#41_【視察】日本のすみっこから@野付半島
いつの頃からか分かりませんが、「国境の島」として売り出している対馬、移住前は外国にまったく興味がなく、海外旅行は社員旅行で一度行ったきりという私ですが、ここ数年韓国が見えることが増えたからでしょうか、40代も半ばに差し掛かり、いまさらながら興味が湧きはじめました。
昔は海外旅行をする人も多かったので、羨ましいと思わなかったですが、コロナ禍を経て、無い物ねだりのように海外に行きたくなったのかもしれません。
そのうち韓国にも行きたいと考えていますが、ひとまず狂犬ツアーで釧路まで行くことになり、ほかの日本の「すみっこ」まで行くことなど、おそらく一生ないと思っていたので、どこか面白い場所ないかと探していたところ、偶然YouTubeから野付半島の動画をおすすめされました。
地理に最近興味を持ちはじめた初学者なので、恥ずかしながら初めて聞いた地名でしたが、灯台好きからしますと、半島はそそられます。
しかも、砂嘴(さし)で先端まで26kmとか、ヤバいです。
これは呼ばれているに違いないと勝手に思い込んでしまい、行ってきましたf^_^;)。
砂嘴というのは、海流によって運ばれた砂が長年堆積してできた地形のことだそうです。そして、野付半島沖の海底は起伏が多く、潮流も早いので、良い漁場なのだとか。
たしかに、車を走らせていると水産会社の建物が目に付きます。
まずは、知識ゼロなので、概要を掴みに野付半島ネイチャーセンターへ・・・。
野付半島周辺は太平洋プレートがオホーツクプレートの下にもぐり込んでおり、1年に1.5cm沈下しているとのこと(2004年国土地理院調べ)。
このままのペースで沈むと約100年後には海の下になってしまうかもしれない・・・!!(゜ロ゜ノ)ノ。
野付半島の見どころといえば「トドワラ」、といわれますが、もともとトドマツの原っぱだった場所に海水が入り込み、トドマツが枯れ「廃墟」のような光景が広がっています。
トドマツは枯れてしまったと書きましたが、一方で塩性湿地に適した植物が生えはじめており、植生の移り変わりも見られるそうです。
植物の生命力の強さを感じるのも、廃墟と一緒ですね。
そして、野付半島の先端に幻の町「キラク」があったという言い伝えがあるとか。なんでも、鍛冶屋があり、歓楽街があり、遊女もいたとか。
先端まで行く時間がなかったため、真偽のほどは分かりませんが、国後島に渡るための通行屋は設けられたそうです。
秋田から加賀伝蔵という人物が野付に渡ってきて、アイヌ語を習得し、長年通辞(通詞)も務め、古文書や地図をはじめとした「加賀家文書」が現在まで伝わっているそうです。ほかにも、茶碗などの遺物も通行屋跡から発掘されています。こうした先人の努力があるわけですね。
現在でも漁師さんが操業されていますので、灯台は現役です。
自然だけではなく、人の営みの歴史もあり、1日いても楽しめそうな奥深い場所でした。
色々考えさせられることも多かったですが、それは次の記事に・・・。
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