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総勢 160 名が参加!全社・全職種を巻き込んだ生成系 AI ワークショップの裏側

皆さん、こんにちは。くふうカンパニーグループの一員である、株式会社 Da Vinci Studio の技術研究部で LLM 無職になりたい(が実際にはならない) @bbz です。

私たちくふうカンパニーグループは、昨今の AI の急激な進展を受け、プロダクト全般に AI を積極的に組み込み、事業の AI 化に大きく舵を切ることを決めました。これを実現するには、組織全体の AI への理解度を深め、自律的に AI を取り入れていくチームとなっていかなくてはなりません。

今回は、その第一歩として 2023 年 4 月に 3 回に分けて Zoom で実施した「AI を業務に活かそう!誰でも参加できる生成系 AI ワークショップ」について紹介します。


ワークショップで使ったスライドの表紙

目的は ”職種を超えた AI リテラシーの向上”

このワークショップには、タイトルにある通り、エンジニアでもデザイナーでもセールスでもユーザーサポートでもバックオフィスでも、とにかくくふうカンパニーグループの社員であれば誰でも参加できるようにしました。それは、この AI の発展によって恩恵を受けられる・業務を改善できるのは、職種を限定しない、すべてのメンバーだろうという予測によるものでした。

エンジニアであれば、ChatGPT に指示して新しく書くコードのテンプレートを生成するなど、用途はイメージしやすいところです。特にインターネット上で情報交換が活発な職種なので、ChatGPT-4 のリリース後に急激に盛り上がった 3 月の時点で、さまざまなハックや実例がすでに出回っていました。

しかし、それ以外の職種となると、なかなか業務に直結する実際の事例がまとまっていませんでした。「ニュースで聞いたことはあるが、何ができるかピンと来ていない」「さわってみたものの、業務で使えるのかイメージできなかった」というような声がちらほらと聞こえるようになっていました。

そうした問題を解決しようと、Da Vinci Studio の研究開発部やデータ分析部の有志 4 人で集まって実施したのが、このワークショップだったのです。

合同 Slack チャンネルで募集・160 人超が申し込み

くふうカンパニーグループには、生成系 AI について情報交換する共同チャンネルとして #random-ai と #random-ai-tech があり、特に前者は 2023 年 5 月現在 240 人超が参加する場となっています。グループ全体の Slack ユーザーから換算すると 30%以上のメンバーが参加しているので、注目度の高さが伺えます。

この #random-ai チャンネルで以下のような Google フォームでワークショップの参加者を募集したところ、160 人以上から申し込みがありました。

申し込みフォーム画面

実は当初、参加者が多い三つの候補日程のいずれかで一回だけ実施するつもりでした。しかし想定以上に参加希望が多かったことから、参加者数が最もばらつくよう振り分け、全日程で開催することにしました。

参加希望者の職種を確認した所、見事にバラバラに。これだけの職種のメンバーみんなの理解度が上がればチームとして強くなる!と有志メンバーは俄然、やる気になりました


参加者の職種の分布

生成系 AI の説明とワークショップの二部構成

当日は Zoom で 1 時間の枠を取り、以下の二部構成にしました。

  • 生成系 AI の説明とガイドラインの紹介:10 分

  • 一緒にやってみよう:45 分

応募時のアンケートから、ChatGPT など生成系 AI をそもそも使ったことがない人も多いことが分かっていたため、まずは基礎的な内容を説明しました。また、3 月にくふうカンパニーおよびグループ会社の Zaim で生成系 AI の利用ガイドラインを定めていたため、その内容も紹介しています。

その上で「一緒にやってみよう」と銘打った後半の部では四つのブレイクアウトルームに分かれ、実例を交えながら一緒に ChatGPT を使ってみる時間を取りました。

やりたいことや職種が近しい人同士でグルーピング

一回目に実施した際には、各メンバーが生成系 AI でやりたいことのアイデアを書き出しながら分からないことがあればホストに聞く、という運用をしていました。しかし、この方法だと参加者が自ら質問したりしないとコミュニケーションが発生しづらいという課題が明らかになりました。そこで二回目以降は一人ずつに「どんなことが聞きたいですか」と問いかけながらホストが実例を示していく、という方法に切り替えました。

「一緒にやってみよう」の説明スライド

一つ工夫していた点としては、事前に聞いていた「やりたいこと」や職種がなるべく似た人同士を同じブレイクアウトルームに入れていたことです。こうすることで、他の参加者が話していることや質問にも興味がわいたり、勉強になる機会が増えるんじゃないかという狙いがありました。

ブレイクアウトルームでの様子

そのおかげで、思わぬ化学反応が生まれたグループもありました。

ある参加者が「こういう企画をやりたいんだけど、実現できるんでしょうか?」という質問を投げかけたところ、別の会社に所属する参加者が「それと似た企画を今やり始めています、情報交換しましょう!」と話がふくらんだのです。グループ全体、複数の会社に所属するメンバーが合同で取り組んだからこその発展で、とても嬉しい事例でした。

三回目にして “100%満足” を達成!

ワークショップで話した内容のフォローアップのため、また今後の企画に活かすために終了後にアンケートを取っていました。回数を重ねるごとにブラッシュアップした結果、最終回である三回目にして初めて、参加者全員のワークショップへの満足度が「満足」「やや満足」のいずれかになりました!


ワークショップの満足度(計 3 回の合計)

終わりに

今後、AI 技術は私たちの生活や働き方に大きな影響を与えていくことは確実です。私たちくふうカンパニーグループでは、AI の転換期を迎える中で、全社員が AI を当たり前に使いこなし、自身や事業の成長に活かせる組織を目指します。

そして社会に対して ”くふう” していき、その恩恵を、我々のサービスを使ってくださるユーザーの皆さんへと還元していきたいと考えています。

これからも AI とともに歩んでいく私たちの会社の取り組みや事例をお伝えしてまいります。


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