子どもに負けないくらい大人も楽しめる町
下川でのリアルな暮らしぶりを町内の方にお話ししていただくコーナー。今月は下川町の酪農家出身の押田すみえさんです。
酪農家の5人姉妹の真ん中として生まれ育ちました。高校を卒業後、札幌で働いていましたが、実家を手伝うために戻ってきて、今は酪農ヘルパーとして働いています。
もともと祭りが好きだったこともあり、札幌ではよさこいのチームに参加していました。
その活動が楽しくて、毎日仕事をするか、よさこいを踊ったり振付を考えたりしているか、というほどのめり込んでいました。
下川に帰って来たばかりのころは、よさこいから離れてしまったので物足りなく感じたこともありましたが、下川渓流太鼓の活動を始めてから少しずつよさこいへの熱量が太鼓に移っていきました。
太鼓は下川神社祭や「うどん祭り」で叩くんですが、昔は「アイスキャンドルミュージアム」で法被と足袋で演奏したこともありました。
寒すぎて凍傷になるかと思いましたが(笑)今はしっかり防寒して叩いています。参加メンバーは大人も子どももどんどん増えて、今では太鼓が足りなくて参加募集を止めているくらいです。
他にも、町内の民生委員や農業委員になったり、札幌に住んでいた頃はやらなかったキャンプや釣りも始めたり。休みの日はバイクでツーリングもしています。
札幌では仕事かよさこいしかしていなかったけど、下川町で暮らし始めてからは、趣味も含めていろんなことをやれるようになった気がします。
子どもの頃は、夏は酪農の仕事が忙しくてどこへも遊びに行けませんでしたが、冬は父からスキーの指導をされました。
当時は父に言われるままに滑っていて、その反動で札幌に住んでいた頃はスノボしかしていなかったんですが(笑)、下川に戻ってきて久しぶりに滑ったらやっぱりスキーも楽しいなと感じました。
あと小学生の頃「やまびこ少年団」に所属して、よく登山や炊事遠足、キャンプをしに行っていました。いま思い返すと、子どもに付き添っている大人たちが一番楽しんでいたんじゃないかと思いますが(笑)当時体験していたことを、大人になって再開して改めてハマっている感じです。
子どもの頃に比べたら、お店が減ったり祭りの出店が減ったりして賑わいは少なくなったと思います。
でも変わらないものもあって、例えば実家から見える景色は今でも好きですね。市街地より少し標高が高い渓和にあって、そこから見る秋の朝焼けがとても綺麗なんです。雲海が広がるんですよね。
でも四季の中では冬が一番好きです。寒くて凍れるけど、だからこそ綺麗に見える景色もあるし、雪はふわふわでウィンタースポーツも楽しいですし。
あ、でも春の山菜も最高ですよね。夏は暑いけどツーリングができるし……。自然の厳しさもあるけど街の風景も過ごし方も一年を通してぜんぜん違うので、住んでいて飽きないです。
Interview:立花 実咲
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