ギターから僕が学んだもの。

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//TimeLine:20180521
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ギターから僕が学んだもの。

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~ Swing with me. ~

Written by 黒猫

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 僕にギターを教えたBP(高校時代からの友人である)は、昨今、まったくギターの練習をしていないようだ。
 さもありなん。

 彼の仕事は忙しい。
(彼のコネで同じ仕事をさせてもらい、身体が壊れたので辞めたのでよく分かる)
 彼は仕事で忙しいし、子どもと一緒にしている趣味がある。剣道である。
 剣道はたしかに、教育上もいいような気がする。
 気がするだけで僕は剣道をしたことがないから分からない。思いつきで言ったと思ってもらって構わない。
 子どももいないから教育上のことなんてもっと分からない。とってつけたような賛辞だと思ってもらって構わない。
 でもまぁ、彼は子どもとの生活をエンジョイしているので、それはそれでよいと思う。

 一方の僕はといえば、趣味もなにも、ソロプレイが基本である。
 読書(数年は忙しくてできなかった)。料理。日記書き。趣味喫煙。自転車(これも長らくしていない)。私的R&D。入浴(これは趣味である)。陶芸(教室に入っていたわけでもないので、師が死んでからはしていない)。TVゲーム(長らくしていない)。そしてギター。

 BPに「おまえもギターを弾こうよ!」と誘われたのが20代の後半だった(ような気がするけれど前半かもしれない)。
 だいたい15年くらいは弾いたり弾かなかったりしていることになる。

 初めて練習したのは Eric Clapton の Hey Hey。
 だいたい3年くらいかけて、やっと弾けるようになった。
 Tab譜とギターしかないし、昔から楽器なんてしたことながいので、譜面がまったく読めない。
 当然、譜面にある記号の意味なんて分からないから、譜面のルーチンが意味不明である。
 そのあとは Tiers in heaven.
 さらにそのあとは More than words.(譜面が読めなくて挫折中)

 一曲弾けるようになるのに、何年もかかるし、だからといってまったく上達しているとも思えない。
 たまにしか弾かないから余計なのだけれど、僕は多分、ギターが得意なわけでも、センスがあるわけでもない。

 それでもギターを弾くのは、歌を歌うのが好きだからだろう。
 演奏と歌を、自分だけで完結できるのは、本当に楽しい。
 誰かとする趣味を否定するつもりはまったくない。むしろうらやましいとさえ僕は思う。

 僕だって、師が生きていたときは一緒に陶芸をしたし、自転車が好きなガールが恋人だったときは一緒に自転車で出かけた。
 キャンプや釣りが好きな友人とは、それらを楽しんだ。

 でも、誰かと何かをするとき。
 それは、あくまでも口実に過ぎないのだ。
 旅行だってなんだっていい。
 それがしたいからその人とするのではなくて、その人と一緒にいたいから、それをするのだ。
 ま、陶芸はそれほどでもなかったけれど(笑)、友人や恋人と一緒に何かをするとき、人ではなくて行為が目的になってしまうと、正直なところ自分しか要らなくなってしまう。

 ああ。前置きが長くなってしまった。どんどん横道に逸れてゆくのが、僕の文章の悪いところでもあり、面白いところでもある。(楽しめない人はごめんなさい。Wikipedia とかを見るといいと思うよ)

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 たまには簡潔に箇条書きをしてみよう。
(たぶん僕はこの書き方がヘタクソだけれど)

・新しい曲を覚えるたびに、新しい発見がある。

 最初はギターを弾くのは苦痛だった。でも、だんだん楽しくなった。
 弦を上手く押さえられない。どの弦が鳴っていて、どの弦がおかしな音を出しているのかも分からない。
 でも次第に、どの弦が悪いのか分かるようになって、どう押さえればいいのかが分かるようになる。
 ある程度の動きを覚えると、イメージした表情を、手の動きを考えなくても、イメージどおりに演奏できるようになる。
 つまりは身体が覚える。
 これが僕にはすごい発見だった。

 同じ曲をずっと弾いていると、それはそれで上手くなるのだけれど、新しい曲を覚えれば、また新しい発見があるのだ。
 ギターの演奏を覚えるって面白いことなんだ、ってそのとき思った。

・新しい曲を覚えるたびに、新しい技術を身に着けられる。

 一番最初はスライディングとチョーキングとハンマリングとプリング。
 最近は2音落としたチューニングであるとか、スラップ奏法であるとか。
 次はスラム奏法をしようとか考えてしまう。
 もちろん、ちょっとむつかしい。
 でも、絶対にできないわけでもない。

・ヘタクソでも、ずっと続けていると、だんだん上手になる。

 なのである。
 そりゃ、1ヶ月練習して4小節くらいをやっと弾けるようになった、ってこともあるけれど。
 2ヶ月練習したら8小節くらいは弾けるかもしれない。
 前に進む気力がないときは、ただただおなじところをずっと弾いていたっていい。別に発表会があるわけでもなし。
 3年も練習していれば1曲くらいは弾けるようになる。弾き語りができるようになる。少なくとも僕はできた。
 マラソンや数学と同じで、誰よりも早い必要なんてないし、誰より正確である必要もない。
 時間がかかっていいし、何度立ち止まってもいいし、挫折していいし、諦めていいし、もう一度試したくなったらそのときすればいい。
 そんな日がずっと来なくてただの飾りにしておいたっていい。
 ギターは何も言わずにそこにいてくれる。

・でもサボっていると、あっという間に下手になる。

 これは筋トレとかと一緒。
 1週間かけて身に付けたものが、3日サボるともう忘れちゃう。
 でも1ヶ月練習して3ヶ月サボって、また1ヶ月練習すると、最初の1ヶ月よりは先に進む。
 だから、忙しくて全然練習できなくても諦めなければいい。諦める必要なんかない。
 ギターがそこにあるかぎり、時間ができたときに弾けばそれでいい。

・天狗になっていると、失敗する。

 3年練習して、ひとりで弾き語りもできるようになって。
 初めて知り合いの前で演奏したら、緊張して全然できなかった。
 できると思っていてはいけない。上手く演奏しようなんて考えちゃダメなんだと思い知った。

・歌や音楽って、とっても自由だ。

 コードなんか知らなくてもなんとかなるし、譜面が読めないのにギターが上手な人はたくさんいる。
 Tab譜の読み方が分かればそれでいいし、今は動画なんかでも勉強できる。
 ひとつのコードをとっても、いろんな押さえ方がある。
 2、3音もあれば和音になるから、それでいい。

 テンポも自由自在だし、音の強弱も自由でいい。
 間奏を長めにするのもいいし、ショートにしてもいいし、Aメロを2周繰り返してもいい(歌詞は勝手に作れ)。
 サビだけ繰り返したっていいし終わり方も自由だし、なんだっていい。弾きたいだけ弾きまくれるし、歌いたいだけ歌いまくれる。

 カラオケだと、溜めのテンポが合わなかったりするし、機械が出してくれる音に人間が合わせて歌わざるを得ない。
 自分が音に合わせるより他にない。
 でも、自分の(あるいは他の歌う人の)声や歌い方に演奏を合わせたりしていいし、失敗したら笑ってどんどん進めていってもいいし、やり直してもいいし、そこから雑談を始めちゃってもいい。
 ギターとオリジナルのライブパフォーマンスを見たりしていると、つくづくそう思う。
 最終的に、その場が楽しければ、音楽がなくてもいいんだろうなって。

・技術も大切だけれど、ハートのほうが重要だ。

 天狗になって失敗するのにも通じるのだけれど。
 技術を覚えたつもりになっても、気分がちゃんとノッていないと、うまく演奏できない。
 弾き語りも、つかえて失敗する。もう必ずといっていいほど。
 指と声帯さえ動けば、弾き語りはできると思っていたのだけれど、そうじゃなくて、全身揺する感じがやっぱりうまくいく。
 理解できないけれど、事実である。

・(値段の)高い弦は、上達には関係ないけれど、いい音がする。

 値段の高い弦ね。
 ありますよね。5〜8倍。場合によっては10倍近い値段の。長寿命とか、コーティングとかって書いてあれば御の字。
 買いましょうよ。ろくに演奏は上手くなくても。聞かせる人は自分と猫しかいないとしても(僕の家にはもう猫すらいない)。
 なんでかというと、高い弦はいい音がするから。
 いい音がして、チューニングも含めた手入れが少なくて済むから。
 いい音がするから練習したくなる。そんなにチューニングが狂わないし、滑りもいいからメインテナンスの時間が省略できる。

・もう飽きたからまとめ。

 ギターは(少なくともその練習は僕の中で)基本的に1人でする趣味だけれど、それも含めて僕は好きだ。
 ギターを練習することで、僕はギターだけでなく歌や音楽について、多くのことに気が付いた。
 ギターがなかったら気が付かなかった、なんて大げさなことまで言うつもりはないけれど、ギターがそこにあったからこそ分かったこともあると思う。


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[NEXUS]
~ Junction Box ~
[ Traffics ]
君じゃなきゃダメみたい/オーイシマサヨシ
https://www.youtube.com/watch?v=9WeVEufG8mw
 けものフレンズが好きになったことが原因で今では彼の音楽がとても好きである。
 2月頃からヒマがあれば(最近はほぼ毎日)練習しているが、前奏とAメロがやっとかろうじて、おぼろげに、なんとなく弾いている感じになってきた。
 遠い。遠いなぁ……。

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[Engineer]
  -黒猫-/-BlueCat-

[InterMethod]
  -Convergence-Derailleur-Diary-Engineering-Link-Love-Maintenance-Mechanics-Memory-Rhythm-Stand_Alone-

[Module]
  -Condencer-Connector-Convertor-Transistor-

[Object]
  -Friend-Music-Tool-

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[Cat-Ego-Lies]
  -ターンテーブルにねこパンチ-


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猫に小判と申しまして、巨額の借金の返済に充てても焼け石に水になってしまうので、パイプ煙草の葉っぱを買おうと思います。 それかマタタビ、あるいはキャットフード。