2023.7.7

キラキラとまばゆく光る世界の中で、一つ一つ拾い上げてきた小さな輝き
どこまでも遠く続く線路の先には、また一つ綺麗な星つぶ
それを優しく両の手ですくいあげて、大切に大切に銀河鉄道の中へそっと迎えいれてゆく
幾星霜の月日を越えて、銀河鉄道を星つぶでいっぱいにするため
銀河鉄道は走ってゆく
遥か彼方どこまでも遠い場所へ、銀河鉄道を思いででいっぱいにする為に
銀河鉄道はまた走ってゆく

今日は尻尾を振り上げた大サソリの背中、アンタレスの赤くて硬い甲羅の上
つるつると滑る足に気を付けながら甲羅の継目に引っかかった星つぶを拾い上げた

今日は天にゆったりと座る羊の毛の中、ふかふかで暖かくて眠気を堪え掻き分けながら進む
やわらかいお腹の辺りでようやく星つぶを見つけた

今日は銀河の中心に雄々しく佇む弓の射手、弓に矢をつがえ大サソリの方を一心に見据えている
そばで見ていると弓の先にキラキラと光る星つぶがいた、慌てて射手さんに声をかける
彼は快く星つぶを渡してくれた

時には宇宙の真ん中へ、時には宇宙のはてまで
黄金のベルのような澄んだ美しい笑い声が聴こえる
いまでは彼女はもう1人ではなくて、周りには沢山の星つぶが輝いていた
その数たるやとても数え切れるものではなく
まるでその様は彼女と一緒にわらっているように瞬いているのであった

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一人で泣いた事も
一人寂しく思った夜も
一人車窓(しゃそう)の外を眺めながらただぼーっとしていたあの時間も
くだらない冗談を考えて一人苦笑いしたあの日も
今では遠く昔の事になって
今日も私は銀河鉄道からOBSの「配信開始」を押す
夢にまで見ていた場所はもう目の前にあって
そこには沢山の小さくて可愛い光がキラキラと瞳を輝かせながら私を待っている
ああ今日もきっととても楽しい一日に…

「さあ！今日も全力で駆け抜けますよ！せーの！鉄道がーーーー！」

７月７日   14光年も遠く離れ離れになった二人が、一年に一度だけ会える特別な日
７月７日  138億年もの時間の間、星つぶを探し回っている彼女が生まれた特別な日
７月７日  お誕生日おめでとうございます