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BDDNEWSレター 2022.1.1 NO.60

 新年、明けましておめでとうございます。2022年は皆さんやバングラデシュにとって良い年であるようお祈り申し上げます。

 A Happy New Year,We hope that 2022 will be a good year for you and Bangladesh.

◇◆◇都市部への人口集中◇◆◇

【ダッカの過剰成長でGDP低下】

ダッカへの過剰投資でGDP低下

 都市人口の約32%が首都ダッカに住んでおり、国の経済活動のほとんどはダッカに集中している。そのため、発電した電力の46%はダッカで使われる。ダッカの人口はこの規模の都市として、国際的な標準より50%も多い。これでは発展は望めず、GDPを6~10%押し下げることになってしまう。だからこそ、政策立案者はこの問題を真剣に検討する必要がある。

 これは、政策研究所(PRI)のアウマド・オーサン理事が2日に発表した見解だ。オーサン氏はグルシャンのホテル・レイクショアで開催されたバングラデシュ開発研究所(BIDS)年次会議の2日目に講演した。

 オーサン氏は国内の都市人口の31.9%がダッカに住んでいるとし、中国の大都市ではこの割合は3.1%、インドでは6%、インドネシアでは7.4%だと述べた。

 米ジョージタウン大学経済学部のマーティン・ラバリオン教授は、ソーシャル・セーフティー・ネット・プログラムは貧困削減にあまり効果はないと述べた。発展途上国の現状を見ると、超貧困層は社会部門への支出より、ベーシックな収入を生み出すプロジェクト全体からより多くの恩恵が受けられるという。

 「このようなダッカ市の過剰成長は、民間企業の投資にとっては便利かもしれませんが、社会的には不均衡を生み出しています。ダッカと他の都市との格差は、国民の全体的な幸福感に影響を与えます。私たちは、地方分権を進めていかなければなりません」

 オーサン氏は、夜の各国の衛星画像を見ると、それぞれの国の発展の様子がわかるという。夜の光はその地域の経済活動の在り方を意味するからだ。ベトナム北部の地図にはいたるところに光があり、インドネシアの大部分も光で覆われている。一方、バングラデシュでは光はダッカに集中し、チャトグラムに少しある程度だ。こうしたことから、ダッカの人口は限界を超え、ダッカの交通渋滞はGDPに約2.5%の損失を与えているとした。

 [人の移動だけでは貧困は解消されない]
 国のGDPの30%以上はダッカ市が占め、農村部の人々は貧困から抜け出すためにダッカへ出稼ぎに来る。BIDSのビナヤク・セン事務局長は、ダッカが大きくなりすぎて民間投資には便利になったが社会的には不均衡が生じているとし、ダッカと他の都市間に生じた格差は国民全体的な幸福感に影響を与えるため、地方分権に向けて進まなければならないと述べた。

Prothom Alo Dec 3 2021

【サービス業 GDPの54%】

サービス業GDP54%

 バングラデシュのサービス業は過去5年間で約90%拡大して18兆9800億タカ(25.3兆円)に達したことが、バングラデシュ統計局(BSS)の最新統計で明らかになった。

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