愛はサボテンのように

8時間寝たからといって、気持ちの良い目覚めという訳ではなかった。
こんな風に天邪鬼なところは、サボテンの花に似ている。

「女が言う事の半分は嘘なんだよ。」
そう話す君の言う事も話半分で聞けば良いのかな。

処刑を待つ兵士のように、僕は怯えた表情をしている。
制裁を待つ犯罪者のように、僕はいたたまれない気持ちでいる。

ユースホステルの一室は、明かりを忘れてしまったかのように暗い。
使い古されたドライヤーと同じように、僕も壊れてゆくのだろう。

制裁の鐘が鳴った。サボテンのような音色だった。

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