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#119_【旅と学び】廃墟景観シンポジウムvol.3

2022年11月、旧摩耶観光ホテルが国登録有形文化財になったことを記念して開かれた第1回から、なんだかんだで3回目も参加してしまいましたf^_^;)。

正直なところ、こんなにハマるとは思いませんでしたが、参加したことをきっかけに、政治、経済、地理、地学、土木など色々なことに興味を持ちはじめましたし、なにより歴史に対する見方が大きく変わった気がします。
おそらく学生の時よりも勉強している気が…(゚∇゚;)☆\(-_-;)。

第1回が廃墟、第2回が鉱山ときて、第3回は軍事史跡をテーマに、昨日紹介しました鹿島海軍航空隊跡の話も交えながらのトークセッションと、漫画家の大童澄瞳先生による特別講演が行われました。
ちなみに、鹿島海軍航空隊跡地は「映像研には手を出すな!」のドラマ、映画のロケ地だそうです。

私はサブカルに全く造詣がないため、大童先生がどのような方か存じ上げていませんでしたが(週末縄文人さんの本の帯を書かれていたので、ご長老の民俗学者かと思っていたくらいですf^_^;))、言葉をたくさん積み上げることはなくとも、面白い視点を途切れることなくぶっ込んできて、なかなか味わい深い内容でした。
運営メンバーのKさんが「自分の趣味でオファーした」とおっしゃっていましたが、素晴らしい人選だったと思います(^_^)b。

【大童澄瞳先生のキレキレのトークが炸裂した講演。】

面白いと思った言葉を挙げてみますと…

  • 廃墟は侘び

  • 観光地化された廃墟のジレンマ

  • 人工物が新たな「自然」を生む(下記X投稿を参照)

日本の社会では、「老いること=悪」のように捉えられますが、例えば老舗という言葉もありますし、良し悪しは歳をとることではなく「歳の取り方」だと感じます。
最近私の界隈で「クソジジイ(ババア)」の話題が日に日に盛り上がりをみせておりますが、歳を取っても尊敬される方はいらっしゃいますし、若くても同類だと思える人もいますよね…。

※荒木マスターや河合薫さんは、私の界隈の方ではありません。偶然ドンピシャの対談をしていただけです。

話を戻して、2月3日は「映像研には手を出すな!」の浅草みどりさんの誕生日ということで、そのお祝いもありました。

【美浦村長からケーキの贈呈。】

大童先生の講演を真っ先に取り上げましたが、その前に行われましたトークセッションも、本の出版やネット記事の執筆までするほどの愛好家から、行政に所属する学芸員の方まで登壇し、幅広い視点から話が展開する充実の内容でした(^^ )。

一番印象に残ったのは、下の2枚のスライドを対比したトークです。

【バーベキュー場に転用された、舞鶴市の「旧海軍第三火薬廠」。】
【大村市にあるすべり台に転用された掩体壕。】

写真だけでは説明不足になるので補足しますと、「旧海軍第三火薬廠」には以前の姿について何も解説がなかったのに対して、「すべり台になった掩体壕」は実際に遊んでいる子供たちに尋ねたところ、すべり台になる前は何に使われていたのかちゃんと知っていた、とのことでした。
くしくも、大童先生も「廃墟は、鑑賞者の知識量によって見えてくるものが変わる」という話をされていましたが、廃墟に価値を見いだせるかどうかは、持ち合わせている知識次第というのを物語っていると感じました。

廃墟に限らず、観光資源の見出し方や生かし方について、色々と考える機会になりました。
そして、このようなイベント自体が発信にもなることを再認識したので、ここまで規模は大きくなくとも、今年開催できるよう、企画を進めていきたいと思いますo(^-^)。

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