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出来る事ならやってみよう!~特別支援学級で同級生の息子たちの夏休み~

わが家の息子たちは三歳差兄弟であり、
ADHDとASDを併せ持つ発達凸凹BOY。
それでいて、特別支援学級で同級生をしている。

学校の勉強は好きじゃないし、苦手だし、
学校は行ってもいいけど、自由に過ごしたい。
という、親としてはなんとも理解しがたい考え。

2人ともそんな考えだから、時折途方に暮れてしまう。

まぁ、それでも
毎日学校に行こうとしている心は
大いにほめたいところで。

そんな彼らにも夏休みはやってきた。
そして、もう終わってしまった。

勉強が好きじゃない、
苦手だからやりたくない息子たちも
それぞれ出された「夏休みのドリル」は完成させた。

おー!これは派手に褒めていいところ!

息子たちのご希望通り、
夏休最終日にイオンへ行って遊べる権をプレゼント!

遊ぶといっても主にゲーセンなんですけど…。

それでもいい。いいのだ。
子どもたちがそれぞれ苦手なことに取り組み、
頑張ったご褒美に何か目的を考え、見つけることが
とても重要だと思うから。

ただ「イオンに行きたい」と言われても、
宿題終わってないじゃん?となれば、あんまり気分は良くない。
いや、むしろ、気分が良くないのは親の方で、
子どもはそんな親のごちゃごちゃ放つ小言で気分を害する。
それで、不機嫌の連鎖が起こる。

そういう小さなストレスは親子で予防できるのではないか、
というのが、
「出来るのなら頑張ってほしい親の思いと、
 ご褒美のためにやってみようと思える息子たち」
で、お互いにwin-winの関係がそれなのかな、と考えることができる。

特にこれは、
わが家の子どもたちとわたしとの関係があるからことで、
万人受けするものではないことは承知のうえでの考え方である。

とは言え、夏休み初日からこの
「最終日にイオン」のご褒美があって
子どもたちが頑張ったのではない。
夏休み序盤はのらりくらり、
特にルールも決めない毎日から始まった。

毎日確実にドリルをやって、
発達障害のお薬も自分で飲んで、
それでいて
小言をつかずに
子どもたちの自由に付き合ってあげられる方法はないものか、

そんな風に考えていながら
始まってすぐの夏休みはすでに一週間を過ぎてしまっていた。。

三歳差兄弟、二人とも夏休み中に誕生日を迎える。
兄弟そろって祖父母からのバースデープレゼントを
とっても心待ちにしていて、
今年も毎年のように夏休みが来るのと同時に
2人そろってもらえて喜んでいる。

それでも物欲の強い次男は
あれも欲しいこれも欲しいもっと欲しいのループ。

あれもこれも欲しいのは分かるけど、、、
いろいろと考えをめぐらす中でピンと閃いたのは、
今年春に亡くなった私の母が存命であったのなら
もしかしてリクエストしたらプレゼントしてもらえていた?
(だけど、現実にはもういない人だからもらえないよね…)

それならば、
私が代理でプレゼントする、その代わりにミッションを与えてもいいかも!
そんな風に考えることができた。

ミッションは簡単。
子どもたちが夏休みに毎日したいことと引き換えにしただけ。
それはテレビゲームの時間の確保。
毎日ゲームしたい、そのためには毎日ドリルをこなす、それだけ。
(プラスαで、自分で起きる、服薬する、着替えるは必須として)

簡単なミッションとは言え、
ワーキングメモリーの低い息子たちは
おそらく数日するとミッションの内容を忘れてしまいがち。
油断すると余計な「母の小言」が増えてしまう懸念あったので、
ミッション内容を「見える化」する必要があった。

紙に書いたチェック表をクリアファイルに挿み、
お互いに確認できるようにそれを目につく場所に貼りだして
ホワイトボードマーカーで各自チェックを入れる。
その日のチェック項目がクリア出来たらゲームしてOK、
チェックできたら記入した部分を消して翌日も同様に。

ちなみに「毎日できた!」の結果は
リビングのカレンダーに金色のラベルシールを貼って
それも「見える化」にした。

するとどうでしょう。
子どもたちで声を掛け合ったり、
わたしがその場にいなくても自らミッションをクリアして
「チェックできたからゲームするね」と報告してくれたりと、
自然と小言もなく、思うようにドリルもやれた。素晴らしい。

そうしてるうちに、
夏休みの終わりも見えてきてドリルの終わりも気になってきて(私が)、
いよいよドリルを完成させるためのご褒美を用意するタイミングになってきたら、
ぽつりと

「夏休みの最終日にはイオンに行きたいなぁ」
と長男がつぶやいた。
お、これは新たなミッション見つけたぞ♡ …ということで、
「夏休み残り〇日、ドリル残り〇ページ」を提示し、
頑張ってもらいました。

そして、頑張ったご褒美に
イオンでのゲームが実現したのでした。

子どもたちはやり切った満足感?あったかな?
母は夏休みの課題ができた安心感が得られた満足感。

嫌いだ苦手だと逃げないでよく頑張ったね、と
振り返って言葉にして子どもたちに投げかけてみることは
これまでのことを意識づけるために必要なことだろうと思う。
それによって「自分は頑張れたんだ」という自信になってくれたら
大きな収穫があった夏休みだったんじゃないかと思える。

「真面目に!」「集中して!」と子どもたちに発破かけるのは、
かえってやる気を削ぐようでうちの子たちには不思議と通用しない。

苦手があったり好きじゃないことだからなのかもしれないけど、
盛り上げても逆効果なことが往々にしてある日常だからこそ
割と緩めにしつつ、
本人たちの希望も受け入れられることは大事なんだなぁ、と
改めて感じることができた。

母親である私も小言を最小限にすることができた!
お互いに視座が少し上がった夏休みになったと思えば
夏休み明けもゆるりと頑張れそうだ。

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