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VINAIOTA|モンテマーグロ 2018 #ある日のワインのスナップショット

自然栽培の八百屋 ポム・ド・テールも
自然派ワイン輸入の be a good friend も

その拠点は茨城県つくば市。

様々なご縁もありこの場所を選んだのは、ここには美味しいものを心から愛するコミュニティがあったから。

「美味しい」の形にも様々な形があると思いますが、中でもつくばでは、素材のシンプルな味わいが素直に感じられ、その美味しさの源泉が、豊かな自然環境に由来するものと多く出会うことができます。

ワインの世界で言うと、長年様々な常識と戦い、日本における自然派ワイン(とは彼らは呼ばないでしょうが)、その文化の礎の一端を築いてきた輸入元ヴィナイオータさんの存在は大きいです。

ご近所のよしみもあって、ポム・ド・テールで販売している「季節のおすすめ果実酒&野菜BOX」には、自社で輸入したワインだけでなく、ヴィナイオータさんのワインも登場します。

今日はそんなワインのご紹介。

造り手:Daniele Piccinin / ダニエーレ ピッチニン

イタリアの北東部、「水の都」や「アドリア海の女王」と呼ばれる街ヴェネツィアを有するヴェネト州でワイン造りに人生を捧げるダニエーレ ピッチニン。

実は、彼のワインには絶大の信頼と期待を持っていて、レストランのリストで見かけると思わず頼んでしまうほどの大ファンの造り手です。

彼のワインの特徴は、細部いたるまで丁寧な仕事を積み重ねたのだと味わいから感じられるほどの緻密でクリーンな風味。それでいて、奥行きと柔らかさを感じる果実の旨味にも満ちていて、満足度の高いリッチな飲み心地を感じます。クリーンでリッチな味わいを目指したワインというのは実は多いのですが、作り込んだような印象を受けないで、実直でナチュラルなワインを生み出しているのは、造り手の実力だと感じます。

ソムリエから転身してワインの造り手となったダニエーレ ピッチニン。実際にお会いしても、繊細、謙虚、実直な人柄がにじみ出ているように感じます。それでいて、神経質な感じというわけでなく、明るさもあり、地に足ついた印象は、彼のワインから感じる印象と重なります。

丁寧に栽培され、よく熟したブドウから得られるゴールドがかった色調と複雑な風味は、多くの方が白ワインに抱く透明でスッキリとしたシャープな味わいのイメージとは異なる、遠くイタリアの畑の風景が思い浮かぶような様々な表現と表情に満ちています。

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ワイン:Montemagro / モンテマーグロ
ヴィンテージ:2018
タイプ:白
産地:イタリア ヴェネト州
品種:ドゥレッラ

南北に長く気候や土壌条件が多様なイタリアは、ワイン作りの歴史も長く、あまり耳慣れないブドウ品種のワインとしばしば出会います。今日ご紹介するワインもドゥレッラという聞き慣れないブドウ品種から作られています。

このドゥレッラは、1000年以上前からこの地方で栽培されていたことがわかっているという、まさに土着のブドウ品種です。しかし現在は、年々栽培する人が減っている品種でもあるといいます。

自分の生まれ育った場所の古い品種に再び脚光を当てるために、ダニエーレ ピッチニンは、2006年に自ら畑を開墾し、このドゥレッラを植樹しました。

品種の特徴としては酸が強く、強いタンニンが特徴とされていますが、その鋭い酸を備えたブドウも完熟させることで、リッチで複雑な果実味を備えたワインへと成長します。このドゥレッラの可能性をとことんまで信じ込んで作られたのが、このモンテマーグロです。

ゴールドの色調、香ばしさと甘さを予期させる芳香に、しっかりとした果実味と旨味に満ちた味わいがあり、余韻に全体を引き締めてくれる品の良い酸味があります。少し凛としたシャープな印象があり、それでいて様々な料理と調和する懐の深さもある万能なワインでもあります。

じっくりと時間をかけて楽しみたいと思わせてくれる、本当に奥深いワインだと思います。

おわりに

be a good friend は、ヨーロッパを中心に自然派ワインを輸入し、造り手の想いに共感してくださる全国のワインショップさんなどに販売するワインインポーターです。

また自然派ワインの部門とは別に、国内の自然栽培の農家さんのお野菜を全国の飲食店さんや、個人の方にインターネット販売を行う八百屋部門のポム・ド・テールも活動中。



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