BDDNEWSレター 2022.3.15 NO.65
◇◆◇バングラデシュ統計局 ◇◆◇
【インフレ率6%超えか】
中央銀行(BB)のインフレ予想調査によると、現会計年度末(22年6月30日)の年間平均インフレ率は6.0%を超える可能性があるという。
また、調査対象の回答者の約77%が、1年先の平均インフレ率が6.0%を超えると予想した。
1日夜に発表された年次金融政策レビューは調査結果の詳細を説明していないが、2022年の残り期間のインフレに関するBBの予想も調査結果と一致しているとした。
インフレ予想を示すグラフは、6.0%を超えたあと、12月末までに8.5%に達する可能性があることを示している。だが、レビューではこの点に関する説明は一切なく、やや曖昧なままとなっている。
一方、今年度の政府インフレ目標である5.30%に対して、22年度上半期から見た12カ月平均のCPI(消費者物価指数)インフレ率は5.55%だった。
この間の食品と非食品の平均インフレ率はそれぞれ5.30%と5.93%を記録した。
「12カ月平均の食品インフレ率は2021年7月の5.68%から2021年12月の5.30%へ僅かに下降したと見られるが、12カ月平均の非食品インフレ率は2021年7月の5.33%から2021年12月の5.93%へ大幅に上昇した 」
「さらに、食品、石油、その他の変動する商品価格を除いた12カ月平均のコア・インフレ率は、2021年12月に6.98%と引き続き上昇し続け、インフレ圧力の高まりを示した 」
22会計年度の金融政策決定書では、CPI平均インフレ率は目標とする5.30%内で緩やかに推移し、許容範囲に収まると予想していた。
だが、レビューでは、22年度上半期の実際の平均CPIヘッドラインインフレ率を5.60%とし、目標をわずかに上回ったとした。
「国際商品価格とエネルギー価格が急速に上昇していることは、外部からのインフレ圧力を示唆している」
「さらに、国内経済におけるエネルギー価格の最近の上昇に連動し、生産コストと輸送コストが上昇、非食品価格にある程度の上昇圧力が生じた」
「燃料や食用油の価格上昇により、さらにインフレが高まる可能性がある」
レビューは、輸入食品と石油価格の上昇から広範なインフレへのパススルーが遅れることで、さらなる上昇圧力の可能性があるとした。
また、国内通貨であるタカ(BDT)が米ドルに対して急速に下落しているため、外部部門からさらなるリスクが生じる可能性があると警告した。
「さらに、資産価格指数、特に株価指数と不動産価格指数の最近の上昇は、インフレ上昇リスクをさらに悪化させる可能性がある」
レビューによると、BBはインフレ圧力を抑制のため、物価の安定を維持するために慎重な金融スタンスを維持するという。
これに関連してBBは、広義の貨幣の伸びの鈍化と農業部門における健全な食糧生産に注目。この2つの要因はインフレ率を許容範囲内に抑えるのに役立つだろうと述べた。
Financial Express Mar 2 2022
【インフレ率は12%超え:SANEM】
南アジア経済モデルネットワーク(SANEM)は、バングラデシュ全体のインフレ率は、バングラデシュ統計局(BBS)が行った計算の2倍以上だとした。
SANEMによると、都市部のインフレ率は現在12.47%で、農村部は12.10%だという。
BBSが2月16日に発表した報告書は、今年1月1カ月間の国内のインフレ率は5.86%とした。11月は5.98%、12月は6~6.5%だった。
エコノミストたちは商品価格の上昇傾向に注目し、以前からインフレに関するBBSの数字に疑問を呈していた。今回のSANEMの調査で、BBS報告の弱点を示す情報がさらに見つかったことになる。
SANEMは3日、「インフレーション:政府統計 vs. 忘れられた国民の現実 」と題するオンラインレポートを発表した。
SANEMのセリム・ライハン事務局長は、BBSが提供するインフレ率は経済の現実を反映しておらず、正しい情報が提供されなければ、復興プロセスは持続不能になるとした。
SANEMレポートによると、都市部の縫製労働者は同じ製品を購入するために昨年同期より12.45%多く支出、収入の約60.52%を食費に充てているという。
都市部の日雇い労働者は収入の61.59%、人力車やバン運転手は収入の60.91%、小商人は61.91%を食費に充てる。
一方、農村部の小作農は収入の65.85%、日雇い労働者は65.99%、人力車引きや低所得者は収入の60.91%を食費に充てている。
収入の多くが食費に使われると、質の高い住環境、教育、医療、娯楽などの費用が不足する。また、貯蓄も不安定になる。
Prothom Alo Mar 4 2022
【国勢調査の実施】
395万台のタブレット型コンピュータを購入するというバングラデシュ統計局(BBS)の提案を2度にわたって拒否した政府は、BBSが3年前に設定した人口・住宅調査を実施できるよう購入に承認を与えた。
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