BDDNEWSレター 2021.2.1 NO.38
◇◆◇衣料品産業◇◆◇
【衣料品産業で35.7万人解雇】
コロナ禍による需要急減で衣料品工場が解雇や閉鎖を行ったため、労働者35万7千人が解雇されたことが最新調査で明らかになった。
政策対話センター(CPD)のコンドカル・ゴラム・モアッザム主任研究員は、50%以上の工場では一年前に比べて労働者が減少したと、「新型コロナパンデミックから見た衣料品産業の脆弱性及び回復力:企業調査の結果」というウェブ会議で述べた。
また、2020年11月から2021年4月までの6カ月間の受注について、確実にあると答えた工場は44%に過ぎなかったとし、コロナ禍が引き起こした影響は壊滅的なものだと述べた。
CPDとブラック大学のプロジェクト「マップドゥ・イン・バングラデシュ」(MiB)の共同調査では、約56%の工場が様々なレベルの不確実性に、11%が高い不確実性に直面していることも明らかにした。
調査に協力したのはMiBが企業家リストに挙げた3211社のうち610社。10月から11月にかけて、ダッカ、 ガジプール、 ナラヨンゴンジ 、チャットグラムの4カ所の衣料品産業集積地で実施された。小企業が54%、中企業が40%、大企業が6.7%の内訳となっている。
全労働者256万2383人のうち、1月から9月の間に失業したのは35万7450人で、全体の14%を占めた。
工場の稼働率は受注の増加とともに改善された。4月は89%の工場で稼働率ゼロだったが、9月には1.3%に減った。
一方、工場の規模は縮小している。2019年12月時点で工場で働く労働者は平均886人だったが、20年9月には790人と10.8%減った。
バングラデシュ衣料品製造輸出業者協会(BGMEA)のモハマド・アブドゥル・モメン理事は、衣料品産業がコロナ禍の影響から立ち直ろうとしていたまさにそのとき、第二波が襲ってきたと述べた。
糸や綿などの原材料価格は上がったが、衣料品価格は上がらず、15%近く下がったという。
「注文が入ってきているので、労働者の募集を開始しました。私達は再び労働者不足に苦しんでいます」
バングラデシュニットウェア製造輸出業者協会(BKMEA)のモホンマド・ハテム筆頭副会長は述べた。
CPDの調査によると、政府の刺激策は企業の70%をカバーしたが、30%の企業が取り残されたという。取り残された企業は小規模工場や協会の非加盟工場が含まれる。
インダストリー・オール・バングラデシュ協議会の前事務局長クトゥブ・ウッディン・アーメド氏は、コロナ禍で衣料品労働者の収入は8%減少したうえ、BGMEAやBKMEAが提供したリストに誤りがあったため、EUとドイツが解雇された労働者に支給した金銭が届かなかったと述べた。
The Daily Star Jan 24 2021
【若者33万人に職業訓練】
政府は、郡レベルの33万人の若者に技能訓練を提供するプロジェクトを行うと、28日、Mdザヒド・オーサン・ラッセル青年・スポーツ相が議会で答弁した。
「雇用と自営訓練強化プログラムプロジェクト第2段階は、承認を待っています」
ラッセル氏は、与党アワミ連盟のMPク・モモタ・ラブリー議員の質問に答えた。
その他、若者の福祉のためにさまざまなプロジェクトが行われるとしたラッセル氏は、技術に基づく協調的資源管理プロジェクトの下、64県に6万4千カ所のバイオガスプラントを設置することで、14万7600人の若者の雇用が生まれるとした。
また、学歴がありながら失業した6千人の若者に訓練を提供し、就職に近づけるプロジェクトが進行中だと述べ、そのため、郡内に若者研修余暇センターを設立するとした。
さらに、現在国家経済会議実行委員会(ECNEC)の承認を待つプロジェクトでは、4万人のプロ運転手を育成するとした。
[バングラデシュの失業率]
2020年のバングラデシュの失業率は約4.15%。世界銀行のデータによると、失業率は2010年から2011年にかけて減少した後、約4.2%前後で推移している。
Prothom Alo Jan 28 2021
【総輸出に占める衣料品の割合】
Source:バングラデシュ衣料品製造輸出業者協会(BGMEA)
ここから先は
¥ 1,000
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?