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化学物質過敏症の合理的配慮を子どもになかなか任せられない理由

私も、子どもが大学生になったのだから、学校側との調整は子どもに任せたいのはやまやまなのです。
しかし、大学側にいる担当者や担当者に熱心に進言する陰の担当者が化学物質過敏症に好意的である場合は、調整を子どもに任せます。
高校も、かなりの部分を子どもに任せていて、何も問題はありませんでした。
化学の実験も、担任と子どもで話合って、近くで見るか離れてみるか等、親はノータッチで全部、実験に参加しました。
それで特に問題はなかったのです。
しかし、化学物質過敏症に懐疑的な教員が学科にいる場合、どうしても反応する物質を偶然を装って使われる等のアクシデントが発生します。
有機リン中毒や喘息発作等を家から2時間離れた所で起こされるとたまりません。
健康な人は、それも本人が対応すれば、と言われるかもしれませんが、化学物質に暴露されると、たとえ意識はあっても、頭が朦朧としていて、具合が悪いとさえ説明できなかったりします。
完全に意識がなければ、保護者に連絡が来るでしょうが、意識があるが故に、本人がどうして欲しいとか言うだろうと放置される可能性もあります。
コリンエステラーゼ阻害作用のある有機リン化合物も亜硫酸ナトリウムも、殆ど匂いはありません。
匂いがあると言う方もいますが、匂いが感じられるほどに暴露してからでは、遅いのです。
そういう、黙って特にこれがダメという、ベストスリーぐらいの物質を黙って持ち込まれるのはたまったものではありません。
他の学生に悪い影響を与えるに違ないと思う教員もいます。
そういう偏見の多い教員が複数いる場合、どうしても親は手を引けません。
話し合いの時に、洗剤や柔軟剤で具合が悪くなって、頭が働かないために、話し合いが話し合いになりませんし、教職員は、窯達君は積極性がないと言われても、そもそも近くに寄れないか、喋りかけても2~3分で頭が真っ白になって、まともに話ができないのです。
また、洗剤の話にせよ、柔軟剤の話にせよ、教員と本人、どちらも家族に洗濯を任せっぱなしにしている人同士、話をしても埒が明かないのです。
先生方が自分で洗濯していたのは、大学院生だった30年前のことです。
それから、洗剤も柔軟剤も成分がかなり変わっています。洗濯機も節水型になっています。縦型が減り、ドラム式が増えました。
よく濯ぎさえすれば、洗剤は残らないという時代ではなくなっています。
濯いでも香料カプセルや抗菌カプセルが衣類に残るように洗剤が設計されているのです。
そういう中で、お互い洗濯しない人同士、洗剤、柔軟剤の話をしても、理屈の応酬にしかならないのです。
そして、子どもは大手洗剤の臭いを知りません。覚えたら良いと言われるかもしれませんが、本人が原液を手にするのは、非常に危険です。
洗ったものでも、喘息発作や咳喘息が出るものを、原液の匂いを嗅いだり、実際、洗濯してみたりすることは極めて危険なのです。
そして、できれば、本人より嗅覚が鋭敏な患者を1人呼んで来て、判断して貰うのが理想です。
匂いは本を読んでも、ネットで調べても、覚えられません。
匂いを嗅いで、何の匂いであるか物質名や商品名につなげることができるのは、女性患者でもできない人が多く、誰でもできるものではないのです。

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