大切だったものを手ばなす

ここ最近部屋を片付けたり荷物を減らしている。

箱を開けては荷物を減らす作業は年に2回ほどあったが、その度に少しずつ物が減っているはずなのに全くそんな気がしない。でも開けるたびに捨てる物がある。開けるたびに捨ててもいいと思える物が増えていく。

以前家族が遊びに来た時、「懐かしい物がたくさんある」と言っていた。
およそ実家で聞くはずの言葉をうちで聞くことになるとは。

大体は年末の大掃除前に片付けをしたり、衣替えついでにやることが多いが、今回は心の整理が動機でやっている節がある。

あと、一人住まいにしては部屋が広いので、部屋に合わせて物が増えてしまったのを改めている。

近所の人からもらった捨てられなかったものも、考えてみたら一度も使っていなかったり、あんなにハマって何度も読み返していた漫画を、最後に読んだ時は、もう読まないなと思った。お気に入りだった服も、次のシーズンは着ないなと思ってしまった。

大切だった物が減っていく。

片付けをしている時は、「片付けモード」でガンガン捨ててしまう。私は普段から大事な書類やなんかも捨ててしまうのでその時のノリで後先考えずにやってしまっているかもしれない。何で捨ててしまったんだと後悔するかもしれない。

本当にお気に入りだった服を手ばなす時は、少し寂しかった。その服に10円の値しかつかなかったことも残念に思った。でも、それを自分が納得する値段で売る手間を省いたのだから、しょうがない。

大切だったものが減っていく。

大切だったものが、今は大切じゃなくなった。
荷物が減ってすっきるするのは、部屋か、心か?
自分がどんどんつまらない人間になっていくようにも感じる。


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