栄養学講座 vol.4

栄養学講座の第4回目です。
前回はPFCバランスの例についてお伝えしました。
今回から、より具体的な栄養学の知識をお伝えしていこうと思います。
本日はPFCのPタンパク質についてです。

まず、タンパク質のはたらきについてです。
タンパク質は骨や筋肉を作る際の主成分となります。
タンパク質が結合して骨の素となるコラーゲンや筋繊維などが作られます。
そのため人間はスポーツをしているしていないに関わらずタンパク質が必要となります。
1日のタンパク質の必要量としては運動していない人だと体重の数値のグラム数の1.5倍、運動をしている人は2倍が必要とされます。
(例:50kgの人の場合→50g×1.5もしくは×2)

食材の例ですと鶏胸肉100gのうちタンパク質は21.3g含まれています。
つまり運動をしている50kgの人は単純計算だと鶏胸肉を1日に500g摂取する必要があるということになります。

では次にタンパク質の種類についてです。
タンパク質は植物性タンパク質と動物性タンパク質があります。
文字の如く植物由来のタンパク質と動物由来のタンパク質です。
後に理由を説明しますが人間は植物性タンパク質と動物性タンパク質の両方摂ることが理想だとされています。

ではここからがタンパク質を理解する上で大切になることです。
タンパク質は人間の中で消化され吸収される際にアミノ酸に変換されます。
このアミノ酸の中で人体で作成できず、食べ物から摂取しなければならないアミノ酸があります。
これを必須アミノ酸といいます。
この必須アミノ酸を摂取するために人間はタンパク質を食べる必要があるのです。

必須アミノ酸は
・トリプトファン
・リシン
・メチオニン
・フェニルアラニン
・スレオニン
・バリン
・ロイシン
・イソロイシン
・ヒスチジン
の以上9種類です。

この必須アミノ酸が多く含まれている食品がタンパク源として理想とされます。
食品に必須アミノ酸がどれくらい満たされているかをアミノ酸スコアといい、100に近いほど良い食品だといえます。
全ての食品はタンパク質が含まれていますが、アミノ酸スコアが高い食品をタンパク質を摂る際に計算することが基本です。
そのため前回お伝えしたように野菜のタンパク質はほとんどカウントしないといったのはそのためです。
植物性タンパク質でアミノ酸スコアが高い食品は大豆などの豆類になります。
そのため植物性タンパク質を摂る際は大豆食品などを食べることがオススメです。
一方で動物性タンパク質に関しては肉や魚がメインとなります。
肉や魚には必須アミノ酸が豊富に含まれるため肉や魚を食べることは直接タンパク質を摂取していると考えて大丈夫です。

ここで注意しなければいけない点があります。
タンパク質をとりあえず摂取するために鶏胸肉ばかり食べる、大豆食品ばかり食べるということです。
ボディビルダーは高タンパク低脂質という理由から鶏胸肉を愛用します。
また、ビーガンの方は動物性タンパク質を摂らず大豆などの食品からタンパク質を摂取します。
しかし、人間は雑食の生き物であるため偏った食品だけで栄養を摂取することに適応していません。
アミノ酸スコアが食品ごとに違うように食品に含まれる必須アミノ酸9種類の割合もバラバラです。
そのため同じ食品ばかりですと足りない必須アミノ酸が出てしまうのです。
そのためタンパク質は鶏、豚、牛、魚、大豆など様々な食品から摂取してください。

では、1日で必要なタンパク質を食事だけでどうしても摂取できない場合はどうすれば良いかをお伝えします。
食が細いためタンパク質の必要量を食事から摂取できない場合があります。
この時に使用されるのがプロテインパウダーです。

プロテインパウダーはタンパク質が多く含まれており、水に溶いて飲むことでタンパク質を摂取します。
プロテインパウダーは消化しやすく、タンパク質をすぐに吸収できるように作られています。
そのため運動後などにタンパク質を摂る際に使われたりします。
また、タンパク質をすでに分解してあり、吸収するだけになっているEAAや、必須アミノ酸の中でも特に必要なバリン、ロイシン、イソロイシンのみを抽出したBCAAなどがあります。
EAAやBCAAは運動中などに消化に負担をかけずにアミノ酸を摂取するために使用されます。
運動中にアミノ酸が必要な理由に関しては別の回でご紹介します。
こうしたサプリメントを上手に使うことで食事だけで不足するタンパク質を補うことができるのです。
ただ、基本となるのは食事から栄養を摂取することです。
基本の食事を大事にした上でプロテインパウダーなどのサプリメントで補ってください。

以上がタンパク質についての基本知識となります。
要約してお伝えしておきたいのは以下の通りです。
・1日の必要タンパク質量は体重の数値の×1.5〜2
・様々な食品からタンパク質を摂取する
・食品をもとにプロテインパウダーなどのサプリメントなどの使用も考える

この3点です。
これらの要点を抑えて食事内容を見直してみてください。
次回はF脂質についてお伝えしようと思います。
お楽しみに!

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