
私みたいな素材売りには何のクリエイティビティもないのに「作家さん」?
これおかしいですよね。
チープな素材のヘアゴムを作っている人が「作家さん」?
私ならゴミ箱に直行ですが。

私には30年以上ハンドメイド業界に携わって来た意地とプライドがありました。
もっとも、若い頃は夜遊びが過ぎて、ガスバーナーを持ったままで居眠りして、前髪を全焼したこともありました。
それでも私は自分のことを「作家さん」なんて自覚したことは一度もありませんでした。
デザインから販売までトータルに仕事をこなしていましたが「作家さん」と呼ばれていいのは一作が万単位でお取引されるようになってからだと思っていました。

それでも、会議用テーブル1台の棚割で1日10万円売り上げたこともあるんです。
それが今日は1メートル180円のリボンに、「これじゃ高すぎて売れない。グログランリボンなら100円以下で出している作家さんがいてお客さんも付いているから」って言われて。

チープな原色のグログランリボンと、透け模様入りの私のリボンでは土台、格が違うでしょう。

ここの店長さんは美しいものへのあこがれがないんだな、ってことがその時分かりました。
いいものを見せてあげないと、お客さんの目だって育たないんですよ。
お値段だけ見ていちゃダメなんです。
お客さんは育ててナンボなんです。
この段階で私はこの店長さんを見限りました。

とりあえず2ヶ月分のボックス料金を前払いしてあるので、2ヶ月間はベストを尽くすつもりですが、その後は黒歴史として終わりそうな納品初日の感想です。

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