ショーンシャンクの空に
という映画がある
言わずと知れた名作である
僕もだいぶ昔に観て良い映画だと思った記憶がある
そんな映画を十数年ぶりに観返した
ゾッとした
確かに原作はスティーブン・キングだけれども、勿論その類いの恐怖ではない
ゾッとした理由はある登場人物が今の自分と重なったからだ
その登場人物とは…
ブルックスだ
ブルックスは50年もの長きに亘り刑務所に収監されている老囚人だ
もはや刑務所での生活が当たり前になっていた
そんなブルックスに仮釈放が言い渡される
本来喜ぶべき仮釈放をブルックスは嫌がった
こんな老いぼれが今さら社会に放り出されてもやっていけるわけがない
シャバに出ることを怖がるブルックスの姿が、芸人を続ける今の自分自身と重なった
僕はお笑いが好きだから売れなくても芸人を辞めずに続けていると思っていたけど、それはただの強がりなんじゃないか
本当はこの歳で職歴もなく社会に出るのが怖いだけなんじゃないか
舞台に立てばそれを楽しみにしてくれているお客さんがいる
楽屋には仲間がいる
こっちのほうが居心地がいいに決まってる
だから辞めるのが怖い
芸歴を重ねれば重ねるほど辞めるのが怖くなってくる
そんな自分がブルックスと重なった
結局ブルックスは刑務所の外の生活に馴染めず首を吊ってしまう
皮肉にも囚人という肩書きがブルックスを人間たらしめていたのだ
芸人という肩書きを捨てたとき、僕は僕でいられるのだろうか
お笑い刑務所から釈放されたとき、僕は人の形を保てるのだろうか
そんなことを考えながら、今日もファミレスでネタを書いている
ジンカーズ第12回単独公演『HIGH』
【日時】2019/8/4(日) ①14時~ ②18時~
【料金】前売¥2800/当日¥3000
【会場】しもきた空間リバティ
【チケット】ぴあにて発売中
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=1927198&rlsCd=001
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