本当に不景気など存在しているのか

 ところが、短期経済への対策として、たとえば減税して需要を増加させるなどの財政政策や、貨幣を多めに刷って市場を巡る金を多くする金融政策などは、確かに有効である。景気も良くなるだろう。だがその結果としてインフレが発生し、貨幣の信用が下がり、誰も貨幣を持とうとしなくなり、市場は崩壊する。もちろん、経済規模の成長とともに、それに見合う形で貨幣の量を多くしていく分には何の問題ないのだが、いわゆる「景気対策」と呼ばれるものはすべてインフレの呼び水となる。例外はない。良い景気対策は死んだ景気対策だけだ。ケインズの「短期経済も重視すべき」という考え方は、不可避的にインフレを招き有害である。そう考える人が多くなり、マネタリズムという思想が台頭する。これは従来の古典的経済学を、ケインズ理論を叩き台にしてさらに先鋭化させたもので、「長期的には問題は是正されるのだから、短期の問題にかかずらわなくても良い」というものから、「短期の問題にかかずらっても総合的には有害なだけなので、いかなる場合においても景気対策など行ってはならない」という考え方になったのだ。インフレが発生すれば貨幣の価値が下がるため、預金の中にある100円が明日には90円ほどの価値しかなくなると言うようなことが起こる。そんなことになってはたまったものではないので、

 時間切れ。

(貨幣の価値の低下を相殺できる程度に金利を引き上げる必要性が生じる。しかし金利を上げると企業が銀行からお金を借りづらくなり、つまり思い切った大きな投資ができなくなり、市場経済は成長の機会を逃し、結局回り回って景気対策は逆効果しかもたらさないのである。つまり今景気対策景気対策ゆってる政治家がいたとしたら、そいつは日本を本当に改善しようと言う気はないポピュリストであるということになる。ほんまか??? だが本書の言ってることは説得力はある)

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