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【推敲中】第31回日本臨床環境医学会学術集会に参加して来ました1

6月24~25日に開催された学会について、報告内容で印象に残った報告、役立ちそうな報告を記事にして行きたいと思います。
記憶にあるうちに、少しでも文章化したいと思います。
今年度、いろいろお世話して下さった近畿大学の先生方に感謝です。
まず、F-5「化学物質過敏症・電磁波過敏症の合併の疑いがある喘息患者の臨床所見の特徴」ですが、これが一番、印象に残りました。
化学物質過敏症(MCS)の患者さんには、気管支喘息(BA)が合併している患者さんが多いです。
MCSが合併しているBA患者さんは、治療が難しく、引き受け病院も少なく苦労されています。
その臨床像について、いろいろ調査をして下さった北條先生には感謝です。
結論から言うと、MCSとBAが合併している患者像は、
1.女性の割合が多い。
2.低年齢層が多い。
3.BAの重症度が高い。
4.アトピー性皮膚炎や食物アレルギーの合併が多い。
5.総IgE抗体が低い。
電磁波過敏症EHSとBAの合併している患者像は、
1.薬物アレルギー合併が多い。
2.総IgE抗体が高い。
という傾向が見られたと報告されています。
MCS合併BAはIgE抗体非依存性のケースが多いようです。
ここで、心因性を疑う学者さんもおられましたが、アスピリン喘息(AIA、今はNSAIDs不耐症と呼んだ方が良いのかもしれない。)も、IgE抗体非依存性ですから、IgE非依存性=心因性というのは、ちょっと違うと感じました。
北條先生は、この非IgE依存性の喘息を、脳の中のアレルギーのようなものとしてイメージされているようですが、MCSにしろEHSにしろ、難治性喘息になり易く、柔軟な治療が受けられる医療機関が増えることが望まれると私個人は思います。

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