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復活してくれた藤浪選手への賛辞記事

今年の1月にこんな記事を投稿しました。

藤浪選手の復活を願う記事なのですが、本当に藤浪選手復活してくれましたね!

厳密に言うと先発としての復活を期待していたのですが、藤浪選手は阪神時代でも長い不振時代でリリーバーとして運用で活躍を見せていた時期もあったので、リリーバーとしての資質はあったのだと思います。しかし、藤浪選手が先発としての起用を第一目標に掲げていたこともありリリーバーとして定着することは無く海を渡りました。

しかし、アスレチックスでは先発登板で炎上に次ぐ炎上で防御率は12点台まで落ち込みました。先発失格の烙印をおされリリーバーに配置転換になっても結果を出せず、「藤浪終わったな」「何も変わってない」と罵られ、筆者自身もかなり心配していました。

しかし、監督は全く藤浪選手を諦めていませんでした。そもそもアスレチックスは今季ボロボロでプレーオフの進出も絶望的となり無理に勝ちを目指す必要も無かったため、とにかく監督は藤浪選手を投げさせ続けました。

これは決して敗戦処理とか使いつぶそうというのでは無く、藤浪選手の投げるボールは調子が良ければMLBでも超一級品なので、打たれてもとにかくMLBに慣れさせようと言う意図が感じられました。打たれても打たれても、四球死球を連発してもどれだけ叩かれても起用し続けた結果、ついに藤浪選手は復活することになったのです。

これは藤浪選手がMLBに慣れたことも大きいでしょうが、それ以上に藤浪選手の扱いに首脳陣とキャッチャーが気づいたことが一番大きいと思います。藤浪選手の致命的な弱点はストレートすっぽ抜けて右バッターの頭付近にボールが向かってしまうことでしたが、それを解決するとっても簡単な方法を発見したのです。

それは…

キャッチャーが真ん中に構えること


びっくりしますよね。そんな単純なことで解決するの?と誰もが思います。これは事実そうです。真ん中に狙って投げられるなら狙ったとこに投げられるでしょという単純な発想です。しかし、ここでいう真ん中に構えるというのは「真ん中に投げろ」ではなく「何も考えずに投げろ」ということです。

とある元プロ野球選手の伝説的なキャッチャーが語っていましたが、スピードと必殺技の変化球を持っているが、コントロールが絶望的な選手を受けるにはどうすれば良いのかという問いに「どうせ狙ったとこに投げられないから真ん中に構えてサインはストライクかボールだけ出せば良い」でした。

まさにこれですね。余計なことをことを考えずにとにかく全力でボールを投げることだけ考えた結果、藤浪選手はV字復活を遂げました。もともと投げているボールは超一級品なのでストライクゾーンにボールが集まりさえすれば抑えられるのです。

今では自信もつきはじめて「165km/hも投げられるが、少し抑えて160km/hの方がコントロールしやすい」と意味不明なことを言っていました。藤浪選手しか言えない発言です。これに加えてフォーク、カットボールを組み合わせたら鬼に金棒、鬼に機関銃で奪三振は右肩上がりで、それだけでなく四球・死球で歩かせることが激減しました。

気づけばアスレチックスでも重要なポジションで投げることが増え、内外に信頼を勝ち取っていきました。そして最終的に現在地区首位のオリオールズにリリーバー補強の為の重要な戦力としてトレードで入団しました。アスレチックスは見返りにオリオールズの優秀な若手選手を獲得することができWin-Winな結果となりました。

これも我慢強く藤浪選手を使い続け藤浪選手の扱い方を理解し、藤浪選手自身もレベルアップしたことがこの結果に繋がりました。今ではオリオールズの8回任されるセットアッパーとして少し炎上しながらも大体は活躍してくれる信頼のある選手として運用されています。

しかし筆者としては先発としての活躍も期待したいところですが、そこの問題はまだ宙ぶらりんなままです。

冒頭で書いたように藤浪選手がリリーバーとしての資質があると考えたのはのは、短い回なら全力で投げられるため藤浪選手がフルスペックで挑めば誰も打てないという単純な理屈からです。しかし、他にも理由がありまして、藤浪選手はスリークォーター気味に投げるのですが長い回を投げるとどうしても腕が下がり球がシュート回転してしまうのです。それがコントロールの低下とすっぽ抜けを生んでいました。それはそのまま藤浪選手が先発に向いていない理由に繋がります。

それをたくさんの投手コーチがなんとか直そうとしてきましたが全く改善増しませんでした。日本時代時折、復活を見せた様に長い回をゼロで抑えることをしていましたが、それは調子がいい時で腕がほとんど下がらなかったからです。

逆に言うとそこさえ何とかなればMLBでもトップエースの素質があるということです。藤浪選手としてもこの結果には満足はしていないでしょうから、なんとか新天地で自分を出してリリーバ-ではなくエースとしての活躍も期待したいところです。

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