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VINAIOTA|ピエトロビアン 2018 #ある日のワインのスナップショット

自然栽培の八百屋 ポム・ド・テールも
自然派ワイン輸入の be a good friend も

その拠点は茨城県つくば市。

様々なご縁もありこの場所を選んだのは、ここには美味しいものを心から愛するコミュニティがあったから。

「美味しい」の形にも様々な形があると思いますが、中でもつくばでは、素材のシンプルな味わいが素直に感じられ、その美味しさの源泉が、豊かな自然環境に由来するものと多く出会うことができます。

ワインの世界で言うと、長年様々な常識と戦い、日本における自然派ワイン(とは彼らは呼ばないでしょうが)、その文化の礎の一端を築いてきた輸入元ヴィナイオータさんの存在は大きいです。

ご近所のよしみもあって、ポム・ド・テールで販売している「季節のおすすめ果実酒&野菜BOX」には、自社で輸入したワインだけでなく、ヴィナイオータさんのワインも登場します。

今日はそんなワインのご紹介。

自然派ワインの世界にも元祖や本家や派閥が生まれてきているように感じる昨今ですが、それはともかくも歴史の積み重ねの副産物だと思っています。

日本でも何度か浮き沈みがありながら、25年ほどの歳月を経てしっかりと受け入れられる土壌が生まれてきていると感じています。

これぐらいの時間が経過すると当然様々な世代が登場します。

イタリアワインの世界で、自然派ワインの市場という名の土壌を大きく耕した一人にラ ビアンカーラのアンジョリーノ マウレ氏がいます。そしてそのアンジョリーノがいたことで、こうしたワイン造りに携わるようになった多くの新たな造り手たちもいます。

それはさながらひとつの生態系のようで、時間による循環や多様性が富むことによる豊かさを象徴しています。

今日ご紹介する造り手もそんな一人です。

造り手:Daniele Portinari / ダニエーレ ポルティナーリ

ダニエーレ ポルティナーリは、2007年に前述したアンジョリーノから使い古しの樽を一樽借りてワインを仕込んだのが、造り手としてのスタートという人物で、2011年ごろまでは大半のブドウを売却し、一部のブドウだけからワイン造りに取り組んでいましたが、2012年からは全べてのブドウを自家醸造することにしたと言います。

自然派ワイン…と当然のように紹介しましたが、ダニエーレ ポルティナーリに「あなたに自然派ワインとはなんですか?」と尋ねると、「自然派ワインなんて存在しないんだよ」とちょっと哲学的な答えが返ってきます。

そもそもこの世の中のありとあらゆるものが、自然の一部であり、当然ぶどうもその自然の一部でだからだと理由を語ります。だから、特別何かを切り出して自然なワイン、自然派ワインということではないということです。ただ、過度に技術に頼らずに、その自然の一部であるブドウの表現を純粋にワインに詰めるという意味で、ダニエーレ ポルティナーリは、自然と向き合い、ワインと向き合って、一本一本手かけています。

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ワイン:Pietrobianco / ピエトロビアンコ
ヴィンテージ:2018
タイプ:白
産地:イタリア ヴェネト州
品種:ピノ ビアンコ、タイ ビアンコ

今回ご紹介するピエトロ ビアンコは、彼の息子さんピエトロの名前を冠したワインで、ピノ ビアンコとタイ ビアンコというブドウから生まれます。

これからの季節に相応しい爽快な飲み口と香りがあり、それでいてどこか香ばしさや旨味を感じさせるコクもあり、さくさく飲みすすめることができつつも、ハーブを使ったお料理などと一緒に楽しむことで、全体のバランスが グッと引き締まります。もちろん少し時間をかけて飲んでも、その奥からじわじわと旨味が染み出す泉のような雰囲気もあり、ナッツやフレッシュなチーズなどと一緒にゆっくりとその変化を楽しむのもオススメです。

おわりに

be a good friend は、ヨーロッパを中心に自然派ワインを輸入し、造り手の想いに共感してくださる全国のワインショップさんなどに販売するワインインポーターです。

また自然派ワインの部門とは別に、国内の自然栽培の農家さんのお野菜を全国の飲食店さんや、個人の方にインターネット販売を行う八百屋部門のポム・ド・テールも活動中。


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