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「バグダッドカフェ」がなんであんなにウケたのか分からない

今でも一部の層の方たちには人気があるんじゃないでしょうか、「バグダッドカフェ」
あれはテーマソングと(私もカラオケに行くと結構歌います)、色彩フィルターの多用撮影にみなさん騙されていませんか、って話。

パーシーアドロンは巨漢女優のマリアンネゼーゲブレヒトと組んで3本の映画を撮っているんですけれど、年代順で言うと、西ドイツで撮られた「シュガーベイビー」、アメリカ資本の「バグダッドカフェ」、続いてアメリカ資本の「ロザリーゴーズショッピング」となっています。

バグダッドカフェ以外の2作をご覧になった方でしたら、毒気たっぷりの作品を作るパーシーアドロンに、バグダッドカフェで「寝返ったな?」と失望するかも知れません。
バグダッドカフェは初のアメリカ資本の映画ってことで、「カネも出すけど口も出すよ」ってことで、本来の毒気を大幅に抜かれて、薄いコーヒーの上澄みのような映画になっちゃったのかも知れません。

その代わり、バグダッドカフェの次の、ロザリーゴーズショッピングではパーシーアドロンが「好きにやらせてもらいますよ」と言わんばかりのノリノリで撮っている感が伝わって来て、本当におもしろい映画でした。
世間からは黙殺されたようですが。

それより気になったのは、初めて見た時は気付かなかったブラッドデイヴィスの存在。
この方「ファスビンダーのケレル」で若い切れ味の鋭いナイフのような水兵さんを演じていたんです。
ケレルはガチで「尻と尻」の世界ですから、撮影は内的にくるものがあったと思います。

てっきりたくさんの子どもがいる設定のロザリー(ゼーゲブレヒト)の長男かなんかだろうと思っていたんですけれど、まさかのリーブリング(父親役)。
冴えないオッさんの役を嬉々として演じていらっしゃいました。
ケレルのあの時の面影はもちろん、微塵もありません。

あっ、私、バグダッドカフェのことを書こうとしてて、話をすり替えていますね。
いや、ホントにないんですよ、バグダッドカフェについて書くことが。
あんまりにも凡庸すぎて2回しか見ていないんです。
どこがおもしろかったのか、ご覧になった方、教えてください。



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