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BDDNEWSレター 2022.2.1 NO.62

◇◆◇国内最大海港チッタゴン◇◆◇

【6社で取扱量の60%占める】

6社で取扱量の60%

 チッタゴン港では民間内陸コンテナ倉庫(ICD)が輸出入貨物の取扱量を競い合い、混雑緩和と貨物の迅速な通過に繋がっている。

 現在、チッタゴン市内とその周辺には19社の民間ICDがあり、昨年は101・2万TEU(20フィートコンテナ換算)輸出入コンテナを扱った。そのうち、KDSロジスティックス、ポートリンク・ロジスティックス・センター、サミット・アライアンス・ポート(東・西)、イーサック・ブラザーズ・インダストリー、インコントレードの主要6社が、取扱量全体の約60%を占める。

 輸出コンテナは合計70.9万TEUだったが、全体の55.81%に当たる39.5万TEUを主要6社が取り扱った。

 輸入コンテナは合計30.3万TEUを扱い、全体の66.97%に当たる20.3万TEUを主要6社が取り扱った。

 KDSロジスティックスが過去5年間の輸出コンテナ取扱量で1位、輸入コンテナ取扱量でも2018、19年は1位、20、21年は2位だった。

 ポートリンク・ロジスティックス・センターは過去2年間の輸入コンテナ取扱量で1位だった。

 この2社は2016年以来、取扱量トップの座を獲得するために激しい競争を繰り広げている。

 「私たちはサービスを提供する上ですべての国際基準を満たしているので、コンプライアンスを好む評判の高い国際的バイヤーは、常に私たちの倉庫を指名します」
 KDSロジスティックのMdジャハンギール・アラム副本部長は、顧客は常にサービスの質を優先させると述べた。

 同倉庫には90台以上のコンテナ運搬車両があり、24時間体制で稼働する。また、コンテナ輸送をスムーズに行うために必要な重機も備えている。

 バングラデシュ内陸コンテナ倉庫協会のルフル・アミン・シクダー事務局長は、大手6社がコンテナの大部分を取扱うのは、主にその大きな保管容量が理由だとした。

 19社はチッタゴン港経由の輸出入貨物の大部分を処理し、バングラデシュの対外貿易を促進する上で重要な役割を果たしている。民間ICDは昨年、輸出コンテナの93%、輸入コンテナの23%を処理した。

 「私たちは以前から、民間ICDで取り扱う輸入品の数を増やすよう求めてきました」
 現在、チッタゴン港から民間ICDに運ばれて荷受人に引き渡される輸入貨物は38種類にすぎないとシクダー氏はいう。

 また、世界のほとんどのコンテナ港では、輸入コンテナの大半がヤード外で引き渡されていることに触れ、より多くの種類のICDへの引き渡しが認められれば、チッタゴン港の効率は向上するだろうと述べた。

The Daily Star Jan 19 2022

【初の民間ドック24年完成予定】

初の民間ドック24年完成

 カルナフリー・ドライ・ドック社(KDDL)がチャトグラム県アンワラ郡に建設中の国内初の民間ドライドックは、2024年までに完成する見通しだ。

 容量1万DWT(載貨重量トン)のドライドックとコンテナ港は、昨年7月からカルナフリードック経済特区(SEZ)で建設中だ。

 KDDLは大型船の建造・修理とチッタゴン港のコンテナ処理能力の向上を目的として、アンワラ郡の土地約45エーカーに220億タカ(293.4億円)を投資した。

 KDDLのMAラシッド社長によると、国内には2015年創業の2万DWTの能力を持つ国営チッタゴン・ドライ・ドック社(CDDL)のドックがあるが、運営は海軍が行っているという。

 建設中のドックは全長253メートルの船舶に対応するよう設計されている。また、ドック床はより小型の船舶が「中心から外れた位置」にドッキングできるようになっているという。

 KDDLは船舶が何日も停泊する必要がないよう4カ所に桟橋を設置することを計画、すでに2カ所が稼動している。

 チッタゴン港には、バングラデシュ海運公社(BSC)や個人船主の船30隻など、年間約3千隻の船が出入りする。また、登録は外国だがバングラデシュ人船主の船が多くある。

 これらの船は2~3年ごとに修理することが義務づけられているが、CDDLのキャパシティには限界があるため、小型船舶の修理は国外で行わざるを得なかった。

 民間ドライドックが完成すれば小型船舶の修理が可能になる。それはバングラデシュが莫大な外貨を節約できるということだ。

Financial Express Jan 20 2022

■チッタゴン港の荷物取扱量

SOURCE:チッタゴン港湾局(CPA)

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