無い洋画のあらすじ「Keep hold!!」(コメディアクション映画)
刑務所帰りのサイモン(役名)は所謂マフィアだ。刑務所に入っていた理由は所属しているマフィアのヘマ、その責任をおっ被る形だった。
だが後悔はしていない。というのも、サイモンはマフィアのボスの愛娘と恋人だったのだ。
勿論ボスは可愛い娘を下手な男に渡したくない。サイモンはボスの愛娘であるジャスミン(役名)を任すことのできる男か、ボスに様々な試練、半分は嫌がらせを受けていた。
しかしながらサイモンのジャスミンに対する愛は本物で、その数々の試練あるいは嫌がらせを見事生き抜き掻い潜りそしてとうとうボスに恩を売る形で1度刑務所に向かったのだ。
これにはボスも認めざるを得ない、ということで刑務所を出たサイモンにジャスミンに対するプロポーズを許可したのだ。
プロポーズは許すがジャスミンが受け入れるかどうかは知らんぞ、と負け犬の遠吠えをするボスに対してわかっていますと殊勝に受け入れながらサイモンは内心めちゃめちゃガッツポーズをしていた。
サイモンはジャスミンを愛しており、ジャスミンもまた間違いなくサイモンを愛していた。すぐにでもジャスミンに大手を振ってプロポーズに行けるよう、サイモンは早速プレゼントを買うことにした。
一方。同じく、愛する女性にプロポーズをすることにした男がいた。
それがパトリック(役名)である。パトリックは元々裕福な家庭に生まれ、見目も良く、能力も高い色男である。
その見た目に吸い寄せられるように様々な女性がパトリックと付き合ったが、パトリックはどこか夢中になれずにいた。
見た目や華やかな経歴にだけ目を向けられることに空虚な想いを抱くようになったパトリックは、仕事終わりにバーで飲んで回るようになってしまう。
そんなある日、パトリックは、とあるバーの店主である女性とひょんなことから一夜を共にしてしまう。
パトリックは彼女にどんどん夢中にさせられてしまった。そうして、彼女がそばにいないとダメだとパトリックはプロポーズを決意した。
そう、パトリックの彼女であるジャスミン(役名)に。
そして偶然にも、サイモンがマフィアの娘のジャスミン(Jasmine)に捧げるプロポーズのプレゼントを用意した店と、パトリックがバーの店主であるジャスミン(Jasmin)に捧げるプロポーズのプレゼントを用意した店は全く同じで、全く同じ日!
そして偶然にも同時に店に訪れたサイモンとパトリックは、同時にこう口にする。
「「ジャスミンへのプレゼントを」」
「「は?」」
思わず顔を見合わせるサイモンとパトリック。
店員も慌てるが、美しくラッピングされたプレゼントはいったいどちらがどちらのジャスミンのプレゼントなのか、全く見当がつかない。
開けて確かめようと提案したサイモンがパトリックに止められる。
パトリックはプレゼントを開いた途端、彼女の名前であるジャスミンの香りが香る仕掛けを頼んでいたのだ。それが開けられては台無しになってしまう。
それを聞いたサイモンは、なんだそれめっちゃ粋だな俺もやればよかった店員さん俺のジャスミンの箱にもその仕掛けをしてくれ、とごねるがその仕掛けには時間がかかると言われ2人は慌てる。
サイモンは恋人をただでさえ待たせたのにこれ以上待たせたくはない、と言い張り、またパトリックも恋人にはプロポーズしたいと伝えてあるので遅れるのはちょっと、と渋る。
箱を開けてサイモンのジャスミンのプレゼントならなんとかなるし、パトリックのジャスミンのプレゼントだとしても俺は何も困らないと言い張るサイモンに、パトリックは苛立ってそうやって人の幸せを踏み台にして博打のような人生を歩む輩などたかがしれる、と挑発する。そのままサイモンとパトリックはプレゼントを開ける開けないで口論を始める。
ところで、プロポーズのプレゼントを買おうというのだからそこそこの高級店である。
そこに、またまた偶然にも、突如強盗グループが乱入したのである!
突然のことに騒然とする店内。強盗グループは店員や客を端に固め、次々と金と言わず商品と言わず強奪してゆく。
その様子にサイモンとパトリックの2人は勿論焦る。2人のプレゼントは言い争っていたせいで、カウンターの目立つところにあった。いつ強盗の手が伸びるかわからない!
そこで、サイモンがパトリックに囁く。
ここは手を組もう。
パトリックも囁きかえす。
出会ってからはじめて意見があったね。
そこから店内強盗撃退アクション。サイモンがフィジカルで戦い、パトリックはテクニックで戦う。
強盗は突然大暴れした2人に泡をくって逃げていく。客や店員も避難した中で、パトリックが天を仰ぐ。これで事情聴取なんかされた日にはデートに間に合わない!サイモンも地面を見つめる。ただでさえ刑務所で待たせたのだ、これ以上待たせたくない!
2人は互いに頷き、プレゼントを持って逃げよう、とカウンターを見ると……プレゼントはなくなっていた!カウンターという目立つ場所にあったプレゼントは強盗が逃走ついでに持って行ってしまったのだ!
「……人の恋路を邪魔するやつは!」
「馬に蹴られて死んでも文句はいえないだろ!!」
こっから強盗追ってカーチェイス。
無事に強盗を追い詰めた2人はようやく強盗を叩きのめす。そうして強盗の車の荷物入れを開く。
もうこうなったら事情聴取は仕方がないにしても、せめてプレゼントだけは。
証拠として押収される前に何処かに隠して、事情聴取が終わったらすぐに取りにくれば……!!
そう思ったサイモンとパトリックの目に飛び込んで来たのは、おそらく強盗たちが中を見ようとでもしたのだろう。
ラッピングの剥がれたプレゼントの箱が。
似たような箱が。
"3つ"
そういえば。
そういえば、店に来た強盗が振りかざしていたのは、銃だけじゃなかったような。
これくらいの大きさの箱を振りかざしていたような。
これくらいの箱を振りかざして、これは、爆弾だぞと……叫んでいた……ような……。
背後で。
伸びていた筈の、強盗が、僅か身動きする音と。 カチリ、という音。
ごうごうと燃え上がる車の前で、ボロボロのサイモンとパトリックは地面に大の字で寝転がっていた。
間一髪、パトリックがサイモンにタックルするようにして爆発から遠ざけ、2人は無事だったのだ。
……プレゼントは粉々になってしまったが。
サイモンが言う。ありがとな。
パトリックが言う。どういたしまして。
やがてサイレンの音が響き、パトカーが何台も停まる。
そこから何人もの警官とともに、2人の女性が飛び出してくる。
「サイモン!」
「パトリック!」
2人の女性はいちもにもなくサイモンとパトリックに駆け寄ろうとして……
1人は途中で躓いて転び、
1人はその勢いのまま蹴りかかった。
「あぁ!ジャスミン!」
サイモンが転んだ女性に駆け寄る。
「うわぁ!ジャスミン!」
パトリックが蹴り殺す勢いで飛んで来るヒールを避ける。
転んだジャスミンがサイモンに抱きついて泣き出す。
パトリックに蹴りかかったジャスミンがパトリックを泣きながら抱きしめる。
サイモンは、パトリックが妙に動ける男だった理由にようやく合点がいったのだった。
サイモンとパトリックは、裏社会で生きるしかしどちらかといえば忠実で真面目なパワー型サイモンと、表社会で華やかに生きる比較的軟派で教養や財産のあるテクニック型パトリックで、普通に生きてたらかすらない感じの2人です。店で口論してた時はその対比、そこから強盗をブチのめすまでにめちゃめちゃ気が合っていく感じ。
2人のジャスミンもサイモンのジャスミンは箱入りおっとりしかし芯の強いガール、パトリックのジャスミンはかっこいい動ける胆力はあるがどこか弱い部分を守っている雰囲気のある、対称的な女性たちでこの事件の後どちゃくそ仲良くなってる描写が入る(入らない)(ないので)
ちなみに、2人が大暴れするころにお店の監視カメラがぶっ壊れ、2人は警察には強盗に拉致された、と考えられてて最後駆け付けた警官は無事ですかー!?って来る。カーチェイスも犯人グループがただ逃走してるだけって考えてる。まさか一般客が強盗追ってるとは思わないじゃない……。
警察が大丈夫ですかー!?って来た瞬間サイモンとパトリックはちらっと眼を合わせて「あぁ!ひどい目にあいました!」「助かりました!」って秒で話を合わせます。コメディアクションなのでその辺ゆるゆる。
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